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「ママ、それ似てるだけのやつだよ」キャラクターの服を得意げに買った私。だが、10歳の息子の一言に唖然

  • 2026.10.5

安売りの店で見つけた、黄色い胸の絵

もうずっと前のことです。

当時30代だった私は、10歳の息子と4歳の娘を育てていました。

そのころ、黄色いネズミのような人気のキャラクターが子どもたちの間で大流行していて、娘もテレビに映るたび、うれしそうに画面の前で跳ねていました。

ある日の夕方、近所の衣料品の安売りの店をのぞくと、子ども服の棚に、胸に黄色いキャラクターの絵がついたトレーナーが並んでいました。

値札を見ると1000円。キャラクターの服は品切れだったり値段が高かったりして、なかなか手が出なかったころです。

「黄色いキャラのトレーナーが1000円。これなら娘が喜ぶ」

私は少し大きめのサイズを手に取り、そのままレジへ向かいました。

帰り道も、いい買い物をしたとうれしくて仕方ありませんでした。

家に着くなり、私は居間で袋からトレーナーを取り出しました。

「見て。ママ、いいもの見つけちゃった」

娘はすぐに近寄ってきて、ぴょんぴょん跳ねています。

そのとき、宿題をしていた息子も横からトレーナーをのぞき込みました。しかし、なぜか黙ったまま絵をじっと見ています。

息子が指さした、青いたてがみ

しばらくして、息子が絵を指さしました。

「ママ…これ、たてがみが青いよ」

「え?たてがみ?」

言われてよく見ると、黄色い体の首まわりに、青いたてがみのようなものがふさふさと描かれています。

「こんなの、あったかしら…」

さらに見直すと、胸に書かれた英語のつづりも、テレビで見かけるものとはどこか違っていました。

息子はトレーナーと私の顔を交互に見てから、ぽつりと言いました。

「ママ、それ…似てるだけのやつだよ」

顔が一気に熱くなりました。1000円で見つけたと得意になっていた自分が急に恥ずかしくなり、私はトレーナーをたたもうとしました。

すると、娘が慌てたように両手を伸ばします。

「待って!かわいい!たてがみ、かっこいい!」

そのまま頭からトレーナーをかぶると、うれしそうに居間をぐるぐる走り回りました。

それから娘は、そのトレーナーを何度も着ました。洗うたびに黄色は少しずつ薄くなっていきましたが、それでも娘のお気に入りでした。

数年後、小学生になった娘は、すっかりくたびれたそのトレーナーを着て、居間のまんなかに得意げに立ちました。もう袖は手首より短くなっています。

「ママ、これ、世界に1枚しかない、わたしのキャラなんだよ」

思わずふき出した私の後ろで、廊下を通りかかった息子が足を止めました。

そしてトレーナーを見て、まじめな顔でうなずきます。

「たしかに。ほかでは一度も見たことないね」

あのときは恥ずかしかった1000円の買い物ですが、娘にとっては、本物かどうかよりもずっと大事な一着になったようです。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた60代以上女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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