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「約45万円」で爆安セリカを買った20代男性→初ドライブで発覚、後部座席の友人が気づいた“驚愕の事実”

  • 2026.10.9
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出典:PIXTA(※画像はイメージです)

知人の20代男性が約45万円で購入した90年代のスポーツカー、トヨタ・セリカ。しかし納車後、友人たちとの初ドライブで後部座席のシートベルトがないことに気がつきます。

前オーナーの施した仕様が引き起こした想定外の事態。それに振り回されながらも、自らの手で本来の姿へ戻していく中で生まれた愛着と心境の変化について話を伺いました。

念願のセリカ納車直後、まさかのシートベルト問題

知人の20代男性から、ある興味深い車の購入体験について話を聞く機会がありました。彼はずっと憧れていた1994年式のトヨタ・セリカを、個人売買を通じて約45万円で手に入れたそうです。流れるようなボディラインが美しい90年代のスポーツカーを比較的手の届きやすい価格で購入できたことで、彼の喜びは頂点に達していたといいます。そして納車から数日後、新しい愛車のお披露目も兼ねて、友人4人を誘って初ドライブに出かける計画を立てました。

しかし、いざ出発しようとした矢先に思いがけない事態が起こります。後部座席に乗り込もうとした友人が、シートはあるのにシートベルトがないことに気がついたとのことです。驚いた知人が慌てて車検証を確認したところ、そこには乗車定員が2名と記載されていました。実は、前オーナーによって2人乗り仕様へと構造変更されたものの、シートが残されたままという状態になっていたようなのです。

現車確認の際は、エンジンの調子や外装の綺麗さにばかり気を取られ、当然5人乗れるはずだと思い込んで車検証の細部まで確認できていなかったと彼は振り返ります。せっかく友人たちを集めたのに自分の車には乗せられないという気まずさと、自身の確認不足への情けなさが入り交じり、その日はとてもいたたまれない気持ちになったそうです。

次なる試練。格好いいと思っていた速度計の罠

定員問題だけでも十分な衝撃ですが、彼を待ち受けていた落とし穴はこれだけにとどまりませんでした。購入時、このセリカには海外向けのような目盛りの細かいスピードメーターが装着されていました。彼はそれを格好いいと気に入り、前オーナーのセンスを好意的に受け止めていたそうです。

ところが、実際に街中を走り始めると、すぐに大きな違和感を覚えることになります。周囲の車と同じようなペースで一般道を流しているだけなのに、メーターの針が80から90付近という高い数値を指していたからです。さすがにそんな速度は出ていないだろうと不審に思い、スマートフォンのナビアプリが示す速度表示と比較してみると、やはり明らかなズレが生じていました。

気になった彼は、自分でダッシュボードの周辺を分解し、メーターパネルを取り外して確認してみることにしました。すると、内部の基板や機構は日本仕様のままなのに、表面の文字盤だけが別仕様のものへ交換されていたことが判明したのです。前オーナーにとってはこだわりのカスタムだったのかもしれませんが、次のオーナーである知人にとっては、自分が何キロで走っているのか正確に把握しづらいという、日常使いにおける大きな悩みの種となってしまいました。

このままでは乗れない。自らの手で純正に戻す決意

友人を後部座席に乗せることもできず、さらには現在の速度すら正確に把握しづらいという状況に直面し、彼は一時的に途方に暮れたといいます。安全な運転環境を考えるとこのまま乗り続けるのは不安が残りますし、かといってせっかく手に入れた憧れの車をすぐに手放す気にもなれませんでした。そこで彼は、自分の手でセリカを純正に近い状態へと戻していくことを決意します。

まずは定員の問題を解決するため、インターネットのオークションサイトなどを駆使して、純正のリアシートベルト一式を約1万5000円で探し出しました。無事にシートベルトを取り付けた後は、自分で陸運局へ車両を持ち込み、乗車定員を元の5名へ戻す手続きを行ったそうです。

続いて、速度計の修正にも取り掛かりました。走行距離の表示を現在のまま正確に維持したいと考えた彼は、中古の日本仕様メーターユニットを約1万円で入手したうえで、丸ごと交換することは避けました。わざわざメーターを分解し、日本仕様の文字盤だけを慎重に移植するという、とても地道で細やかな作業を選択したのです。

想定外の出費と休日。それでも芽生えた予想外の感情

これらの作業によって、部品代やその送料などで3万円近い想定外の出費が発生しました。金額自体は致命的ではないものの、当たり前に人が乗れて、当たり前に速度が分かるという普通の状態に戻すためだけに、追加の費用と貴重な休日を何日も費やすことになります。作業の途中では、どうしてこんなに手のかかる車を買ってしまったのだろうと、少し落ち込む瞬間もあったそうです。

それでも、工具を手に取り、前オーナーが施した仕様を一つひとつ紐解きながら純正の状態へと戻していく過程で、彼の心境に少しずつ変化が訪れます。手を動かして問題を解決していくたびに、不思議とこのセリカに対する愛情が深まっていくのを感じたというのです。

特に、文字盤の移植作業を終えて初めて車を走らせたとき、速度計の針が実際の速度と違和感なく連動して動くのを見た瞬間の達成感は、何物にも代えがたいものだったと語ってくれました。不安なく速度を確認できるという当たり前の事実が、これほどまでに大きな安心感をもたらしてくれるとは思いもしなかったそうです。

本当の愛車になる瞬間。個人売買で学んだ大切な教訓

苦労の末にようやく5人乗りへと戻ったセリカで、彼は再び友人たちをドライブに誘い出しました。納車直後には乗せることができなかった友人たちが無事に後部座席へ乗り込み、車内で楽しそうに言葉を交わす姿を見たとき、これまでの苦労がすべて報われたような気持ちになったといいます。

初めは確認不足から思いがけない事態に直面し、失敗したかもしれないと不安を感じていた知人。しかし、自分自身で手を入れて悩みを解決したことで、誰かのこだわり仕様だった車が、本当の意味で自分自身の愛車へと生まれ変わったように感じられたそうです。現在も彼は、そのセリカを大切に乗り続けています。

最後に彼は、この実体験を通じて得た教訓を教えてくれました。古いカスタム車を個人売買で購入する際は、外装の綺麗さやエンジンの調子といった目立つ部分だけでなく、車検証上の乗車定員や、当たり前についていると思っている装備の有無、そしてメーターが自然に動作しているかどうかも含めて、冷静に確認することが大切だということです。普通だと思い込んでいる部分ほど確認を忘れがちになるという彼の言葉は、これから中古車を購入しようと考えている方にとって、心に留めておきたい大切な視点になりそうです。



ライター:Masaki.N
自動車メーカーで車体開発エンジニアとして設計・先行開発に携わった後、マーケティング/市場リサーチ領域で商品導入・訴求設計にも従事。さらに自動車サブスク系ITベンチャーでマーケティングを担当し、ユーザー視点のコミュニケーション設計を経験。現在は自動車ライターとして、新車情報、技術解説、モデル比較、中古車相場、維持費、業界動向まで幅広く執筆。SEO記事・コラム・インタビューなど媒体横断で制作し、専門知識を生活者の言葉に翻訳して「買う/持つ」の判断を支援します。加えて、カスタムを含む実車取材・体験を通じて得た一次情報を記事に落とし込み、机上の知識にとどまらない“現場感”のある解説を強みとしています。


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