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「私も10時前から来てたよ」太い柱の前で待ち合わせた友人。1時間半も会えなかった理由とは

  • 2026.10.5

前の晩に決めた、分かりやすい待ち合わせ場所

今40代の私が、まだ10代の終わりだった30年近く前の話です。当時、私のまわりには携帯電話を持っている人がおらず、待ち合わせでは事前に決めた場所と時間が頼りでした。

その週末、高校時代からの友人と遊びに出かけることになり、前の晩に家の電話で待ち合わせ場所を相談しました。

選んだのは、大きな駅の構内にある広い通路です。真ん中には、大人が両手を広げても抱えきれないほど太い柱が1本立っていました。

「中央の柱の前に10時ね。絶対動かないでよ」

「分かった、分かった。柱の前ね」

友人は少しのんびりしたところがあったので、私は念を押しました。あれほど大きな柱なら、さすがに間違えることはないと思っていたのです。

何度戻っても、友人がいない

当日、私は10時少し前に柱の前へ着きました。休日の駅は大勢の人でにぎわっていましたが、友人の姿はありません。

10時を過ぎ、15分ほど待っても現れませんでした。

「ちゃんと柱の前って言ったのに…」

私は通路の端にある公衆電話から友人の家へ電話しました。出たのは友人のお母さんです。

「あの子なら、9時過ぎにはもう出かけたわよ」

それを聞き、どこか別の場所で待っているのかもしれないと思いました。

柱のまわりを回り、別の出口まで見に行って、また柱の前へ戻る。それでも見つからず、私は同じことを何度も繰り返しました。

「もう、どこにいるのよ…」

気づけば1時間半ほどたっています。歩き回って足も疲れた私は、もう探すのをやめ、最初に決めた柱の前から動かずに待つことにしました。

2人とも、10時前には着いていた

するとしばらくして、太い柱の向こう側から見慣れた顔がのぞきました。

友人です。

「いた!どこ行ってたの?」

思わず声を上げると、友人も驚いた顔をしました。

「それ、こっちのセリフ。私も10時前から来てたよ」

「え?何時から?」

「10時の10分前くらい。何度も柱の前に戻ってたよ」

話を聞くと、友人も私が来ないと思い、柱のまわりや別の出口を探しては戻っていたそうです。

つまり私たちは、2人とも約束の時間より前に着いていたのに、太い柱をはさんだり、片方が探しに出ている間にもう片方が戻ったりして、何度もすれ違っていたのでした。

事情が分かると、もう笑うしかありません。予定より1時間半遅れて、ようやく私たちは遊びに出かけました。

それから長い年月がたった今でも、待ち合わせ場所を決めると、友人は真顔でこう聞いてきます。

「柱の、どっち側?」


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた40代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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