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「もう店に着いてるよ。3回目だよね」と送った私に、彼から返ってきたのは「ドタキャンくらい許せよ」でした

  • 2026.10.3
ハウコレ

連れは来ないと店員さんに伝えると、向かいの「予約席」のカードがそっと下げられました。水のグラスは2つ並んだまま。手元のスマホには、彼から届いた短い一行が残っていました。

3回目の「行けなくなった」

付き合って1年半になる彼は、行きたい店を見つけるのが得意です。ただ、予約を取るのはいつも私の役目でした。この日のパスタの店も、彼がずっと行きたがっていた場所です。

席に案内され、メニューを開いたところで通知が鳴りました。画面の一番上に、彼の名前。

「ごめん、今日行けなくなった。仕事で抜けられない」

既読をつけたまま、メニューの文字を目でなぞりました。前の2回も、私は「大丈夫だよ」と返しています。今回は、それを打つ前に指が別の言葉を選びました。

「もう店に着いてるよ。3回目だよね」

返信は、店員さんが水を注ぎ足しに来る前に届きました。

「ドタキャンくらい許せよ」

許すことと待つことを、分けて考えた

最後の一言が、ひどく心に刺さりました。今日のために空けた予定のこと、前の2回のこと。それを踏まえて返信しました。

「わかった。今日は一人で食べて帰るね」

彼が食べたがっていたパスタを、一人で注文しました。おいしいのに、感想を言う相手がいないパスタでした。会計を済ませて外に出ると、予約サイトのアプリを開き、彼と行く予定だった店のブックマークを1つずつ外していきました。最後にアプリごと消してしまいました。

責める言葉は、最後まで思いつきませんでした。ただ、待つ側の自分をやめたかっただけです。

「また予約してよ」への返事

数日後、彼から通知が届きました。

「次はちゃんと行くから、また予約してよ」

画面を伏せて、洗い物を先に済ませました。乾いた手で、返事を打ちます。

「行けたら行こう。予約はしないよ」

彼の予定に合わせて空けていた週末も、もう空けないと決めていました。

返ってきたのは「わかった」だけでした。それ以上のやりとりはなく、私も追いかけませんでした。

そして...

それから2週間ほどして、彼から店の名前と地図だけが送られてきました。入口で名前を告げると、窓際の席に彼が先に座っていて、「予約席」のカードはもう下げられた後でした。

今は予約は取りません。それでも、先に座って待つ人がいる席には、ちゃんと向かうことにしています。

(20代女性・事務職)

本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。

(ハウコレ編集部)

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