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「また濡れたの?」上階から朝夕に落ちてくる水滴に悩んだ私。2週間の記録を見た管理人さんが動いた結果

  • 2026.9.30

洗濯物に落ちてくる水

勤めを終えてから、洗濯は私の仕事になった。住んでいるのはマンションの2階で、晴れた朝にベランダへシャツを干すのが楽しみだった。

ところがある日、干したばかりのシャツの肩に、ぱたぱたと水が落ちてきた。

見上げると、上の階のベランダの縁から水が細く垂れている。

最初はたまたまだと思った。けれど、それからも同じことが続いた。多い日は朝と夕方の2回。せっかく干した洗濯物が濡れるたび、部屋へ取り込まなければならなかった。

その日も濡れたシャツを手に戻ると、妻が台所から顔を出した。

「また濡れたの?」

「うん。まただよ。多い日は1日に2回も落ちてくるんだ」

管理人さんに相談すると、エレベーターの前と掲示板に、ベランダから水を流さないよう呼びかける注意書きを貼ってくれた。

これで止まるかと思ったが、その後も水は落ちてきた。

上の階から落ちてきていることは分かっても、どの部屋のベランダが原因なのかまでは、下からでは確認できなかった。

違う部屋を訪ねてしまうのも嫌だったし、もめごとにもしたくなかったため、私は直接訪ねることはしなかった。

2週間つけ続けた記録

ただ、このままでは状況をうまく説明できない。そこで私は台所に小さな手帳を置き、水が落ちてきた日付と時刻、濡れた場所を記録することにした。

2週間ほど続けると、朝8時すぎと夕方5時ごろに集中していることが分かった。

私はその手帳を持って、もう一度管理人室を訪ねた。

60代くらいの管理人さんは老眼鏡をかけ、一行ずつ確認していった。

「なるほど。だいたい同じ時間ですね」

「そうなんです。朝と夕方に多くて」

「この時間なら確認できそうです。少しお借りしてもいいですか」

翌日、管理人さんは記録にあった時刻に合わせて上の階を見回ってくれた。そして、水が私の部屋の真上にあるベランダから落ちていることが分かった。

植木に水をやったあと、鉢からあふれた水がベランダの床を伝い、外側へ回り込んでいたようだった。

夕方、管理人さんが真上の部屋を訪ねることになり、私も一歩うしろについていった。

出てきたのは50代くらいの女性だった。管理人さんは手帳を開き、落ち着いた声で話した。

「ベランダのお水なんですが、下の階まで落ちているようなんです」

女性は少し驚いた顔をした。

「うちの水ですか?」

「はい。この2週間の記録を見ると、朝と夕方のほぼ同じ時間に落ちています」

管理人さんが日付と時刻を見せると、女性は黙って目で追っていた。

やがて私のほうへ向き直ると、頭を下げた。

「すみません。下まで落ちているとは思っていませんでした」

管理人さんは、「植木鉢の下に受け皿を置くといいかもしれませんね」と伝えた。

次の週末、見上げると、真上のベランダには植木鉢ごとに白い受け皿が置かれていた。

それから、水が落ちてくることはなくなった。

久しぶりに朝からシャツを干していると、妻がベランダをのぞいた。

「今日はよく乾きそうね」

「そうだな。やっと安心して干せるよ」

夕方に取り込んだシャツは、今度こそ乾いたままだった。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた60代以上男性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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