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「約束の数に足りなかったんです」新築の引き渡し後、60代女性施主の一言に元住宅営業マンが言葉を失ったワケ

  • 2026.10.10
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出典元:photoAC(画像はイメージです)

こんにちは、元注文住宅営業マンのホリカワです。

朝晩が涼しくなり、庭に出るのが気持ちいい季節になりました。これからお庭のリフォームをしようと考えている方も、いるのではないでしょうか。

今回は、外構や庭づくりを業者に頼む方に、注意点を紹介したいと思います。

見積書に書かれたことは、そのとおりに仕上がるのが本来の形です。ただ、書面に書いてある約束ごとでも、現場まで届かないことがあります。

担当したお施主さまから聞いた話をもとに、約束が届かなかった理由と、トラブルの回避方法をお伝えしたいと思います。建て替えのときの話ですが、庭のリフォームにも当てはまります。

引き渡し後に聞いた、花の苗が約束の数に満たなかった話

営業をしていたころ、建て替えを担当した60代の女性のお施主さまがいました。園芸が趣味で、広い庭に大きな花壇をつくる計画でした。

お庭の工事は、私が勤めていた建築会社ではなく、お施主さまの知り合いの外構業者が担当しました。「分離発注」と呼ばれる、施主が建築会社を通さず、自分で業者に直接頼む方法です。

見積書には、庭木の種類と本数、花壇に植える花の種類と数まで書いてもらったそうです。

引き渡し後にお宅を訪ねると、お施主さまが「植わっていた花の苗が、約束の数に足りなかったんです」と話してくださいました。

ご自分で数えて気づいたそうです。苦笑いを浮かべ、あきれと残念さが混ざったような様子でした。

業者はお施主さまの知り合いと聞いていたので、返す言葉に迷った私は、「え、本当ですか?」と聞き返すのがやっとでした。

どうやら、外構業者の営業担当から職人さんへ、数が伝わっていなかったらしいのです。その話を聞きながら、私は、職人さんが数ではなく見た目のボリュームで植えたのではないかと思いました。

足りないぶんは、追加で植えてもらったそうです。ただ、お施主さまは業者に不信感を覚え、見積書やプラン図面を見ながら、仕上がりとの食い違いがないかを1つずつ確かめたといいます。

結果的にほかは問題なかったものの、ひどく気疲れしたそうです。

見積書の約束が、現場まで届かなかったワケ

約束した数をそろえるのは、施工する側の責務です。本来、見積書の約束は、職人さんの手元に届く形で書き残しておくべきもの。ですから、この件は施工する側の落ち度です。

ただ、見積書は施主と会社の約束を書いた書面で、金額も入っているため、職人さんの手元には渡らないと思います。少なくとも、私が勤めていた建築会社はそうでした。

ですから、施工する側が、現場に渡す図面や作業の指示書に書き写す必要があります。しかし、この「書き写す」が要注意で、ここでこぼれ落ちてしまうと、施主の要望が現場に伝わりません。

書類から書類へ写すところで約束がこぼれるのは、現場への書き写しに限りません。

住まいづくりナビセンターも、見積書と契約書の間でさえ、途中で変えた内容が反映されていないことがあるとして、契約の前に些細な点まで確かめるよう施主にすすめています。

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約束は、施主検査の日に業者と一緒に確かめる

では、どう対処すればいいでしょうか?

解決方法としては、必ず工事完了の立ち会い(施主検査)の日を設け、業者と一緒に仕上がりを確認するのがシンプルです。

施主工事(分離発注)では、確かめる役が施主に回る

建築会社が外構までまとめて請け負い、外構業者に工事を発注する形なら、仕上がりのチェックは基本的に二重に行われます。

外構業者が自社で確かめ、そのうえで建築会社の現場監督も、注文どおりかを確かめるからです。

一方、施主が自分で業者を手配する施主工事では、基本的に建築会社の現場監督の目が入りません。庭のリフォームを外構業者に直接頼む場合も同じです。

外構に建築会社の管理費用がかからない代わりに、二重チェックのうち建築会社が受け持つはずだった役割は、施主自身に回ってきます。書面と仕上がりの間に食い違いがないかを確かめる役です。

「約束と違う」を引き渡し前に見つける、施主検査の確認手順

工事完了日の前に、見積書と契約書を開き、大事な約束(植える木や花の種類と数など)が書かれた行に印をつけておきましょう。

契約書がなければ、注文書など、約束の中身がわかる書類を見てください。

工事が完了し、施主検査の日を迎えたら、見積書と契約書を手に、現物と突き合わせて確認します。

数えるのは、業者の担当者と一緒に。業者と施主の目がそろい、その場でチェックが二重になります。足りないぶんをその場で伝えれば、「発覚」ではなく「確認」で済みます。

あとで発覚して直してもらうのと、引き渡し前に確認して約束どおりにしてもらうのとでは、お互いの気まずさも大きく異なるはずです。

書面の約束は、工事の引き渡しの前に一緒に確かめる

見積書や契約書に書かれた約束は、本来は施工する側が念を入れて職人さんに伝えるべきものです。それでも、届かないことはあります。見積書に書いてあっても、施主の側の確認は欠かせません。

施主工事を選ぶなら、二重のチェックの片側を自分が受け持つつもりで臨みたいところです。私は、そのための施主検査は欠かせないと考えています。

業者と一緒に、万事問題ないことを確認してから、外構や庭の工事の引き渡しを受けてほしいと思います。足りないぶんを「確認」の場で直してもらえれば、業者との関係を壊さずに工事を終えられるはずです。


ライター:ホリカワ ダット
注文住宅の建築会社に営業職として従事したあと、SEOライターとして独立。500組以上の家づくり相談に携わった経験をもとに、「マイホーム取得を少しでもラクに」をテーマに、住宅ジャンルの記事を幅広く執筆中。インテリアコーディネーター/1級カラーコーディネーター(商品色彩)資格保有。


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