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「香りが好みじゃなかったの」何度か使った洗剤の返品を求める客。だが、店長が示した「未開封・未使用」の文字

  • 2026.10.3
「香りが好みじゃなかったの」何度か使った洗剤の返品を求める客。だが、店長が示した「未開封・未使用」の文字

中身が減っていた洗剤

40代でスーパーのレジのパートを始めて、まだ2週目のころでした。

ある日、50代くらいの女性のお客様が、洗濯用洗剤のボトルとレシートを持って私のレジへやってきました。

「これ、返品したいの。使ってみたら、香りが好みじゃなかったのよ」

レシートを見ると、購入したのは数日前です。

私は研修で教わった返品の手順を思い出しながら、ボトルを手に取りました。

ふたはすでに開けられていて、中身もかなり減っています。

「こちら、何度かお使いになっていますよね?」

そう確認すると、お客様は少し不満そうな顔をしました。

「何回か使っただけでしょ。レシートもあるんだから、返金して」

私は返事に詰まりました。まだ働き始めたばかりで、使用済みの商品を自分の判断で返品処理していいのか分かりません。

「申し訳ありません。私では判断できませんので、店長に確認いたします」

「ええ?そんなことまで確認するの?早くしてよ」

私は内線で、奥の事務所にいた店長を呼びました。

待っているうちに、私の後ろには買い物かごを持ったお客様が2人、3人と並び始めます。

視線が集まっているように感じ、少し緊張しました。

店長が示した返品の案内

50代くらいの店長はやってくると、私の横に立ちました。

洗剤のボトルとレシートを確認し、お客様に尋ねます。

「こちらは、もう何度かお使いになった商品でよろしいですか?」

「そうよ。でも、香りが合わなかったんだから仕方ないでしょ」

店長はうなずくと、落ち着いた声で答えました。

「申し訳ありません。使用済みの商品は返品をお受けできない決まりなんです」

「でも、レシートはちゃんとあるわよ」

「はい。レシートは確認できています。ただ、こちらをご覧ください」

店長は隣のサービスカウンターに置かれていた返品案内を示しました。

そこには、返品できる商品の条件として「未開封・未使用」と書かれていました。

女性はその一行を見つめます。

店長はさらに、「もし商品そのものに不具合があるようでしたら、メーカーの窓口をご案内できます」と付け加えました。

「…ああ、そう」

女性はしばらく黙っていましたが、やがてボトルとレシートを手に取り、そのまま帰っていきました。

店長は待っていたお客様たちに頭を下げてから、私に声をかけました。

「分からないときは、自分で決めずに呼んでくれれば大丈夫だからね」

「はい。ありがとうございます」

その一言で、張っていた肩の力が少し抜けました。

私は次のお客様のかごを受け取り、「お待たせいたしました」と声をかけました。今度は、さっきより落ち着いてバーコードを読み取ることができました。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた40代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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