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「これ、本当にワゴン?」玄関に届いた巨大な箱。深夜の勢いで注文した私が、半年後に見た光景とは

  • 2026.10.5

夜中のソファで見つけた、すごいワゴン

去年の秋、夜中の1時を過ぎたころのことです。30代の私は、妻が寝たあとの居間でソファに座り、携帯電話の画面をぼんやり眺めていました。

足もとでは、飼っている猫が丸くなっています。

流れてきたのは、部屋の片付けを紹介する動画でした。

そこで紹介されていた海外製の収納ワゴンを、画面の中の人が「これひとつで部屋が見ちがえる」と絶賛していました。

わが家の居間には、郵便物や読みかけの本が、机やソファのまわりに散らばっています。

ワゴンの値段は、普段の私なら3日は迷うくらいの金額でした。

それなのに、なぜかその夜は迷いませんでした。

「収納ワゴン1台で、部屋がすっきり片付く」

思わず声に出すと、足もとの猫が片目だけ開けてこちらを見ました。

私は「そうだよな」とでも言うようにうなずき、そのまま注文を確定しました。

翌朝、台所でパンを焼いていた妻に報告しました。

「居間を片付けるワゴン、頼んだよ」

「…また夜中に何か見てたの?」

「いや、今回は本物だから。届いたら、机の上もすっきりするよ」

妻はパンをかじりながら、「ふうん」とだけ返しました。私はすっかり片付いた居間を想像して、届くのを楽しみにしていました。

玄関に届いた、背丈ほどの箱

数日後の土曜日、玄関のチャイムが鳴りました。

扉を開けると、配達の男性が大きな段ボールを支えて立っていました。

縦にすると私の背丈ほどあります。想像していた箱の3倍くらいの大きさでした。

私はその箱を少しずつ引きずり、なんとか居間まで運びました。ソファの横に置くだけで、かなりの圧迫感があります。

箱の前で立ちつくしていると、妻が洗濯物のかごを抱えて入ってきました。かごを床に置き、箱を見上げます。

「…これ、本当にワゴン?」

「動画だと、もっと小さく見えたんだけどな」

箱を開けて組み立て始めると、結局、その日の午後がほとんどつぶれました。

ようやく完成したワゴンを居間に置いてみると、思っていた以上に場所を取ります。あざやかな黄色は、茶色の家具ばかりのわが家ではかなり目立ちました。

妻はワゴンを見てから、私の顔を見ました。

「ねえ…片付ける前より、せまくなってない?」

「…うん」

さすがに、それ以上は何も言い返せませんでした。

半年後、いちばん喜んだのは猫だった

それから半年。ワゴンの中段と下段は、たたむ前の洗濯物の置き場になりました。

そして、いちばん上の段は猫のお気に入りの寝床です。

ワゴンの前を横向きになって通るたびに、「何のために買ったんだろう」と思います。

結局、きれいに片付いたのは猫の居場所くらいでした。それ以来、夜中には買い物の画面を開かないようにしています。

今夜も猫がワゴンの上で大きなあくびをすると、妻が笑いました。

「この子にとっては、すごいワゴンだったね」

私は返す言葉もなく、気持ちよさそうに丸くなる猫を眺めました。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた30代男性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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