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「結婚祝いだ、今日は俺が奢る」と言って会計で消えるお義父さん。だが、息子が伝票を目の前に置いた瞬間

  • 2026.10.4

「今日は俺が奢る」と言ったお義父さん

婚約して間もないころ、彼の実家から食事に誘われました。

レストランの4人がけのテーブルで、私は彼の隣に座り、向かいにはお義父さんとお義母さんが並びました。

手みやげの焼き菓子を渡すと、お義父さんはうれしそうに受け取り、席に着くなり言いました。

「結婚祝いだ、今日は俺が奢る」

「ありがとうございます。じゃあ、お言葉に甘えます」

食事中は彼の子どものころの話で盛り上がり、和やかな時間が続きました。

やがて店員さんが伝票をテーブルの端に置きました。私がお礼を言おうとした、そのときです。

お義父さんは伝票には手を伸ばさず、すっと立ち上がりました。

「あ、財布、車だわ。悪いけど頼んだぞ」

そう言って彼に片手を上げ、そのまま出口へ向かいます。

お義母さんも私に小さく会釈をして、その後を追いました。

私は思わず彼の顔を見ましたが、彼は驚く様子もなく財布を取り出し、4人分の会計を済ませました。

帰りの車で、どうしても気になって聞きました。

「今日、お父さんが払ってくれるって話じゃなかったの?」

彼は苦笑いしました。

「親父、いつもああなんだよ。奢るって言うのに、会計になるといなくなるんだ」

どうやら初めてではなかったようです。私は驚きましたが、彼が慣れた様子だった理由には納得しました。

今度は伝票をお義父さんの前へ

1か月後、今度は「入籍祝いだ。俺が奢る」と、お義父さんから再び食事に誘われました。

当日も4人でテーブルを囲み、食事を終えます。

店員さんが伝票を置いた瞬間、お義父さんは前回と同じように腰を浮かせました。

しかし、その前に夫の手が伸びました。

夫は伝票を取り、お義父さんの前へすっと置きます。

「父さん、今日は『俺が奢る』って言ってたよね。今日はお願いするよ」

お義父さんは立ちかけた姿勢のまま止まりました。

「いや、財布が車に…」

すると隣のお義母さんが、ため息まじりに口を開きました。

「お父さん、財布なら私が預かってますよ。自分で奢るって言ったんだから、今日はちゃんと払ってください」

そう言ってバッグを開けると、中からお義父さんの財布を取り出し、伝票の横へ置きました。

お義父さんは財布を見て、お義母さんを見ます。何か言いかけましたが、結局そのまま椅子に座り直しました。

そして財布を開き、黙って会計の準備を始めます。

「ごちそうさまです、お義父さん」

私がそう言うと、お義父さんは少し気まずそうに咳ばらいをしました。

「……ああ。まあ、うまかったな」

そのまま伝票を手にレジへ向かい、今度は本当に4人分を払ってくれました。

店を出ると、お義母さんが私の隣に来て、小声で言いました。

「ごめんなさいね。昔からああなの。これからは私が財布を持ってくるわ」

駐車場で、お義父さんがこちらを振り返りました。

「次は寿司にするか」

すると、お義母さんが手にしたバッグを軽く持ち上げます。

それを見たお義父さんは何も言わず頭をかき、夫と私は思わず顔を見合わせました。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた30代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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