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「たかが蜂ぐらいで」隣家の古タイヤから飛ぶ蜂。ぼやく隣人に見せた写真と、伝えた息子の気持ち

  • 2026.9.30

門のそばの古タイヤから飛んでくる蜂

隣の家の持ち主は70代くらいの男性で、ふだんは別の場所で暮らしている。家はほとんど空き家のような状態で、門の近くには古いタイヤが1つ、何年も置かれたままになっていた。

この夏、そのタイヤの中に蜂の巣ができた。蜂はうちの庭にも飛んでくるようになり、物干しのまわりや、小学生の息子の自転車の近くでも見かけるようになった。

息子も怖がるようになり、玄関から外をのぞいては、すぐに戸を閉めてしまう。

「パパ、今日も外で遊んじゃだめ?」

「ごめんな。もう少しだけ待ってくれ」

そう答えるたび、申し訳ない気持ちになった。

とはいえ、巣があるのは隣の敷地に置かれたタイヤの中だ。

こちらで勝手に触るわけにもいかない。持ち主の連絡先も分からなかったため、蜂が庭や自転車の近くを飛んでいる様子を一枚だけ写真に撮り、持ち主が戻ってきたときに話そうと考えていた。

写真を見せると、持ち主は黙った

8月の終わり、隣の門が開く音がした。見ると、持ち主が久しぶりに帰ってきていた。

僕はすぐに外へ出て、古いタイヤの中に蜂の巣ができていることを伝え、処理をお願いした。

「…わかりました」

持ち主はため息まじりにそう答えた。しかし、そのあと顔をそむけ、小さな声でつぶやいた。

「たかが蜂ぐらいで……」

言い返したくなったが、僕はいったん家へ戻った。玄関では妻が心配そうに待っていた。

「お隣さん、何て?」

「わかりましたとは言ってたけど、『たかが蜂ぐらいで』って…ぼやいてた」

僕は撮っておいた写真を持って門の前へ戻り、持ち主に見せた。

干したシャツのすぐそばや、息子の自転車のハンドル付近を蜂が飛んでいる写真だった。

「息子がこの夏、庭で遊べていないんです」

持ち主は写真をしばらく見つめたあと、「明日、業者を呼びます」とだけ言って家へ入っていった。

翌日、駆除業者が巣を確認すると

翌日の午前、持ち主が呼んだ駆除業者さんがやってきた。

40代くらいの男性で、タイヤの中を確認すると、手際よく巣を取り除いていった。

作業を終えると、業者さんは持ち主に向かって言った。

「刺されると危ないので、放っておかなくてよかったですよ」

さらに古いタイヤを見ながら、こう続けた。

「こういう雨風をしのげる場所に巣を作ることもあります。もう使わないなら、片づけておいたほうが安心ですね」

「……そうか」

持ち主は短くうなずき、その日のうちに古いタイヤを車に積んで運び出した。

夕方、帰りぎわにうちの門の前で足を止めると、僕に向かって頭を下げた。

「知らせてくれて、助かった」

次の週末、息子は久しぶりに庭へ飛び出していった。自転車のベルを鳴らしながら、こちらを振り返る。

「パパ、もう蜂いないね」

「そうだな。もう大丈夫だよ」

楽しそうに自転車を走らせる姿を見て、ようやくいつもの庭が戻ってきた気がした。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた40代男性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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