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衣類乾燥機のNG5つ 使い方の事故の約3分の2は油

  • 2026.10.1

NITEの製品事故情報から衣類乾燥機・洗濯乾燥機の事故770件を集めweboo編集部で分類すると、使い方が原因とみられる126件のうち84件は、油の付いたタオルなどを乾燥した事故でした。乾燥後の置き方、フィルターとエラー表示、ドラム式の扉など、雨の日や冬の前に見直したいNG5つをまとめました。

雨の日や、気温が下がって外干しでは乾きにくい日。衣類乾燥機やドラム式の洗濯乾燥機は、スイッチひとつで乾かせる頼もしい家電です。
一方で、NITE(製品評価技術基盤機構)に通知された事故のうち、使い方が原因とみられる記録を読むと、乾燥機そのものではなく、中に入れた布が燃えたという記録が多くを占めます。weboo編集部では、衣類乾燥機・洗濯乾燥機の事故の記録770件の原因を1件ずつ読んで分けました。その結果と、NITE・消費者庁・東京都の注意喚起をもとに、やりがちなNGを5つにまとめています。

乾燥機の事故770件 使い方が原因とみられるのは126件

NITEの事故情報検索サービス「NITE SAFE-Lite」で、品名に「衣類乾燥」「洗濯乾燥」「乾燥機付」を含む記録を集めました。電気衣類乾燥機が353件、電気洗濯乾燥機(乾燥機付きの洗濯機を含む)が332件、ガス衣類乾燥機が85件で、合わせて770件です(1990年〜2024年8月に発生)。洗濯乾燥機は、洗濯や脱水の途中の事故も含みます。
原因の記述はweboo編集部がすべて読み、1件を1つの原因に分けて数えました。
・製品の不具合とみられるもの:411件
・原因がわからない・製品以外が原因とみられるものなど:190件
・使い方が原因とみられるもの:126件
・業者の設置・修理に問題があったもの:23件
・長く使ったことによる劣化:14件
・製品の問題と使い方の両方が影響したとみられるもの:6件

使い方が原因とみられる126件を中身で分けると、84件(約3分の2)は、油の付いたタオルや衣類を乾燥した事故でした。2番目に多いフィルターや内部の掃除不足は9件で、油の事故が大きく離れています。使い方の126件のうち2件は、亡くなった方がいる事故です(油の事故1件と、子どもがドラムに入った事故1件)。

集計の前提
・数えたのは、NITEに通知された製品事故のうち検索で拾えた記録です。起きた事故の総数ではありません
・原因の分け方はweboo編集部の判断で、NITEが付けた分類とは別です。NITEの区分が空欄の記録は、原因の記述の結論を読んで分けました
・770件のうち508件、使い方が原因とみられる126件のうち63件は2009年以前の記録です
NG1〜5の並びは、件数の多い少ないとは関係ありません。

NG1|マッサージや料理で使ったタオルを、洗って乾燥機へ

ボディオイルを塗ったあとのバスタオル、揚げ物のあとに油を拭いたふきん。汚れものとして洗濯機に入れ、そのまま乾燥まで。ふだんの流れでやってしまいがちです。
集計した油の事故84件を見ると、記録に書かれた油は、美容・マッサージ・アロマ系のオイルが23件、食用油や台所・飲食店・食品関係が13件、機械油・ワックス・木工用のオイルなどが4件でした。残る44件は「油分」「植物油」などとだけ書かれ、何に使った油かはわかりません。多くは乾燥機の中の布が焦げたり燃えたりした事故で、1件は亡くなった方がいる事故です。

こうする:油が付いた布は洗濯後も乾燥機を使わず、干して乾かす。
NITEのポスターは、美容オイル・食用油・動物油などは空気に触れると酸化して熱が出て、その熱がたまると自然発火することがあると説明し、油は水による洗濯でも完全には落ちないとしています。NITEの2025年7月の注意喚起も、油分が付いた布類は洗濯後でも乾燥機で加熱しないこと、できるだけ油分を落として洗い、乾燥機能は使わずに風通しのよい場所に干すことを挙げています。
東京都も、動植物油が付いた洗濯物は乾燥機にかけず、自然乾燥にするよう呼びかけています。

NG2|乾燥を終えた布を、ドラムやかごに重ねたまま置く

夜に乾燥まで予約して、取り出すのは翌朝。乾いたタオルをたたんで、洗濯機の上に積んでおく。乾燥が終われば安心、と思いやすい場面です。
油の事故84件のうち27件は、乾燥したあとにドラムの中や近くに置いていたと記録にありました。ドラムに入れたまま翌日の昼まで置いていた、乾燥後のバスタオルを洗濯機のふたの上にたたんで置いていた、取り出したタオルを近くの箱に入れておいた、といった記録です。

こうする:油が付いた布を重ねて放置しない。乾燥後も長く置かない。
NITEのポスターは、乾燥後に取り出したあとでも、長い時間置いておくと残った油などが酸化熱で発火するおそれがあるとしています。再現実験では、乾燥機から取り出して置き始めてから2時間16分後に、洗濯物が自然発火しました。
NITEの2025年7月の注意喚起は、油分が付いた布類を洗濯かごなどに重ねて放置することも避けるよう求めています。NITEは、老人ホームで乾燥させたタオルにオイルが残っていて出火し、2人が亡くなった事故(2008年12月)も紹介しています。

NG3|枕や座布団を入れる・衣類をふたに挟んだまま回す

せっかくだからクッションや枕もまとめて。ドラムのふたを閉めるとき、袖が少しはみ出していても気にしない。
集計した記録では、わたやスポンジ入りの枕・座布団・クッション、大きな毛布などを入れた、入れすぎたといった事故が7件、衣類をふたや扉に挟んだまま運転した事故が5件ありました。枕や座布団がすき間に挟まって摩擦で焦げた、クッションのわたがヒーター部に入り込んで発煙した、挟まった衣類のせいで脱水中にふたが開いて壊れた、という記録です。記録には、取扱説明書に座布団や枕などわたや発泡ウレタンの入ったものは洗濯・乾燥できない旨、衣類を挟まない旨の記載があったと書かれたものがありました(NITEの事故の記録より)。

こうする:洗えない・乾燥できない物は入れず、挟まずに閉める。
NITEは、取扱説明書で禁じている防水性のものや、容量を超える量を洗濯しないよう呼びかけています。ベッド用の敷きパッドを洗濯ネットに入れずに脱水・乾燥して、洗濯槽から飛び出した部分が樹脂のカバーとこすれて溶けた事故も紹介しています。入れてよい物と量は、手元の取扱説明書と洗濯表示で確かめましょう。

NG4|フィルター掃除を後回しにし、エラーのまま使い続ける

糸くずフィルターの掃除は、たまってきたらまとめて。エラーで止まっても、もう一度スタートを押せば動く。忙しい日ほど、そう考えてしまいます。
集計した記録では、フィルターや内部の掃除をしていなかった、フィルターを外したまま使ったなどの事故が9件、エラー表示や止まるなどの異常が出ていたのに使い続けた事故が6件ありました。たまったほこりに火がついた、点火のエラーが出ているのに点火を繰り返して、中にたまったガスに火がついた、という記録です。記録には、取扱説明書に「糸くずフィルターは毎回清掃する」旨、「フィルターは毎回掃除する。」旨の記載があったと書かれたものが2件ありました(NITEの事故の記録より)。

こうする:掃除は説明書どおり。エラーが出たら説明書に従う。
NITEは、点火のエラー表示が出ているのに点火を繰り返し、フィルターを焼いたガス衣類乾燥機の事故を紹介し、機器にエラー表示が出たら、取扱説明書に従って対応するよう呼びかけています。フィルターの掃除のしかたと頻度は機種で違うので、取扱説明書で確かめましょう。このほか、使い方の記録には、自分で修理や改造をして発火した事故も6件ありました。

NG5|使わないとき、ドラム式の扉を開けたままにする

洗濯物を取り出したあと、においがこもらないように扉を開けておく。ドラム式の洗濯乾燥機では、ついやりがちです。
集計した記録には、チャイルドロックの設定をしていなかったため、目を離したすきに幼児がドラムに入って扉が閉じ、窒息したとみられる事故がありました。件数は1件ですが、亡くなった方がいる事故です。

こうする:扉を閉めて、チャイルドロック機能を使う。
消費者庁は、ドラム式洗濯乾燥機の扉は子どもの身長でも中をのぞいたり、自分で入ったりしやすい高さにあり、扉が閉まると密閉されたドラムの中で窒息するおそれがあると説明しています。2018年5月には、閉じ込められても内側から扉を押し開けられる構造にするよう技術基準の要求事項が明確化されましたが、家庭で使われている従来の製品にはそうでないものもあります。
そのうえで、洗濯機を使っていないときは扉を閉めて、チャイルドロック機能を活用するよう呼びかけています。チャイルドロック機能がない場合は、洗濯機のある部屋に鍵をかける、ベビーゲートを付ける、近くに乗りやすい台を置かないといった対策を挙げています。

製品の不具合411件 洗剤がヒーター配線に付く不具合が28件

製品の不具合とみられる411件には、同じ不具合がくり返し記録されたものがあります。目立ったのは、洗濯乾燥機でこぼれたり垂れたりした洗剤がヒーターの配線に付き、配線が傷んで発火などに至った事故の28件です。記録によると、事業者は社告などで点検・修理を行っていますが、記録は2005年から2020年まで続いていました。古い洗濯乾燥機を使っている場合は、消費者庁のリコール情報サイトなどで、手元の製品が対象になっていないか確かめておきましょう。

よくある質問

油の事故は、エステ店など家庭以外の話?

家庭だけの話ではありませんが、家庭以外だけの話でもありません。油の事故84件のうち、店舗・施設・工場・学校などでの事故や、仕事で使った布だと記録からわかるものは37件でした。残る47件は、住宅と書かれたものや、場所の記載がないものです。また84件のうち45件は2009年以前の記録で、2015年以降は9件でした。

ガスの乾燥機と電気の乾燥機で違いはある?

集計した770件の内訳は、電気衣類乾燥機353件、電気洗濯乾燥機332件、ガス衣類乾燥機85件です。使われている台数がわからないため、件数から電気とガスのどちらが危ないとは言えません。油の付いた布を乾燥機にかけない、というNITEの呼びかけは、電気・ガスの区別なく乾燥機全般に向けたものです。

まとめ 乾燥機に入れる前に、布の油を思い出す

出典 www.nite.go.jp

衣類乾燥機・洗濯乾燥機でやりがちなNGと、こうするポイントです。
・マッサージや料理で使ったタオルを、洗って乾燥機へ → 油が付いた布は洗濯後も乾燥機を使わず、干して乾かす
・乾燥を終えた布を、ドラムやかごに重ねたまま置く → 油が付いた布を重ねて放置しない。乾燥後も長く置かない
・枕や座布団を入れる・衣類をふたに挟んだまま回す → 洗えない・乾燥できない物は入れず、挟まずに閉める
・フィルター掃除を後回しにし、エラーのまま使い続ける → 掃除は説明書どおり。エラーが出たら説明書に従う
・使わないとき、ドラム式の扉を開けたままにする → 扉を閉めて、チャイルドロック機能を使う
NITEの製品事故の記録770件をweboo編集部で分類すると、使い方が原因とみられる126件の約3分の2(84件)が、油の付いた布を乾燥した事故でした。マッサージや料理で使ったタオルは乾燥機に入れず干す、乾燥後は重ねて置いたままにしない。この2つだけでも、今日から見直せます。

※この記事は、衣類乾燥機・洗濯乾燥機の事故を防ぐための一般的な情報です。入れてよい物や量、お手入れの方法は、製品の取扱説明書と洗濯表示に従ってください。
※事故の件数と原因の内訳は、2026年9月30日に「NITE SAFE-Lite」(製品評価技術基盤機構)で集めた記録をweboo編集部が読み、独自に分類したものです。本文の内容は2026年9月30日時点の情報にもとづいています。

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