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「またお宅の落ち葉が入ってくるのよ」落ち葉に苦情を言う隣人。初雪の日、私が隣の屋根を指して伝えたこと

  • 2026.9.29
「またお宅の落ち葉が入ってくるのよ」落ち葉に苦情を言う隣人。初雪の日、私が隣の屋根を指して伝えたこと

風の強い日の落ち葉

うちの庭には、家を建てたときに植えたカエデの木があります。隣との境に近いため、毎年夏の終わりになると、夫と二人で枝を短く切りそろえてきました。

それでも風の強い日には、赤い葉が塀を越えてしまいます。隣の空き地に家が建ち、60代くらいの女性が越してきたのは4年前のことでした。

秋のある朝、門の前を掃いていると、その女性が玄関から出てきて、塀ぎわに積もった葉を指さしました。

「お宅の落ち葉が、うちの敷地に入ってくるのよ」

「すみません。枝は短く切っているんですけど、風が強い日はどうしても……」

「切ってるって言われてもね。毎朝掃くのは、こっちなのよ」

私はもう一度謝りましたが、その週末には、女性がちりとりに集めた落ち葉を門の前まで持ってきました。

夕食のとき、私は夫にその話をしました。

「今日も落ち葉のことを言われた。気をつけてはいるんだけどね」

夫は少し考えてから言いました。

「あそこの屋根の雪だって、毎年こっちに落ちてくるけどな」

隣の家の屋根は、うちの側へ傾いています。冬になると積もった雪がまとまって滑り落ち、うちの物置の前をふさぐことがありました。そのたびに、夫と二人で何も言わず雪をどけてきたのです。

初雪の日、隣の屋根を指した

初雪が降った朝でした。カエデに残っていた最後の葉が風に飛ばされ、塀の向こうへ舞っていきました。

私が玄関先で雪かきをしていると、隣の女性がまた門の外に立ちました。

「この前も言ったけど、お宅の落ち葉がうちの敷地に入ってくるのよ。もう少し何とかならないかしら」

私はスコップを雪に立てました。言い返すつもりはありませんでしたが、このまま何も伝えないのも違う気がしました。

「落ち葉はすみません。枝もこれから短く切ります」

そう言ってから、私は隣の屋根を指しました。白く積もった雪の端が、こちら側へせり出しています。

「ただ、冬になると、お宅の屋根の雪もうちの物置の前に落ちてくるんです。今までは、お互いさまだと思って何も言わずに片づけていました」

女性は屋根を見上げ、それから物置の前に残る雪へ目を移しました。

「……そうだったの。知らなかった」

後ろで雪かきをしていた夫も、黙って屋根を見上げました。ちょうど通りかかった向かいの奥さんも足を止めています。

少し間を置いて、女性は小さく息をつきました。

「落ち葉のことは、もういいわ」

それだけ言って、女性は家へ戻っていきました。それ以来、落ち葉のことで声をかけられることはありませんでした。

その冬のうちに、隣の屋根には業者さんが入り、軒先に雪止めの金具が取りつけられました。

次の大雪の翌朝、物置の前には雪がひとかたまりも落ちていませんでした。

門の前で顔を合わせると、隣の女性のほうから声をかけてきました。

「雪、もうそっちに落ちてないかしら」

「ええ。今年は朝から物置の戸がちゃんと開きました」

女性は「それならよかった」と小さくうなずきました。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた50代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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