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「夜は窓を閉めてもらえませんか」2匹の犬が夜中までほえる家に、町内会長が静かに伝えた言葉

  • 2026.10.1

夜中まで響いてくる2匹のほえ声

定年を機に、妻と二人で中古の一戸建てに引っ越しました。

静かな住宅街だと思っていたのですが、暮らし始めてすぐ、前の家で飼われている2匹の犬のほえ声が気になるようになりました。

朝から晩までよくほえ、夜中まで声が続く日もあります。布団に入ってもなかなか眠れず、うとうとしたところで起こされる夜が続きました。

ある朝、門の前で飼い主の男性に会い、思い切って声をかけました。

「すみません。夜中まで犬の声が響いてくることがあって…」

男性は少し驚いた顔をしてから、「ああ、そうですか。気をつけます」と答えました。

数日後、犬は庭ではなく家の中で過ごすようになりました。

ところが、夜も窓が開いたままで、ほえ声は変わらず外まで響いてきます。

それから2週間ほど、眠りの浅い夜が続きました。朝は頭が重く、食欲まで落ちてきた私を見て、妻が心配そうに言いました。

「ずっとこのままじゃつらいでしょう。一度、町内会長さんに相談してみたら?」

ほかの家からも出ていた同じ相談

ちょうど回覧板を届けに来た町内会長さんに、私は事情を話しました。

「前の家の2匹の犬が、夜中までほえることがあって眠れないんです」

すると会長さんは、ゆっくりうなずきました。

「実は、ほかのお宅からも同じような話を聞いていました」

私だけが気にしすぎているわけではなかったのだと分かり、少しほっとしました。

次の日曜の夕方、会長さんは近所の3軒の人と一緒に前の家を訪ね、私もその場に加わりました。

玄関に出てきた飼い主は、集まった人たちを見て驚いた様子でした。会長さんは責めるような言い方はせず、静かに話しました。

「犬がほえること自体を責めたいわけではないんです。ただ、夜は窓を閉めてもらえませんか。ほえ声で眠れないという話が、何軒かから出ています」

近所の奥さんも、「うちの子も、夜中に目を覚ますことがあって…」と続けました。

飼い主はしばらく黙っていましたが、やがて頭を下げました。

「家の中に入れれば大丈夫だと思っていました。すみませんでした」

その夜から、前の家では日が暮れると窓を閉めるようになりました。

さらに会長さんから、飼い主が週末ごとに2匹を車に乗せ、犬のしつけ教室へ通い始めたと聞きました。

ひと月ほどすると、夜のほえ声はほとんど聞こえなくなりました。引っ越してきてから初めて、朝まで一度も目を覚まさずに眠れた日のことは今でも覚えています。

ある朝、門の前を掃いていると、散歩帰りの飼い主が2匹を連れて通りかかりました。犬たちは飼い主の足元でおとなしくしています。

男性は少し照れたように会釈しました。

「おかげさまで、この子たちもだいぶ落ち着きました」

「そうですか。ゆうべは、ぐっすり眠れましたよ」

それを聞いた男性は、もう一度小さく頭を下げました。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた60代以上男性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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