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「違法建築になります」駐車場はあるのにカーポートが付けられない50代男性…原因は“家を建てたとき”に?

  • 2026.11.8
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

こんにちは、元注文住宅営業マンのホリカワです。

朝晩冷え込むようになり、地域によっては車のガラスの凍結が始まる季節です。駐車場にカーポート(柱と屋根でできた車庫)を付けようと考える人もいるでしょう。

ところが、敷地に車を止める場所があっても、屋根は付けられないことがあります。原因を探ると、家の広さを決めたときにさかのぼります。

半年ほど前に知人から、カーポートを付けたいのに付けられない、という相談を受けました。その話をもとに、建てる前・買う前に確かめたいことを紹介したいと思います。

カーポートの見積もりで「あと2平方メートルくらい」と言われた知人

仕事で付き合いのある50代の男性と、雑談していたときのことです。私が住宅の営業をしていたと知っていて、こんな相談を持ちかけてくれました。

「カーポートを検討し始めたけど、設置できないことが分かって、困っている。何かいい方法を知らない?」

夏を前に、駐車場に止めた車の中が暑くなりすぎるのが気になって、カーポートを考え始めたそうです。

知人の家は、建ぺい率(建築面積=建物を真上から見たときの水平投影面積が、敷地の広さに占める割合)の上限近くまで達しているといいます。

見積もりを頼んだ業者からは、「家の図面を見ると、建築面積の残りはあと2平方メートルくらいしかありません」と説明されたそうです。

屋根の面積を少なく数えられる緩和措置を使っても、「必要な大きさのカーポートを建てれば違法建築になります」とも言われたそうです。

私はそのとき、いい解決方法が思い浮かばず、「ちょっと、厳しそうですね…」としか言えませんでした。その知人のカーポート計画は、今も保留のままです。

カーポートの屋根と建ぺい率の関係

車を止める場所はあるのに、なぜ屋根を付けられないのでしょうか。

多くの土地には、「建ぺい率」によって建ててよい建築面積の上限が設定されています。この上限を超える建築物は、原則的に建築できません。

カーポートも、家と同じく建築面積に入る

建築基準法では、土地に定着し、屋根と柱か壁があるものを「建築物」としています。カーポートもこれにあたり、家と同じように建築面積への算入が必要です。

ただし建築基準法施行令には、柱の間隔や開放性といった一定の条件を満たせば、屋根の一部を建築面積から除外できる緩和措置も用意されています。

この緩和でカバーできるかは、敷地内に残された建ぺい率の余裕と、付けたいカーポートの大きさしだいです。

なお、緩和措置が実際に適用できるかの見極めには、専門的な判断が欠かせません。

緩和措置を使う前提でカーポートを計画するなら、事前に、建築士や自治体の建築指導を担当する窓口で確認を受けておくと安心です。

家とカーポートは、同じ枠を分け合う

建ぺい率の上限は、土地のある地域ごとに決まっています。家の広さを優先して上限近くまで使うと、あとからカーポートを足す余地は、わずかしか残りません。

広い家を望むのは自然なことです。ただ、家の面積とカーポートの面積は、同じ「建築面積」の枠を分け合う関係にあります。

仮に上限を超えれば、建築基準法の「違反建築物」となり、行政から是正を命じられることも。

売るときに不利になるおそれもあるので、計画段階で、カーポートの分も含めて建築面積を算定してもらうことが欠かせません。

建売住宅と注文住宅、それぞれの確かめ方

建売住宅を買う場合、建ぺい率の上限は、宅地建物取引業法で定められた重要事項説明(契約の前に、不動産会社が書面で説明すること)の中で触れられます。

あとからカーポートを建てたい方は、建ぺい率に余裕があるか確認してから家を選ぶとよいでしょう。

注文住宅を建てるなら、家と外構工事(駐車場やお庭など、家の周りの工事)を一体で請け負ってくれる業者を探すとよいでしょう。カーポートの面積も、最初から織り込んでもらいやすくなります。

カーポートの予定は、間取りと同じ時期に伝えておく

カーポートを付ける余地は、建築会社(建売なら不動産会社)の側でも、図面で確かめておくのが望ましいところです。

そのうえで、あとで「カーポートが建てられない」と気づく事態を防ぐために、建てる人・買う人・住んでいる人に分けて、念のため実施しておきたい備えを紹介します。

間取りの打ち合わせで、カーポートと台数を伝える

これから家を建てるなら、まず、カーポートを付けるかどうかを間取り作成と同じ時期に決めておきたいところです。迷うなら、付ける前提で話を進めるほうが無難です。

打ち合わせでは、担当者に「将来、駐車場にカーポートを建てるかもしれない」と伝えておきましょう。何台分の屋根が必要かも知らせておきます。

契約の前に、図面で敷地の使い方を見せてもらう

建売住宅を買うなら、契約の前に「カーポートを2台分付けたい」のように伝え、付ける余地があるかを担当者に聞いておきましょう。

建物が敷地に対してどの位置に建ち、どれくらい建ぺい率を消化しているかは、「配置図」と呼ばれる図面を見せてもらうと分かりやすいです。

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住んでいる家は、建てたときの図面を業者に見てもらう

すでに住んでいる家なら、家の図面を用意して、外構工事業者や建築士に見てもらいましょう。

「建ぺい率オーバーで付けられない」と言われたら、その判断に従いたいところです。

カーポートは、家の間取りと一緒に考える

建ぺい率の余裕を残さずに家を建てると、あとから、必要な大きさのカーポートすら付けられなくなります。家の間取りと外構の建築物は、最初から一緒に考えたいところです。

セットで図面を描くことで、「10年後・20年後も心から満足できる暮らし」に一歩近づくはずです。


参考:
建築基準法(e-Gov法令検索)
建築基準法施行令(e-Gov法令検索)
建築基準法施行令第二条第一項第二号の規定に基づく国土交通大臣が高い開放性を有すると認めて指定する構造(国土交通省)
宅地建物取引業法(e-Gov法令検索)
宅地建物取引業法施行令(e-Gov法令検索)


ライター:ホリカワ ダット
注文住宅の建築会社に営業職として従事したあと、SEOライターとして独立。500組以上の家づくり相談に携わった経験をもとに、「マイホーム取得を少しでもラクに」をテーマに、住宅ジャンルの記事を幅広く執筆中。インテリアコーディネーター/1級カラーコーディネーター(商品色彩)資格保有。


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