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「赤信号の位置は右?左?」答えに迷う教習生たち…→23年ベテラン教官が指摘、「分かっているつもり」が招く“思い込み”

  • 2026.10.14
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※Google Geminiにて作成(イメージ)

運転免許の取得に欠かせないのが、車を動かす技能教習と、交通ルールを座学で身につける「学科教習」です。学科教習は「教程」と呼ばれる単元ごとに進める仕組み。技能教習と同じく、第1段階(仮免許を取るまで)と第2段階(仮免許を取った後)に分かれているのが特徴です。

その一つ「教程2(信号に従うこと)」の冒頭で、私がよく投げかける質問があります。赤信号は、信号機の右と左のどちらにあるか、というものです。

毎日のように目にしている信号機ですが、自信を持って答えたのに間違えてしまう人も少なくありません。皆さんもご一緒に考えてみてください。

「分かっているつもり」の危うさと確認の大切さを、指導員の視点からお伝えします。

学科教習で投げかける定番の質問

教程2は、信号の意味や従い方を学ぶ時間です。授業の始めに見せるのは、横型の信号機のイラスト2枚。1枚は赤信号が右に、もう1枚は左に描かれています。

「赤信号の位置は、右と左のどちらでしょう?」

どちらも見慣れた形なので、一見すると簡単な質問に思えるでしょう。実はこの質問には、ちょっとしたねらいがあります。信号を色だけでなく、光っている位置でも見分けられるようになってほしいのです。

答えに迷う教習生たち

質問を投げかけると、教室は一瞬静まり返ります。「え、右だっけ?左だっけ…?」という小さな声が聞こえてくることも。

「左です!」と自信満々に答えた人が、正解を聞いて照れくさそうに笑う場面もしばしばです。身近なものほど、いざ聞かれると思い出せないもの。迷うのも無理はありません。

正解は「右」です。

日本の一般的な横型の信号機は、左から青・黄・赤の順。道路交通法施行令でも、「右から赤色、黄色及び青色の順」と定められています。

日本は左側通行のため、信号機の右側は道路の中央寄り。重要な赤を中央寄りに置くことで、ドライバーから見やすくしているのです。

運転席が右側にある車が一般的なので、ドライバーに近い右側の赤は注意を促しやすいとされています。街路樹の枝がかかっても、右側は影響を受けにくい位置です。

雪の多い地域で見かける縦型の信号機の場合、赤は一番上にあります。

色だけでなく「位置」でも信号を見分ける

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出典:PhotoAC ※画像はイメージです

運転中、信号の色が見分けにくいと感じたことはありませんか?例えば、電球式の信号機に西日などが当たると、消えている灯火(ランプ)まで点灯して見える場合があります。

LED式ではこうした現象は防がれていますが、逆光や雨、霧で見えにくくなることもあるでしょう。色の見え方に個人差があることも、忘れてはいけません。

そんなときの手がかりになるのが、光っている位置です。横型なら右、縦型なら上に赤があります。位置を知っておけば、色だけに頼らず信号を確かめやすくなるはずです。

「分かっているつもり」が招く思い込み

正解と理由を説明すると、多くの教習生が「なるほど」とうなずきます。人は見慣れたものほど、細かく確かめなくなりがちです。
運転中にこうした思い込みが顔を出すと、危険な判断につながりかねません。「さっきまで青だったから、まだ青だろう」と根拠なく進む「だろう運転」は、その一例です。

従うべき信号機を見誤ることもあります。基本は「対面する信号機に従う」です。ところが、次のような場所では、どれに従うべきか迷うことも。

・斜めに交わる交差点
・高架があり、立体交差になっている交差点
・車線が多く、道幅の広い道路
・交差点が続き、信号機同士の間隔が短い場所

夜間や雨の日なら、なおさら見誤りやすくなります。信号機の向きや停止線の位置を、落ち着いて確かめることが大切です。

「かもしれない運転」が大事

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出典:PhotoAC ※画像はイメージです

大事にしてほしいのは、「知っている」「見えている」と思ったときこそ、一度立ち止まること。「信号が変わるかもしれない」と予測しながら走る「かもしれない運転」を心がけましょう。

毎日見ている信号機でも、記憶は意外とあいまいなもの。運転中も、「いつもの道だから」という思い込みが思わぬ事故を招くおそれがあります。

「分かっているつもり」を手放し、色と位置を自分の目で確かめる。その習慣が、自分と周りの人の安全を守ることにつながります。


参考:
なぜ信号機は赤黄緑の3色が使われているのか教えてください。(JAF)
LED式信号灯器に関するQ&A(警察庁)


ライター:ちだてつし
自動車教習所の指導員・技能検定員として、23年間にわたり現場で安全運転の指導・検定を担当。現在はその専門知識と現場での実務経験を活かし、安全運転やドライブテクニックに関するWebライターとして活動中。また、ペーパードライバーや外免切り替えの事業を展開し、運転に自信のないライダーを対象に、実践的なツーリングを通して運転技術を身につける「日本ツーリングサポート協会」を設立・運営。「安全で楽しいカー&バイクライフ」を伝える発信を行っている。日本二輪車普及安全協会の二輪安全運転指導員として活躍中。


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