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妻「実は苦手だったんだ。正直…」46歳男性が愛車ミニバンを手放すきっかけとなった“率直な意見”

  • 2026.10.25
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出典:PIXTA(※画像はイメージです)

独身時代に趣味のために選んだお気に入りのミニバン。個性的な色が魅力でしたが、子どもの誕生で状況は一変します。妻の率直な言葉を機に、実用的な軽自動車へ乗り換えて約10年。

家族のための車選びとしては大成功を収めながらも、ある男性の心に残り続ける愛着の正体と、ライフステージの変化に向き合う車選びのリアルなエピソードをご紹介します。

趣味を満喫するための最高の相棒

今回ご紹介するのは、現在46歳の男性・Aさんから伺った体験談です。彼が独身時代の2012年に購入したのが、SUVテイストのコンパクトなミニバンでした。当時のAさんは、釣りやキャンプ、温泉旅行など、数多くの趣味を楽しんでいたといいます。旅行代を少しでも節約するために車中泊も想定しており、荷物が積みやすく車内で休むこともできるこのミニバンは、Aさんにとって非常に使い勝手の良い存在だったようです。

さらにAさんがこだわっていたのが、鮮やかな青緑色の個性的なボディカラーでした。人と同じものを選ぶより少し変わったものを好む性格もあり、自分らしさを表現できるこの色をとても気に入っていたとのことです。

交際中だった現在の妻とも、この車でさまざまな場所へ出かけていました。当時は妻から車について不満を言われることもなく、Aさん自身も、妻が車を嫌がっているとはまったく考えていなかったそうです。

ライフステージの変化と見えてきた現実

しかし、お二人が結婚し、新しい命が誕生したことで、生活の様子は大きく変わっていきました。それと同時に、車の役割も少しずつ変化を見せ始めます。

それまではAさんが個人の趣味を楽しむための車だったものが、いつしか妻と子どもを乗せて移動する、家族のための車へとシフトしていきました。また、子育てが本格化するにつれて家計の優先順位も変わり、Aさんは家族のために自身の趣味の多くを手放すことになったそうです。そのような生活の変化の中で、今後の車をどう維持していくかという現実的な話題が、夫婦の間で出るようになりました。

ちょうどその頃、新車購入時に利用していた残価設定型クレジットの契約が終了する時期を迎えていたといいます。3年目の契約更新時期であり、乗り換えるか、あるいは買い取るかを検討するには、非常に良いタイミングでもあったようです。

そこでAさんは、今なら別の車に買い替えることもできるという事情を妻へ話してみることにしました。

買い替えを決意させた率直な意見

乗り換えの可能性について妻に相談した際、予想もしていなかった言葉が返ってきたといいます。

「実は、この車は車高が高くて子どもを乗せにくいから苦手だったんだ。正直、色も少し気持ち悪いし…」

という非常に率直な意見でした。交際中は何も不満を聞いていなかっただけに、心の中で大変驚いたそうです。Aさんはその言葉にどう返したかまでは覚えていないそうですが、自分自身はあんなに気に入っていたのに、と少し寂しく感じたことは今でも記憶に残っているとのことです。

子どもが生まれて以降、家族のために多くの趣味を我慢してきたAさんにとって、大好きな車まで手放すことになるのかという葛藤があったのは想像に難くありません。

一方で、妻が不満を抱くのにも明確な理由がありました。小柄な妻にとって、毎日のように子どもを乗せ降ろしする際、SUVテイストのミニバンの床の高さは身体的な負担になりやすかったようです。また、車内で子どもの世話をする際にも、動線の悪さを感じていたといいます。

Aさん自身も、家族で利用する機会が増えるにつれて、乗り降りが少し大変かもしれないと薄々感じていた部分があったそうです。妻の意見は単なる好みの問題ではなく、日常的に子どもを乗せる側としての切実な悩みが背景にありました。

家族の笑顔を優先した新しい選択

金銭面や日々の実用性を総合的に話し合った結果、夫婦は背の高い軽自動車への乗り換えを選択することになります。新しい車の条件として設定したのは、スライドドアで子どもを乗せやすいこと、車内に十分な高さがあること、そして維持費を抑えやすいことなどでした。

それらの条件を満たしていたのが、軽ハイトワゴンと呼ばれるタイプの軽自動車でした。乗り換えを決意し、ボディカラーは妻の好みを優先して黒を選びました。Aさん自身が選んだ鮮やかな青緑色から、妻が選んだ黒への変化は、車選びの基準が完全に家族主体へと移り変わったことを象徴していたようです。

実際に新しい車での生活が始まると、妻は以前よりもはるかに使い勝手が良くなったと大変喜んでいたといいます。たまに車内の狭さを感じることはあったものの、家族3人で利用するには十分な広さがあり、大きな問題にはなりませんでした。

小回りが利くため日常のさまざまな場所へ行きやすいうえに、維持費も安く抑えられています。何より大きな故障に見舞われることもなく、結果的に約10年が経過した現在でも大切に乗り続けているそうです。今でも特に買い替える必要性を感じておらず、使えるうちはこのまま乗り続けたいと考えているといいます。

便利な車と好きな車は必ずしも一致しない

妻が毎日快適に使用でき、10年もの間不満なく乗り続けている事実を踏まえれば、家族のための車選びは大成功だったといえるでしょう。しかし、Aさんは当時のことを振り返り、現在の車に対して以前のミニバンほどの強い愛着は湧かなかったと明かしてくれました。

現在の車が劣っているわけでは決してありません。これ以上ないほど便利で優秀な車です。それでも、実用的で便利だからといって、必ずしも一番好きになるとは限らないようです。長く乗ったからといって、無条件に深い思い入れが生まれるわけでもないことに、車選びの難しさと奥深さが表れています。

以前の愛車は、Aさん自身の趣味や個人の価値観を存分に反映して選んだ特別な存在でした。対して現在の車は、家族の生活と使いやすさを最優先して選んだ実用的な存在です。この選び方の基準の違いが、そのまま愛着の性質の違いにつながっているのかもしれません。

買い替えを検討していた当時、妻から厳しい言葉を投げかけられた際は、少しショックを受ける気持ちもあったといいます。しかし現在では、妻が不便に感じていた理由も、自身が大変だと感じていた部分も、冷静に理解できるようになったそうです。

独身時代は見た目や趣味への適合性を優先できても、ライフステージが変化すれば、日々の使いやすさがより重要な意味を持ちます。それは、どちらの選択が正しいか間違っているかという単純な話ではないようです。

家族にとっては、現在の軽自動車が間違いなく最適な選択でした。しかし、自分にとって一番好きな車までが同じになったわけではなかったのです。自分が心から好きな車と、家族にとって使いやすい車は、似ているようで少し違うものなのかもしれません。Aさんが経験したこの感情の変化は、人生とともに変わっていく車選びのリアルな姿を私たちに教えてくれます。



ライター:Masaki.N
自動車メーカーで車体開発エンジニアとして設計・先行開発に携わった後、マーケティング/市場リサーチ領域で商品導入・訴求設計にも従事。さらに自動車サブスク系ITベンチャーでマーケティングを担当し、ユーザー視点のコミュニケーション設計を経験。現在は自動車ライターとして、新車情報、技術解説、モデル比較、中古車相場、維持費、業界動向まで幅広く執筆。SEO記事・コラム・インタビューなど媒体横断で制作し、専門知識を生活者の言葉に翻訳して「買う/持つ」の判断を支援します。加えて、カスタムを含む実車取材・体験を通じて得た一次情報を記事に落とし込み、机上の知識にとどまらない“現場感”のある解説を強みとしています。


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