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「次の給料が出てからで」数千円を惜しんだ結果…彼女との旅行中にエンジン停止→バカにならない“修理費”に後悔

  • 2026.10.29
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出典:PIXTA(※画像はイメージです)

元自動車整備技術アドバイザーの松尾です。

エンジンオイルの交換時期が来ていると分かっていても、「まだ普通に走れるから」「今月は出費を抑えたいから」と、つい先延ばしにしてしまう人もいるのではないでしょうか。

今回は、筆者の知人である30代男性Aさんから聞いた、エンジンオイルの交換を後回しにしたことで思わぬ高額修理につながった体験を紹介します。

「次の給料が出てから」で先延ばしに

Aさんは車での遠出が好きで、休日には彼女とドライブや旅行を楽しんでいました。Aさんが、自分の車のエンジンオイルの交換時期が過ぎていることに気づいたのは、普段の通勤で車を使っていたときのことだったそうです。

「そろそろオイル交換しないとな、とは思っていたんです。でも、車は普通に走っているし、次の給料が出てからでいいかなって」

オイル交換にかかる費用は、車種や使用するオイルなどによって異なりますが、一般的には数千円から1万円程度が目安になります。

しかし、給料日前で出費を抑えたい気持ちもあり、Aさんは交換を後回しに。その後も通勤や買い物で車を使い続け、走行距離を重ねていきました。「数千円なら、すぐに交換すればいい」と思っていても、車検や税金、保険、ガソリン代など、車には何かとお金がかかります。そのため、緊急性を感じにくいメンテナンスほど「今すぐじゃなくてもいい」と考えてしまうことがあります。

また、車に詳しくない人ほど、異常が目に見えないと危険性を判断しにくいものです。「営業トークかもしれない」と考え、整備を後回しにしてしまうケースもあるでしょう。

旅行先へ向かう高速道路で異変が

そしてある休日、Aさんは彼女を乗せ、県外へ旅行に出かけることに。出発時には特に気になる症状もありませんでした。

「出発するときは何ともなかったので、オイル交換のことはすっかり頭から抜けていました」

ところが、高速道路を走行している途中、エンジンルームから聞き慣れない音が聞こえてきたといいます。さらに走行を続けるうちにエンジンの調子も悪化。Aさんは安全を確保しながら停車し、その後、ロードサービスなどを利用して点検を受けることになりました。

詳しく確認したところ、エンジン内部に深刻な損傷が見つかり、エンジン載せ替えを含む修理が必要な状態に。最終的な修理費用は約80万円という、大きな負担になってしまったそうです。もちろん、オイル交換時期を過ぎただけで、必ずエンジンが壊れるわけではありません。実際の故障原因は、オイル量や劣化状態、走行条件、エンジンそのものの状態などによって異なります。

また、エンジン修理・載せ替えの費用も車種や損傷の程度、使用する部品などによって大きく変わります。数十万円程度で済むケースから、80万円を超えるような高額修理になるケースまで、幅があります。

オイル交換は「壊れる前」に行うことが大切

エンジンオイルには、エンジン内部の部品を滑らかに動かす潤滑作用だけでなく、熱を逃がす冷却作用や、内部の汚れを取り込む洗浄作用などがあります。そのため、オイルの劣化や不足を長期間放置すると、エンジン内部の部品に負担がかかり、摩耗や損傷につながる可能性があります。

まず確認したいのが、自分の車のメーカーが指定しているオイル交換時期です。取扱説明書やメーカーのメンテナンス情報を確認し、走行距離だけでなく、使用状況も踏まえて交換時期を判断しましょう。

さらに、オイル量については、平坦な場所に車を停め、エンジンを停止したうえで、車両の取扱説明書に従って点検します。オイル量が少ない場合は、そのまま放置せず、原因を確認することが重要です。特に注意したいのが、メーターパネルに表示される油圧警告灯です。これは単なる「オイル交換の時期」を知らせる表示とは意味が異なります。走行中に点灯した場合は、安全な場所に停車してエンジンを止め、原因を確認してください。

また、エンジンから「カラカラ」「ガラガラ」といった普段とは違う音が出ている場合も要注意です。警告灯や異音がある状態で「もう少し走れるだろう」と自走を続けると、故障や損傷を拡大させるおそれがあります。無理に走行せず、ロードサービスなどに相談することも大切です。

Aさんは今回の一件について、「あのとき数千円を惜しまず交換しておけば」と振り返っていました。

定期的なメンテナンスは、故障してから支払う修理費とは違い、車を安全かつ長く使うための管理費ともいえます。小さな出費を後回しにする前に、愛車のメンテナンス時期を一度確認してみてはいかがでしょうか。


ライター:松尾佑人(二級ガソリン自動車整備士・二級ジーゼル自動車整備士資格保有)
新卒で自動車整備業界に入り、約8年間整備に従事したのち、現役メカニックに向けた故障診断アドバイザーや各種講習の講師として活動。年間約1,200件の技術相談に対応し、電気回路や配線図の読み解きを基盤とした電子制御システムの解説を得意としている。


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