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「耐震等級3相当です」と言われて建てた家なのに…地震保険を申し込んだ38歳会社員に告げられた“割引10%”の誤算

  • 2026.10.8
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。大手不動産会社に入社以降10年以上の現場経験があり、宅地建物取引士の資格を持つライターのT.Sです。家を新築すると、火災保険とあわせて地震保険に入る方も多いのではないでしょうか。

地震保険の保険料は、建物の耐震性能によって割り引かれることがあります。今回は、耐震等級3相当の家を建てたものの、等級を示す書類がなかったために、地震保険の割引が小さくなったOさんのお話を紹介します。

「耐震等級3相当」でも、地震保険の割引は10%だった

Oさん(38歳・会社員)は3年前、都内に木造2階建ての注文住宅を建て、妻(36歳)と子どもの3人で暮らしています。家が建つ前、設計の打ち合わせでは、工務店の担当者から「構造は耐震等級3相当で計算しています」と説明を受けました。

等級を証明する評価書も、別途費用を払えば取得できるとのことでした。ここでいう「相当」は、工務店が等級3の基準で構造を計算したという意味です。国に登録された第三者機関に確かめてもらったわけではありません。第三者機関の確認を受け、その証明となるのが評価書です。

計算上の強さが同じなら、費用をかけてまで評価書を取らなくてもいいと考え、夫婦は評価書を頼みませんでした。ところが引き渡しの前に地震保険を申し込むと、代理店の担当者から「耐震等級3の割引は50%ですが、等級が分かる書類の写しが必要です」と言われます。

書類がなければ、割引は建築年による10%の割引にとどまります。保険金額1,500万円の契約で、50%割引なら年3万円ほどの保険料が、10%割引では年5万5,000円ほどです。

慌てて工務店に尋ねると、新築の評価書は工事が終わる前に申し込むもので、完成したあとからは取れないという答えでした。家の耐震性は変わらないのに、保険料は毎年2万5,000円ほど高くなります。

Oさんは釈然としないまま、10%の割引で地震保険を契約しました。

3年目の更新で、建てたあとでも評価を受けられると知る

今年の更新のとき、Oさんは代理店の担当者に「いまからでも割引を受ける方法はないですか」と尋ねました。すると担当者から「建てたあとの家でも、国に登録された機関で耐震等級を評価してもらえる場合があります」と教えてもらいます。

Oさんの手元には間取りの図面しかないため、工務店に残っていた設計の図面と構造の計算書を借りて、評価機関に申し込みました。評価の費用は16万円ほどです。

後日、評価員が家を訪れ「ひび割れや傾きがないか」を確かめました。評価の結果、無事に耐震等級3の評価書が届きます。評価書の写しを代理店に出すと、その日からの保険料が50%の割引になりました。

3年前に評価書を頼んでいれば、新築時の取得費用はかかりますが、ここまでの保険料は7万4,000円ほど少なく済んでいた計算です。

設計の段階で、地震保険の割引に使える書類を工務店に頼む

工務店との打ち合わせは、間取りや設備、建物の性能を決めていく場です。評価書は費用をかけて取得するかどうかを施主が選ぶもので、地震保険の割引まで話が及ばないこともあります。

とはいえ、保険料は毎年かかるため、工務店のほうから伝えてもらえると施主にとっては助かる情報です。設計の打ち合わせでは、自分からも「地震保険の割引に使える書類は取れますか」と尋ねてみましょう。用意できる書類と費用を教えてもらえます。

参考:
問63 地震保険の保険料の割引制度について教えてください。(日本損害保険協会)
住宅性能表示制度の解説 第1章(国土交通省)



ライター:T.S(宅地建物取引士・2級ファイナンシャルプランニング技能士)
大学卒業後、大手不動産会社に入社。10年以上にわたり、都心のタワーマンションから郊外の築古戸建てまで、数多くの現場経験を積む。現在は不動産ライターとして「業界の不都合な真実」や、消費者が陥りやすいマネーの罠について、実体験に基づく記事を執筆している。


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