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夫「聞いていない!」新築の完成間近、フィギュアを飾るはずの棚に…図面に載らない“口約束”が招いた思わぬ結末

  • 2026.10.12
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

こんにちは、元注文住宅営業マンのホリカワです。

10月は衣替えの季節です。棚板の高さを変えて、夏物と冬物を入れ替えている方もいるでしょう。新築の現場では、この棚板をめぐる約束が、トラブルのタネになることもあります。

エアコンやカーテンは、施主が自分で用意するケースが多いでしょう。じつは、棚板も施主支給(家に使う品物を、建築会社ではなく施主が自分で用意すること)にする場合があります。

施主支給にするのは、そのほうが費用を抑えられるからですが、図面や見積書から「棚板」の文字が消えてしまうことがあります。そうなると、誰が用意するのかわからなくなるケースも…。

同僚の営業から聞いた棚板トラブルの話と、営業時代の私のやり方から、「図面や見積書に載らない約束」の残し方を考えたいと思います。

口約束だった施主支給の棚板が、施主検査の日になかった

同僚の営業が担当した、30代のご夫婦の話です。旦那さんが集めているフィギュアを飾るため、棚板の高さを変えられる可動棚を計画していました。

打ち合わせで同僚は、コストダウンの提案として「棚板はホームセンターで安く買ってカットすればお得ですよ」と伝え、施主自身で用意(施主支給)してもらう手はずになったそうです。

ところが、引き渡し前の施主検査(完成した家を施主が確かめる検査)で思わぬ事態に。

現場を見た旦那さんが「棚板がない」と言い出し、「施主支給にするなんて聞いていない」と主張されたそうです。

棚板は、工事に含めない扱いだったため見積書に載っていません。施主支給にするという取り決めも、打ち合わせの記録に書かれていませんでした。

記録に残らない口約束は、あとから「言った/言ってない」を確かめられません。口頭だけで約束を済ませたことが、この件のつまずきでした。

結局、見積書に棚板の費用が入っていないことを確かめたうえで、割引した価格で棚板を取り付けることで話がまとまったと聞いています。

見積書に載らない約束は、本来誰が書き残すのか

住宅リフォーム・紛争処理支援センターが事業者向けに紹介する事例にも、引き渡しのときにサッシの色が「注文と違う」と言われ、どちらが正しいか確かめる記録がなかった事例があります。

センターはこの事例で、打ち合わせのたびに内容を記録し、施主にも確認してもらうよう事業者に呼びかけています。

施主支給の品は、取り付けまで施主が行うのであれば、あえて書き添えないかぎり、見積書に品名も費用も載りません。ですから、建築会社が図面に「施主支給」と書き残しておきたいものです。

声かけだけでは消えなかった、記憶に頼る不安

施主支給は、費用を抑える正当な方法のひとつです。ただ、不具合が出たとき、物と取り付けのどちらに原因があるのか見分けにくくなることがあります。

営業のころの私は基本的に施主支給を避け、お客さまにもこのことを説明していました。

一方、棚板のような単純なものは、施主支給を提案したこともあります。そのときは、時期を見て「そろそろ棚板を買ってくださいね」と声をかけていました。

それが効いたのか、私が担当したお客様で、この話のような顛末になったことはありません。この話を聞いて、声かけは続けようと決めましたが、記憶に頼る不安は拭えませんでした。

同僚の件は営業側の記録不足が招いた事態ですが、施主側も「自分で買うもの」を記憶以外の場所に残す工夫をしておくことで、こうしたトラブルを未然に防ぎやすくなります。

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「自分で買うもの」は、1枚のリストと図面の書き込みで手元に残す

これからお話しする解決策は、建築会社だけでなく、施主側にもできることです。

まず、施主支給の話が出たら、「自分で買うもの」を1枚のリストに書き出しておきたいところです。

何を、どのサイズで、いつまでに用意するか。担当者に「抜けがないか見てもらえますか」と頼めば、チェックする目が2人分になります。

手元の図面にも書き込んでおきましょう。可動棚のところに赤ペンで「棚板は自分で」と書いておけば、図面を開くたびに思い出すきっかけになります。

まとめ:施主支給の約束を、記憶だけに預けない

記録を残すのは本来、建築会社の役目ですが、それでも担当者が書き残し忘れることはあり得ます。だからこそ、約束を記憶だけに預けないようにしましょう。

施主と建築会社が協力して、見積書や図面への記載、リストアップ、声かけを重ねながら、失敗を予防していきたいものです。

新築やリフォームを検討中なら、スマートフォンのアプリで「自分で買うもの」のリストを1つつくってみてください。そうすれば、引き渡しの日を待たずに、用意し忘れたものに気づきやすくなります。

参考:引渡し時に「注文と違う」と建築主、そんなはずはないが証拠がない。(住まいるダイヤル)


ライター:ホリカワ ダット
注文住宅の建築会社に営業職として従事したあと、SEOライターとして独立。500組以上の家づくり相談に携わった経験をもとに、「マイホーム取得を少しでもラクに」をテーマに、住宅ジャンルの記事を幅広く執筆中。インテリアコーディネーター/1級カラーコーディネーター(商品色彩)資格保有。


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