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母「年金暮らしだから、一度に払うのは大変だわ」78歳母が一人で暮らす実家に届いた、市からの“3年以内”のお願い

  • 2026.10.12
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。大手不動産会社への入社以来、10年以上の現場経験があり、宅地建物取引士の資格を持つライターのT.Sです。実家の設備については、親から相談されない限り、考える機会が少ないのではないでしょうか。

実家のトイレの排水が下水道か浄化槽かを、知らない方もいると思います。今回は、市からのお知らせをきっかけに、実家の浄化槽をやめて下水道につなぐ工事に35万円かかったAさんのお話を紹介します。

帰省した日、母から市のお知らせを見せられる

会社員のAさん(50歳)の実家は築45年の一戸建てで、78歳の母が一人で暮らしています。トイレや台所の排水は、庭の浄化槽で処理してきました。

実家の前の道路では、昨年、下水道の工事が行われていました。5月の連休に帰省した際、Aさんは母から市のお知らせを見せられました。そこには、下水道が使えるようになったことと「3年以内に下水道につないでください」というお願いが書かれていました。

母は「浄化槽があるのに、つながないといけないのかしら」と不安そうです。Aさんが市の担当課に電話すると、浄化槽のある家も、遅延なく切り替えすることが法律で義務付けられていると言われました。

敷地の中の工事は市が指定する工事店に頼み、費用は持ち主の負担です。費用負担を軽減する制度がないか尋ねると、工事を始める前に申し込む無利子の貸付があると分かりました。

工事費35万円と、土地の広さに応じた負担金

Aさんは指定工事店2社から見積もりを取り、古い浄化槽の撤去と配管のつなぎ替えを35万円で頼むことにしました。金額を聞いた母は「年金暮らしだから、一度に払うのは大変だわ」と打ち明けます。

Aさんは市の貸付を使うことを提案し、自分が連帯保証人になりました。工事は夏に完了し、母が月々返済しています。同じころ、実家には土地の面積に応じてかかる負担金(受益者負担金)のお知らせも届きました。

土地は200㎡で、負担金は6万円です。切り替えたあと、浄化槽の点検や清掃の費用はかからなくなり、代わりに下水道の使用料を払っています。

お知らせが届いたら、工事店と契約する前に市に相談する

たとえば船橋市の案内でも、浄化槽のある家を含め、下水道が使えるようになってから3年以内に切り替えることが義務付けられています。敷地の中の工事は、自己負担で指定工事店に頼むことになります。

実家にお知らせが届いたら、工事店と契約する前に、親と一緒に市の担当課に相談してみてください。貸付や補助の仕組みは自治体ごとに違い、Aさんの母が使った貸付のように、工事の前に申し込むことが条件になっている場合があります。

あわせて、負担金の額や、分割払いが可能かどうかも聞いておきましょう。

参考:
下水道への接続(排水設備工事)に関するよくある質問(船橋市)
下水道接続(排水設備工事)資金の貸付・補助制度(船橋市)
受益者負担金(船橋市)



ライター:T.S(宅地建物取引士・2級ファイナンシャルプランニング技能士)
大学卒業後、大手不動産会社に入社。10年以上にわたり、都心のタワーマンションから郊外の築古戸建てまで、数多くの現場経験を積む。現在は不動産ライターとして「業界の不都合な真実」や、消費者が陥りやすいマネーの罠について、実体験に基づく記事を執筆している。


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