1. トップ
  2. エピソード
  3. 「最近お宅の子、テストが50点くらいなんでしょ?」習い事のお迎えで娘の噂を口にした母親に、父親の私が返した一言

「最近お宅の子、テストが50点くらいなんでしょ?」習い事のお迎えで娘の噂を口にした母親に、父親の私が返した一言

  • 2026.10.8

週に1回のお迎えの日

小学3年生の娘は、週に2回スイミングスクールに通っています。

妻と相談し、私は仕事の都合をつけて、そのうち週に1回のお迎えを担当していました。

夕方のロビーには、お迎えを待つ保護者が6人ほど集まります。

父親は私だけで、いつも端のほうに立ち、ガラス越しにプールを眺めていました。

そこには、いつも周囲の母親たちと話している女性がいました。ロビーで、よその家の旅行や習い事の話をしているのを耳にすることもありました。

ある日、その女性が私のほうへ来ると、周囲にも聞こえる声で言いました。

「最近お宅の子、テストが50点くらいなんでしょ?」

娘からも妻からも、そんな話は聞いたことがありません。

突然のことで、私は一瞬言葉に詰まりました。

「…それ、誰から聞いたんですか?」

すると女性は、少し笑いながら答えました。

「みんな言ってるわよ」

そう言って、近くにいた母親たちを見回します。しかし、誰も話に加わろうとはしませんでした。

それでも女性は続けます。

「塾にも行かせてないんでしょ?奥さんも忙しいの?お父さんがお迎えに来てるし」

周囲の母親たちは、気まずそうに視線をそらしていました。家で宿題に向かっている娘の姿を思い出すと、何とも言えない気持ちになりました。

「みんなって、誰?」

そのとき、女性の隣にいた、同じ学年の子どもを通わせている母親が口を開きました。

「みんなって、誰?私はそんな話、聞いてないけど」

女性は返事に詰まりました。

さらに、その母親は静かに続けました。

「この前は、うちの子の話もしてたよね。ほかのおうちのこと、あまり勝手に言わないほうがいいんじゃない?」

近くにいた何人かも、小さくうなずきました。

私はそこで、ようやく落ち着いて言いました。

「少なくとも、先週の漢字テストは100点でしたよ。本人が喜んで、冷蔵庫に貼ってあります」

ロビーが静かになりました。女性は何か言いかけましたが、そのまま口を閉じました。

ちょうどそのとき、プールの扉が開き、髪をぬらした子どもたちが出てきました。女性は自分の子どもと一緒に、そのままロビーを出ていきました。

「お父さん、今日ね、先生にほめられたよ」

駆け寄ってきた娘の声を聞き、私はようやく気持ちがゆるみました。

それ以降、私がお迎えに行く日に、以前のようにその女性を囲んで話す光景を見ることはなくなりました。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた30代男性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

元記事で読む
の記事をもっとみる

注目コンテンツ