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ミニバン用タイヤ4本をネット通販で買った夫→5万円と割安だったが…妻が突きつけられた“予期せぬ落とし穴”

  • 2026.11.2
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。自動車販売・整備・保険業に27年従事している河野みゆきです。

タイヤ交換の時期が近づくと、できるだけ費用を抑えたいと考える人も多いのではないでしょうか。最近は、ネット通販で店舗より安く販売されているタイヤを見つけることもあり、価格を比較しながら購入先を検討する人もいるでしょう。

しかし、タイヤはサイズ表記が同じであれば、どれでも装着できるというわけではありません。寸法が合っていても、クルマに必要な性能や規格を満たしていなければ、使用できない場合があります。

ミニバンに乗るCさん(30代・女性)も、ネットで購入したタイヤがクルマの指定規格に適合せず、困ってしまったひとりです。

安く購入したタイヤを持ち込んだところ……

Cさんは普段、クルマの整備を長年付き合いのある整備工場に依頼しています。

あるとき、タイヤの交換時期が近づいたため、少しでも費用を抑えようと夫がネット通販でタイヤを購入しました。購入金額は4本で5万円。店舗で購入するより安く済ませられると考えたようです。

購入後、Cさんはいつもの整備工場に、ネットで購入したタイヤの持ち込み交換が可能かどうかを確認しました。工場の了承を得たため、クルマとタイヤを預けることにします。

ところが、作業を進める前に整備士から思いがけない指摘を受けました。

「こちらのタイヤは、クルマに指定されている規格と異なりますよ」

確認すると、購入したタイヤの表記は「205/55R17 91V」。一方、クルマに指定されていたのは「205/55R17 95V XL」でした。

タイヤの幅や扁平率、リム径を示す部分は同じですが、後半の数字や記号が異なっていたのです。Cさんは、サイズが合っていれば問題なく交換できると思っていたため、予想外の事態に戸惑いました。

サイズが同じでも適合するとは限らない

タイヤの側面には、幅や扁平率などの寸法に加え、荷重指数や速度記号、タイヤの規格に関する情報が記載されています。それぞれに意味があり、購入時にはサイズ以外の表記にも注意が必要です。

前述のとおり、クルマに指定されていたのは「205/55R17 95V XL」でしたが、購入したタイヤは「205/55R17 91V」でした。

荷重指数は、規定の条件下でタイヤ1本が支えられる最大荷重を示す数値です。荷重指数95は690kg、91は615kgに相当します。数値が小さいほど、支えられる荷重も小さくなります。

また、「XL」はエクストラロード規格を示す表記です。所定の空気圧を確保することで、同じサイズの標準規格のタイヤより大きな荷重に対応できる設計になっています。

つまり、今回のタイヤは寸法を示す部分こそ同じですが、荷重指数が異なり、指定されていたXLの表記もありませんでした。そのため、必要な負荷能力を確保できず、車検不適合や事故のリスクもあることから、整備工場でも取り付け作業を断られてしまいました。

指定された負荷能力を満たさないタイヤを使用すると、走行中にタイヤへ過大な負担がかかり、発熱や損傷につながるおそれがあります。安全に走行するためにも、見た目や寸法だけで適合性を判断するのは避けたいところです。

ネット通販でタイヤを選ぶ際は、価格やサイズだけで決めず、取扱説明書や車両の指定表示を確認しましょう。荷重指数や規格、必要な空気圧も含めて、クルマに適合するかを確かめることが大切です。

5万円のタイヤが無駄に……

購入したタイヤが指定規格に適合していないとわかり、Cさんは取り付けを断念しました。

「ネットで購入したタイヤは自宅に持ち帰り、フリマアプリに出品してみることにします」

帰り際、Cさんはそう話していました。

購入したタイヤは返品を受け付けてもらえなかったようです。せっかく4本で5万円を出したにもかかわらず、予定していたクルマには使用できません。Cさんにとっては、思いがけない出費となってしまいました。

さらに、適合するタイヤをあらためて購入する必要があり、交換工賃などもかかります。少しでも費用を抑えるつもりが、結果的に出費が増えてしまう可能性もあるのです。

タイヤ購入前に確認しておきたいこと

こうした失敗を防ぐには、購入前の確認が欠かせません。

タイヤのサイズや規格は、クルマの取扱説明書のほか、運転席ドア付近などにある指定空気圧の表示から確認できる場合があります。ただし、表示されている内容や位置は車種によって異なるため、わからない場合は販売店や整備工場に確認するとよいでしょう。

また、ネット通販などで購入したタイヤの持ち込み交換に対応していない整備工場もあります。対応していても、持ち込み料金が別途かかる場合があるため、購入前に交換の可否や費用を確認しておくことも重要です。タイヤの適合性についても、購入先や整備工場に相談しておけば、誤購入のリスクを減らせます。

タイヤは、クルマの安全を支える重要な部品です。安さだけを優先するのではなく、指定されたサイズや荷重指数、規格を満たしているかまで確認してから購入しましょう。


ライター:河野みゆき
自動車販売・整備・保険業に27年従事。損害保険募集人資格を保有し、車両購入からメンテナンス、カーライフに関わる保険まで幅広く対応。現場経験をもとに、ユーザー目線でわかりやすい情報発信を行っています。


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