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【天神】柿右衛門の「赤」に会いに。新作「柿」「オリーブ」は九州初披露!

  • 2026.10.7

こんにちは。リビングふくおか・北九州Web地域特派員のいそっちです。

私の実家は福岡にあり、祖母や母が趣味で集めた古伊万里の陶磁器や掛け軸がありました。昔から陶磁器が身近にあり、お正月のハレのお皿などを眺めるのが大好きでした。そんな私が、今回の柿右衛門展を取材してきました。

出典:リビングふくおか・北九州Web
出典:リビングふくおか・北九州Web

福岡三越9階の三越ギャラリーで、「岩田屋本店天神開業九十周年記念 十五代 酒井田柿右衛門展」が10月3日(土)から始まりました。福岡での開催は5年ぶり。10月3日・4日の正午からは、柿右衛門さんご本人が作品を解説するギャラリートークがあり、こちらにも参加してきました。

出典:リビングふくおか・北九州Web

十五代酒井田柿右衛門さん

1968年生まれ。1994年から父、十四代酒井田柿右衛門に師事、2014年、十五代酒井田柿右衛門を襲名。

日本工芸会西部支部副幹事長、佐賀県陶芸協会副会長、有田陶芸協会副会長、日本陶芸美術協会幹事

九州だけの「赤」の空間

扉を開けると、目に飛び込んでくるのは柿右衛門さんの「赤」を基調にした会場です。実はこの展示方法、日本橋三越でも行っていない、九州・福岡三越ならではの特別なものだそうです。

出典:リビングふくおか・北九州Web

入ってすぐの「赤の部屋」には、先代の柿右衛門の作品がずらり。それぞれの個性を見て感じることができます。

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出典:リビングふくおか・北九州Web

十四代酒井田柿右衛門作「濁手 麦文 額皿」[/caption]

柿とオリーブの新作、まずはここから

濁手 柿文 題材は、皇居の大手門近くにある果樹古品種園の四ツ溝柿(渋柿)。先代は紅葉の葉を添えて描きましたが、十五代が描いたのは、晩秋に葉が落ち、実だけが残った柿の姿です。華やかな赤と、暗めの赤のグラデーションに注目してください。

出典:リビングふくおか・北九州Web

濁手 オリーブ 数年前に小豆島で出会ったオリーブがモチーフです。従来の赤・青・緑・黄・紫に加え、実には、イメージより濃いめの赤、古代色の黒、そして緑に挑戦したそう。葉は青と緑で描き分けています。

出典:リビングふくおか・北九州Web

オリーブのティーセット 同じオリーブの意匠で作られたティーセットは、テーブルを特別な空間に。

出典:リビングふくおか・北九州Web

※「濁手(にごしで)」とは、江戸時代から酒井田柿右衛門の作品に見られる、乳白色の素地及び技法のことです。

ご本人が語る、作品の裏側

ギャラリートークでは、題材との出会いや苦労話がたくさん聞けました。上の2作品に加えてーー

  • 唐梅文 皿: 襲名前に初めて作った作品。赤を使わず黄色だけで挑み、受賞して自信がついたそうで、個展には必ず持っていくそうです。
  • ミヤマキリシマ文 香炉: 日本橋三越の依頼で、九州特有の花を長崎・雲仙で取材。花の付き方の法則をデザインに生かしました。
  • 萩文 花瓶: 東京・向島の公園で、満開の姿を狙い続けて3年。「余白」を表現するのにおもしろい題材だそうです。
  • 葡萄文 皿: 山梨のワイナリーのカベルネがモチーフ。赤い輪郭に緑と青を重ねるため、赤をよけて色をつけるのに苦労したとか。
  • 向日葵文 皿: 日比谷公園の向日葵を、構想から約5年寝かせて制作。着物の柄にも使われる強い黄色が印象的です。

柿右衛門さんに「赤」へのこだわりを聞いてみた

「赤」は、酸化鉄顔料であるベンガラを水で何度も溶いて「好みの赤」を作ります。微粒子を何度も攪拌して上澄みを捨てて水を入れ……と語る柿右衛門さんは、とても生き生きしていました。柿右衛門さんならではの独自の「赤」は、ぜひ会場で間近に見てほしいです。

出典:リビングふくおか・北九州Web

柿右衛門さんは「使うものと、飾るものの両方を作りたい」とも話されていました。 奥のコーナーでは、ティーカップや酒器なども展示販売されています。会場には、座って休める場所も3か所ほどあるので、ゆっくり見て回れます。器に詳しくなくても、見るだけで楽しめる展示です。気軽にのぞいてみてください。

出典:リビングふくおか・北九州Web

子どものころ眺めた、お正月のハレのお皿のように。特別な日の食卓を彩る器に、会いに行ってみませんか。 九州の食卓に、有田が誇る最高峰の陶磁器を。 5年ぶりの開催で、先代の作品も一堂に見られ、販売もあります。 入場無料ですので、この機会にぜひ足を運んでみてください。

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出典:リビングふくおか・北九州Web

「五年ぶりの福岡三越には強い思い入れがあります」と十五代柿右衛門さん[/caption]

【開催情報】 会期:10月3日(土)〜10月12日(月・祝) 時間:午前10時〜午後7時(最終日は午後5時まで) 会場:福岡三越9階 三越ギャラリー 入場無料 撮影:会場内は一般の方の撮影不可(本記事の写真は、主催の許可を得て取材として撮影しています)

福岡三越9階 三越ギャラリー
福岡市中央区天神2-1-1 TEL: 092-724-3111 (大代表) 営業時間: 午前10時~午後8時
https://www.iwataya-mitsukoshi.mistore.jp/mitsukoshi/shops/art/art/shopnews_list/shopnews0206.html

※記事に掲載した内容は公開日時点または取材時の情報です。変更される場合がありますので、お出かけの際は公式サイト等で最新情報の確認をしてください

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