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「細菌が増殖しやすい」管理栄養士が警告。実は『食中毒』の原因になる…お弁当作りで注意すべき“意外なNG行動”とは?

  • 2026.10.15
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

涼しくなってくると、「もう夏じゃないから大丈夫」と、ついお弁当の食中毒対策を油断してしまっていませんか?

実は、秋冬であっても暖房の効いた室内などでは細菌が増殖する可能性があり、食中毒のリスクは季節を問いません。では、なぜ涼しい時期でも対策が必要なのでしょうか。そして、どのような点に気をつければ安全なお弁当を作ることができるのでしょうか。

今回は、大学で栄養学・分析化学を専攻し、調理・衛生管理の知見も持つ管理栄養士の工藤まりえさんに、お弁当で細菌が増殖する原因ややってはいけないNG習慣、そして食中毒を防ぐための正しい詰め方や温度管理のポイントについて詳しくお聞きしました。

涼しくなっても油断は禁物? お弁当の食中毒を引き起こす原因

---涼しくなってくると、お弁当の食中毒対策を油断しがちですが、秋冬でも注意が必要なのでしょうか?また、どのような原因で細菌が増殖するのでしょうか?

工藤まりえさん:

「夏場はお弁当の食中毒に気をつけていても、涼しくなってくると、つい油断してしまう方も多いのではないでしょうか。しかし、秋冬でも暖房の効いた室内などでは細菌が増殖する可能性があるため、季節を問わず注意が必要です。

お弁当の食中毒を防ぐうえで、特に気をつけたいのは『温度』と『水分』の2点です。食中毒の原因となる細菌の多くは、温かく、水分の多い環境で増殖しやすくなります。

例えば、炊きたてのご飯や調理したばかりのおかずを温かいまま詰めると、お弁当箱の中に熱がこもり、細菌が増えやすい状態が続いてしまいます。また、温かいままフタをすると、湯気が水滴となってフタの裏などに付着し、おかずに落ちることで余分な水分が加わってしまいます。

また、汁気の多いおかずにも注意が必要です。煮物やおひたしなどを汁気が残ったまま詰めると、ほかのおかずにも水分が移り、細菌が増殖しやすい環境をつくってしまいます。そのため、汁気の多い料理はできるだけ避け、入れる場合もしっかり水気を切ることが大切です。

お弁当は調理してから食べるまでに時間が空くもの。作るときの衛生管理はもちろん、食べるまで細菌を増やさないための詰め方や温度管理を意識しましょう。」

何気なくやっていない? お弁当作りで特に避けたいNG習慣

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

---普段のお弁当作りで、特にお弁当箱に詰める際に避けるべきNG行為にはどのようなものがありますか?

工藤まりえさん:

「お弁当作りで特に避けたいのが、温かいご飯やおかずを詰めて、すぐにフタをしてしまうことです。食中毒の原因となる細菌の多くは、20~50℃程度の温度帯で増殖しやすく、温かいまま密閉すると、お弁当箱の中の温度が下がりにくくなります。また、湯気がフタの裏で結露して水滴となり、食品に付着することで、細菌が増殖しやすい環境をつくってしまいます。

煮物やおひたしなど、汁気の多いおかずをそのまま詰めるのも避けたいですね。それだけでなく、レタスやきゅうりなど、水分の多い野菜を使ったサラダにも注意が必要です。詰めるときには水気を切っていても、時間がたつと野菜から水分が出てくることがあります。特に塩やドレッシングで味つけすると、浸透圧の働きで水分が出やすくなります。こうした水分がほかのおかずに広がると、細菌が増殖しやすい環境につながります。

さらに、素手でおにぎりを握ったり、おかずを詰めたりすることにも注意しましょう。手洗いをしていても、手に付着した細菌が食品に移る可能性があります。清潔な箸やトング、ラップなどを使うと安心ですね。

どれも普段のお弁当作りで何気なく行いがちなことですが、ちょっとした詰め方の工夫が食中毒の予防につながります。」

安全なお弁当作りの基本! 食中毒を防ぐための3つのポイント

---食中毒を防ぎ、安全でおいしいお弁当を作るためには、具体的にどのような対策を行えばよいでしょうか?

工藤まりえさん:

「安全なお弁当作りの基本は、『しっかり加熱する』『十分に冷ます』『水分を減らす』の3つです。

まず、ご飯やおかずは中心までしっかり加熱し、十分に冷ましてから詰めましょう。ご飯は清潔なバットや平皿に薄く広げ、おかずも小皿などに取り分けると、効率よく冷ますことができます。ただし、室温で長時間放置しないようにしましょう。

おかずは、できるだけ汁気の少ないものを選びます。煮物やおひたしはしっかり水気を切り、かつお節やすりごまを和えて余分な水分を吸わせるのもおすすめです。また、生野菜のサラダよりも、炒め物や焼き野菜などを取り入れるとよいですね。

詰める際には清潔な箸やトングを使い、仕切りカップなどでおかず同士が直接触れないようにしましょう。特に汁気が出やすいおかずは、ほかの料理と分けておくと安心です。

持ち運ぶときの温度管理も大切です。十分に冷めてからフタを閉め、保冷剤と一緒に保冷バッグに入れましょう。暖房の効いた室内や日当たりのよい場所は避け、涼しい場所で保管してください。

お弁当は調理してから食べるまでに時間が空くため、普段の食事以上に衛生管理への配慮が必要です。夏場だけでなく、秋から冬、暖かくなり始める春先も油断は禁物。季節を問わず、適切な調理や詰め方、温度管理を心がけ、安全でおいしいお弁当作りを続けていきましょう。」

季節を問わず「温度」と「水分」の意識で安全なお弁当作りを

夏場だけでなく、暖房の効く秋冬や春先も含めて、お弁当の食中毒対策は季節を問わず重要であることが分かりました。

「しっかり加熱する」「十分に冷ます」「水分を減らす」という3つの基本を守り、調理時や詰め方の工夫、持ち運びや保管場所の温度管理を意識することが大切です。普段の何気ない習慣を見直して、安心しておいしいお弁当作りを心がけましょう。


監修者:工藤まりえ
スポーツジムの管理栄養士として、栄養面からダイエットや健康維持のサポートをしている工藤まりえです。 大学にて栄養学と分析化学を専門とし、管理栄養士免許を取得。卒業後は都内飲食系会社にてフードコーディネーターとして勤務。また、管理栄養士としてはスポーツジムに通う方を対象に、体質改善・ダイエットのための栄養指導を実施。短期的な痩身だけではなく、健康的で太りにくい体質への改善を目指した、専門的かつ行動に移しやすいアドバイスを毎月100名程に対して行っている。

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