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私にだけ既読をつけなかった彼の言い分は「それが一番つらいって前に言ってたから」でした

  • 2026.10.3
ハウコレ

スマホの画面に、彼の名前が2つ並んでいました。ひとつは私とのトーク、もうひとつは大学時代の友人5人のグループチャット。新しい返事がついていたのは、グループのほうだけでした。

「具合悪いから返せない。ごめん」の一言

大学時代からの知り合いで、付き合って1年になる彼とは、離れて暮らしています。その日、仕事から帰ってすぐ届いたのが「具合悪いから返せない。ごめん」でした。「大丈夫?何か買って持っていこうか」と返しましたが、既読はつきません。数か月前、私は彼に「返せない時は、返せないって一言だけ送って。既読だけ残されるのが一番つらいから」と頼んだことがあります。彼はそれを守ってくれたのだと、その時は思っていました。

グループチャットにだけついた返事

洗い物を済ませてスマホを見ると、彼と一緒に入っているグループチャットの通知が増えていました。友人の「週末の集まり、来れる人いる?」に、彼が「ごめん、今回は無理そう。また連絡する」と返しています。私に届いた一言から、20分ほど後の送信でした。友人たちの間で、彼の一言はもう次の話題に流れていました。私とのトークには、まだ既読すらついていません。買って持っていこうかという一文だけが、画面の下で浮いていました。返せないのは、私にだけなのか。今頃、布団の中で友人たちの返事を眺めているのだろうか。そう思ったら、画面を伏せてテーブルに置くしかありませんでした。

送ってすぐに消したくなった一行

「グループには返せるんだね」。送ってから、すぐに消したくなりました。具合の悪い人に送る文ではないと分かっていたからです。それでも取り消さず、通知の音を切って眠りました。翌朝、目を覚ますと、私の一文には既読がつき、その下に長い文面が並んでいました。「ごめん。グループは一言で済むから返せた。君のトークは、開いたら既読だけ残して寝ることになる。それが一番つらいって前に言ってたから、ちゃんと書けるまで開かなかった。でも、それは俺の都合だった」。返せなかった理由の半分は、私が渡した約束の中にありました。読み終えて最初に浮かんだのは、怒りではなく数か月前の自分の声でした。

そして...

返したのは、一言だけです。「一言でいいよ。寝てるとか、生きてるとか、それだけで」。返事はすぐに来ました。「生きてる」。今も彼の具合が悪い日には、先にその一言だけが届きます。

(20代女性・事務職)

本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。

(ハウコレ編集部)

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