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「ポロポロと剥がれてきた…」学生時代にスクーターの傷を自分で塗装→プロになって気づいた“最大の失敗”

  • 2026.11.7
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

車やバイクの傷を自分で補修するとき、塗料の色や塗り方に意識が向きがちです。しかし、きれいに塗装できても、その仕上がりが長く続くとは限りません。

筆者も学生時代、スクーターの外装を自分で塗装し、失敗した経験があります。

その後、自動車メーカーで塗装の生産技術に携わった経験を踏まえ、当時の失敗を振り返りながら、DIY補修で重要な下地処理や塗料との相性について解説します。

色ムラのまま乗り続けた結果…

補修のきっかけは、学生時代のスクーターでの転倒でした。樹脂製の外装にできた傷を自分で直そうと、ラッカー系塗料を選んだのです。

当時は傷の周囲を研磨するなどの下地処理をせず、そのまま塗装。仕上がりには色ムラがありましたが、塗り直さずに乗り続けることにしました。

ところが、その後、補修した部分の塗装がポロポロと剥がれてきたのです。見た目を直そうとして色を塗ったものの、塗膜が下地に十分密着していなかった可能性があります。

DIY塗装で必要な下地処理と手順

塗装では、塗料が素材や古い塗膜にしっかり密着することが重要です。汚れや油分、ワックスが残っていると塗料がはじかれたり、密着不良につながったりします。

樹脂外装をスプレーで補修する場合、一般的には次のような順序で進めます。

まず、塗る部分を洗浄・脱脂し、浮いた古い塗膜を除去します。傷の段差を整えたり、新しい塗料が密着しやすい状態にしたりするため、必要に応じて研磨する「足付け」を行います。わざと細かな傷をつけて、塗料の密着性を高める手順です。

次に、周囲をマスキングし、素材に応じてプライマー(下塗り剤)を塗布します。例えばポリプロピレンは塗料がなじみにくいため、専用のプライマーで密着性を高める場合もあります。

下地が整ったら、対応する塗料を一度に厚く吹かず、薄く塗り重ねます。塗り重ねの間隔や乾燥時間は製品の説明に従いましょう。傷の状態によっては、塗装前にパテなどの補修材で表面を整えることも必要です。なお、スプレー塗装では火気を避け、十分に換気し、適切な保護具を使うことも欠かせません。

筆者の場合、少なくとも研磨による下地処理を省いたことが問題でした。本来なら、傷の周囲を洗浄・脱脂し、古い塗膜や傷の状態に応じ研磨をしたうえで、樹脂素材に適した下塗り剤や塗料を選ぶべきだったのです。こうした準備によって密着不良のリスクを減らせたと考えられます。

ラッカー系塗料を選んだのが失敗だった?

では、ラッカー系塗料を使ったことが失敗の原因だったのでしょうか。もちろん、ラッカー系塗料だから悪いというわけではありません。

ラッカー系塗料は、一般に溶剤が蒸発することで塗膜を形成する、比較的乾燥の速い塗料です。自動車のホイール補修用にもアクリルラッカーを使った製品があり、ラッカー系だから品質が低いわけではないのです。

筆者の場合、塗装が剥がれた原因を一つに特定することはできません。しかし、少なくとも研磨などの下地処理を省いていたことは、改善すべき点でした。また、色ムラは塗料の塗り重ね方や吹き付け方などによっても生じるため、剥がれとは分けて考える必要があります。

DIY補修では、塗料の種類や品質だけでなく、補修する素材との相性や下地の状態にも目を向けることが大切です。塗り始める前の準備が、その後の仕上がりや耐久性を左右します。


参考:カーペイントの作業手順(武蔵ホルト株式会社)


筆者:jaco

大手自動車メーカーの生産技術職を経て、現在はITエンジニア兼Webライターとして活動中。フリーランス時代には、年間50泊ほどのキャンプを楽しみながら、アウトドアやIT系の記事を執筆していた。趣味はキャンプ、登山、旅行。国内外でツーリングやキャンプを楽しむほか、長距離の自転車旅や、夜通し歩く100kmウォークにも挑戦。場所も距離も問わず、限界まで遊び尽くすのが信条。


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