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「今、出費が多くて無理なんだよね」3年間返ってこなかった10万円。腕時計を自慢する弟に、何も知らなかった母が放った一言

  • 2026.10.7

「来月返すから」と頼んできた弟

3年前の春、30代後半の弟から電話がありました。

いつもとは違う沈んだ声で、弟はこう切り出しました。

「来月返すから、10万円だけ貸してくれないかな」

姉として放っておけず、私は翌日、弟の口座に10万円を振りこみました。

ところが、約束の月を過ぎても返済はありません。

こちらから電話すると、弟は悪びれる様子もなく言いました。

「今、出費が多くて無理なんだよね」

さらに半年たっても連絡はありませんでした。

もう一度返済について聞くと、今度はため息まじりに言われました。

「家族なんだから、10万円くらいもう少し待ってよ」

その言葉に腹が立ちましたが、身内だからこそ強く言い切れませんでした。

10万円は、私が少しずつためてきたお金です。電話を切ったあとも、悔しさが残りました。

その後、親せきの集まりで、弟が高い買い物をしたり旅行に出かけたりしていると叔母から聞きました。

それでも、私には1円も返ってきません。

母には心配をかけたくなくて、弟とのお金の話はしていませんでした。

母の誕生日に見せた20万円の腕時計

今年の母の誕生日、実家の居間に母と私と弟の3人が集まりました。

テーブルには母の好きないちごのケーキと湯のみが並んでいました。

私がケーキを切り分けていると、弟が左手首を母の前に出しました。

そこには真新しい銀色の腕時計が光っています。

「これ、新しく買ったんだ。20万円もしたんだよ」

「まあ、すごいわね」

弟はうれしそうに笑い、ちらりと私のほうを見ました。

私はナイフを置いて、弟に言いました。

「20万円の時計が買えるなら、3年前に貸した10万円、もう返せるよね」

それまで笑っていた母の表情が変わりました。

「お姉ちゃんにお金を借りてるの?3年も?」

弟は目をそらし、腕時計に手を重ねました。

「いや…家族なんだから、少しくらい待ってもらっても…」

すると母は湯のみを置き、静かに言いました。

「家族だから待ってもらえるんじゃないの。家族だから、いちばんに返すのよ」

弟は顔を赤くし、腕時計を袖の中へ隠しました。その後はほとんど話さず、ケーキにも手をつけないままでした。

そして1週間後、私の口座には10万円が振りこまれていました。

3年かかりましたが、ようやく貸したお金が戻ってきたのです。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた40代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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