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【六本木】没後100年記念 住友春翠 —仕合せの住友近代美術コレクション@泉屋博古館東京

  • 2026.9.30
出典:リビング東京Web

泉屋博古館東京(東京・六本木)では、「没後100年記念 住友春翠—仕合せの住友近代美術コレクション」が2026年10月12日(月・祝)まで開催されています。

出典:リビング東京Web

会場ロビー(左:住友春翠肖像写真)※主催者側の許可を得て撮影しています。

住友春翠プロフィール

住友春翠(すみとも・しゅんすい、1864~1926)は、幼名を徳大寺隆麿といい、幕末の京都で名門公家・徳大寺家に生まれました。父は公卿の徳大寺公純。兄には明治天皇の侍従長を務めた徳大寺実則や、首相を二度務めた西園寺公望がいます。 幼少期には漢学や国学をはじめ、書画、和歌、茶の湯、能楽など、公家文化の幅広い教養を身につけました。一方、兄・西園寺公望からは欧米文化への柔軟な姿勢や中国文人趣味の影響を受け、伝統と新しい文化の両方を吸収したことが、後の春翠の美意識の土台となりました。 1892年、徳大寺家から住友家に入り、住友家第15代当主として大阪の実業界へ。公家として培った伝統的な美意識と、西園寺から受け継いだ柔軟性や先進性は、その後の文化活動や美術品収集にも大きな影響を与えました。

出典:リビング東京Web

会場展示風景(前期)

住友春翠の美意識と、近代美術コレクション

住友家第15代当主・住友吉左衞門友純(号・春翠、1864~1926)は、現在の住友グループの礎を築いた人物であると同時に、幅広い美術品を収集した文化人でもありました。 中国古代青銅器をはじめ、日本・中国の書画、西洋絵画、近代陶磁器、茶道具、文房具、能面・能装束など、現在の住友コレクションにつながる多彩な作品の多くは、明治から大正にかけて春翠によって集められたものです。 本展では、作品そのものだけでなく、「いつ、どこで、誰が、何を、なぜ、どのように手に入れたのか」という収蔵の背景にも注目。 春翠の人生と作品との「めぐり合わせ=仕合せ」を時系列でたどりながら、その美意識とコレクション形成の軌跡を知ることができます。

出典:リビング東京Web

会場展示風景 前期:左:上島鳳山《十二ヵ月美人》のうち「九月 菊花」明治42年(1909)《破墨山水図》 大正11(1922)年 泉屋博古館東京

「家」と「私」が映し出す美意識 

春翠の好みは、しばしば「典雅清淡」と称されます。幼少期に公家文化のなかで身につけた書画や和歌、茶の湯、能楽などの教養に加え、兄・西園寺公望から受けた欧米文化への柔軟な姿勢など、さまざまな経験が春翠の美意識を形づくりました。また、春翠は実業家として活動する一方、文化や芸術の支援にも積極的に取り組みました。欧米視察をきっかけに社会貢献への意識を深め、大阪図書館への寄付や美術館構想を進めるなど、個人の趣味を超えて地域の文化振興にも力を注いでいます。

出典:リビング東京Web

左:クロード・モネ《モンソー公園》1876年 右:《サン゠シメオン農場の道》1864年 泉屋博古館東京

さらに、大阪・茶臼山に本邸を築いた時には、狩野芳崖の大作を購入したり、木島櫻谷、香田勝太らに作品制作を依頼したりするなど、邸宅と美術を一体のものとして考えていたことも大きな特徴のひとつです。晩年には、信頼する作家たちとの交流を深め、茶の湯や能、席画などをともに楽しみながら作品を集めました。 そこには、住友家という「家」のための美術と、春翠自身の「私」の感性が重なり合っています。

本展では、尾竹竹坡《九冠鳥》(後期展示)をはじめとする作品の数々とともに、春翠と作家たちとの交流や、作品が収蔵されていった背景にも迫ります。

作品が飾られていた空間を想像しながら楽しむ

これまで泉屋博古館の展覧会を訪れたことがある方にとっては、馴染みのある作品との再会も楽しみのひとつです。 一方で本展ならではの見どころは、作品をただ並べて紹介するのではなく、住友春翠がどのような人生を歩み、どの時期に、どのような作品を購入していったのかを、時系列に沿ってたどれることです。 春翠の人生とコレクションの軌跡を重ねて見ることで、これまでとは少し違った視点から作品を楽しむことができます。

出典:リビング東京Web

会場展示風景(前期)

さらに、須磨の住友家別邸を再現したジオラマも展示されています。当時、実際にどのような空間に作品が飾られていたのかを立体的にイメージできるため、作品単体で見るのとはまた違い、春翠が暮らした空間と美術品との関係を想像しながら鑑賞できるのも魅力です。

出典:リビング東京Web

会場展示風景:住友家別邸を再現したジオラマ

「この作品は、当時ここに飾られていたのかもしれない」と思いを巡らせながら見ることで、100年以上前の住友家の暮らしや、春翠の美意識がより身近に感じられる展覧会となっています。

出典:リビング東京Web

会場展示風景(前期)

美術作品をただ鑑賞するだけでなく、「なぜ春翠はこの作品を求めたのか」という視点から見ることで、住友コレクションの新たな魅力を感じられる展覧会です。

没後100年記念 住友春翠 —仕合せの住友近代美術コレクション
会場:泉屋博古館東京(東京都港区六本木1-5-1) 会期:2026年8月29日(土)〜2026年10月12日(月・祝) 前期2026年8月29日(土)〜2026年9月23日(水・祝) 後期2026年9月25日(金)〜2026年10月12日(月・祝) *会期中展示替えあり 休館日:月曜日、10月12日(月・祝)は開館 開館時間:11:00〜18:00(最終入場時間 17:30) ※金曜日は19:00まで開館 ※入館は閉館の30分前まで 料金:一般1,500円、学生800円、18歳以下無料 ※学生・18歳以下のかたは証明書の提示が必要です ※20名様以上の団体は( )内の割引料金 ※障がい者手帳等ご提示の方はご本人および同伴者1名まで無料 ※会期中の2回目の入館は半券提示にて半額 アクセス:東京メトロ南北線の六本木一丁目駅北改札正面 泉ガーデン1F出口から徒歩3分など 050-5541-8600(ハローダイヤル)
https://sen-oku.or.jp/tokyo/

※記事に掲載した内容は公開日時点または取材時の情報です。変更される場合がありますので、お出かけの際は公式サイト等で最新情報の確認をしてください

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