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息子「議事録も作ります」仕事の連絡を家族に誤送信した翌日、わが家で始まった会議の議題とは

  • 2026.10.8

夜の会社で送った、1通のメッセージ

3年前の秋のことです。

40代の私は、夜の会社で自分の席に残り、翌日の会議の資料をまとめていました。

フロアの明かりは半分ほど消え、残っているのは私を含めて数人だけでした。

夕方、先に帰る上司から頼まれていたことがありました。

「明日の会議の時間が決まったら、連絡してくれるかな」

会議室の空きを確認すると、10時からなら使えることが分かりました。私は携帯電話を取り出し、急いでメッセージを打ちました。

「明日の会議、10時からでお願いします」

送信した直後、画面を見て手が止まりました。

送り先は上司ではなく、妻と中学生の息子と私の3人で作っている家族のグループだったのです。

「あっ…」

あわてて送信を取り消しましたが、二人にはすでに見られていたようでした。すぐに妻から返事が届きます。

「了解しました。明日の会議、10時ですね」

続けて、息子からも来ました。

「議事録も作ります」

私は思わず口元を押さえました。静かなフロアだったので声を出すわけにもいかず、一人で肩を震わせます。

そのあと、今度こそ上司に同じ内容を送り直しました。

翌日の食卓で始まった、もう一つの会議

翌日の会議は、予定どおり10時から始まり、何ごともなく終わりました。

帰りの電車では前夜の誤送信を思い出しましたが、「もう二人とも忘れているだろう」と思っていました。

ところが家に帰ると、食卓には夕飯が並び、妻と息子がいつもの席で待っています。昨夜の話は出なかったので、私も何も言わずに席に着きました。

箸を取ろうとした、そのときです。

妻が急にまじめな顔になりました。

「では、会議を始めます」

「え?」

向かいに座る息子を見ると、ノートを開いてペンを持っています。

「僕、議事録係ね」

どうやら二人とも、しっかり覚えていたようです。

私も笑いをこらえながら聞きました。

「……それで、議題は?」

「日曜日、どこへ出かけるかです」

ここまで来たら、私もまじめに付き合うしかありません。

「では、海のほうの水族館を提案します」

息子は「水族館、と」とノートに書き込み、妻もうなずきます。わが家の“会議”は、あっという間に終了しました。

それ以来、家族で何かを決めるときには、あの日の「会議」が冗談のように繰り返されるようになりました。

先日も夕飯のあと、息子がノートを持ってきて、笑いながら私に言いました。

「お父さん、明日の会議、何時からにする?」

ただの誤送信だったはずなのに、今では家族の笑い話の一つになっています。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた40代男性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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