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『大腸がんになりやすい人』には“共通点”があった。当てはまったら要注意な「4つのNG生活習慣」とは?【医師が解説】

  • 2026.10.15
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

「最近、疲れやすくなった」「なんとなくお腹の調子が気になる」と感じることはありませんか?実は、40代を迎えると大腸がんの罹患率は大きく上昇します。

日本で年間約15.4万人もが診断されている大腸がんですが、「なぜ40代からリスクが高まるのか?」「どのような行動が危険なのか?」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。

今回は、麻酔科専門医である松岡雄治さんに、日々手術の麻酔管理に携わる立場から、大がかりな手術が必要になる前に知っておきたい40代から大腸がんリスクが上がるメカニズムや注意すべき生活習慣、そして明日から始められる予防策と検査について詳しく伺いました。

なぜ40代から大腸がんリスクが上がるのか?

---大腸がんは40代からリスクが大きく上がると聞きました。その背景や体内で起こるメカニズムについて教えてください。

松岡雄治さん:

「40代から大腸がんリスクが上昇する主な背景は、生活習慣の蓄積です。加齢による変化に加え、『食生活の欧米化(赤肉・加工肉の過食)』『運動不足』『喫煙・過度の飲酒』『肥満』という4つの要素が重なることで、発生の確率が高まっていくのです。

日本全国で年間約15.4万人(2023年推計値)が大腸がんと診断されており、多くの方が抱える疾患となっています。

大腸がんが発生するメカニズムは、まず食生活の欧米化や運動不足が継続し、高脂肪食や赤肉・加工肉の食べ過ぎが重なることから始まります。これにより腸内環境が悪化し、消化のために多量の胆汁酸が分泌され、腸内細菌によって代謝された物質が腸の粘膜にダメージを与えます。加齢とともに細胞の修復能力が低下しているところに持続的な刺激が加わることで、遺伝子への影響が蓄積し、がん細胞が増殖し始めるのです。

国立がん研究センターの統計でも、大腸がんの罹患率は40歳を境に大きく上がることが確認されています。さらに喫煙や肥満、過度の飲酒が大腸粘膜へのダメージを加速させます。また、親族に若くして大腸がんになった方がいる場合、リンチ症候群や家族性大腸腺腫症などの遺伝的な要因で若年発症のリスクが高まることもあります。まずは40代というリスクの曲がり角を認識し、医療による定期的なチェックを取り入れる視点が大切になります。」

注意すべき4つの行動と明日からできる予防策

---40代で大腸がんリスクを高めてしまう具体的行動と、明日からできる対策を教えていただけますか?

松岡雄治さん:

「リスクを高める主な行動や特徴として、『赤肉・加工肉への偏った食生活』『慢性的な運動不足』『喫煙・過度の飲酒習慣』『肥満の放置』の4つが挙げられます。

牛・豚などの赤肉やハム・ソーセージなどの加工肉を多く食べる習慣は、大腸がんのリスクを高める可能性があります。肉類に含まれるヘム鉄や添加物が、腸内で細胞に悪影響を与える物質の形成を促すためです。また、運動不足は肥満を招くだけでなく、インスリン抵抗性の悪化や体内の慢性的な炎症を引き起こし、細胞の変化を促すと考えられています。加えて、腸の蠕動(ぜんどう)運動を妨げ、便の排出が遅れて腸粘膜への刺激が長引く一因にもなります。

国立がん研究センターの指針でも、活発な身体活動は大腸がんの予防効果がほぼ確実とされています。また、加工肉などを制限するだけでなく、食物繊維やカルシウムといった“積極的に摂取することが大腸がんの予防に効果的な成分”の存在も示唆されています。

明日から始められる最も効果的な最初の一歩は、加工肉の摂取や喫煙を控えて、『いつもはタクシーを使うところを歩く』などの簡単な運動習慣を取り入れることです。できることから始めてみましょう。」

早期発見のカギを握る「便潜血検査」と医療の活用

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

---がんの早期発見や予防のために、どのような検査や受診を心がけるべきでしょうか?

松岡雄治さん:

「加えておすすめできるのは、年に1回の『便潜血検査(大腸がん検診)』を受けることです。40歳以上であれば自治体や職場の検診を活用できます。

早期の大腸がんは自覚症状がほとんど現れません。腹痛や血便などの症状が出た時点では、病状が進んでいる場合が多く見られます。便潜血検査は、目に見えない微量の血液を感知する警報装置の役割を果たします。便表面をぬぐうだけの採便キットであり、身体的負担をかけずに自宅で完結できます。厚生労働省の指針や学会ガイドラインでも、便潜血検査による死亡率減少効果が報告されています。

ここで特に注意していただきたいのは、検査で『要精密検査(陽性)』と判定された場合、『痔の出血だろう』と自己判断で放置せず、必ず消化器内科で『大腸内視鏡検査(大腸カメラ)』を受けることです。大腸カメラを行えば、がん化する前のポリープを発見・切除できたり、早期がんであればお腹を切らない内視鏡治療で完治を目指したりすることが可能です。

ただし、がん検診(便潜血検査)はあくまで『症状がない健康な人』を対象としたものです。もし『血便・便に血が付着する』『便が細くなる』『便秘と下痢を繰り返す』『腹痛』などの症状がすでに存在する場合は、年1回の検診を待たずに、直ちに消化器内科などの医療機関を受診してください。『もし異常が見つかったら怖い』という不安から受診をためらう人は少なくありません。しかし精密検査が必要となった場合でも、早期であればお腹を切らない内視鏡治療で切除が可能なこともあります。ぜひお気軽に医療を活用してください。」

40代から始める「できること」で未来の健康を守る

日常の生活習慣の蓄積や加齢によって、40代からリスクが高まる大腸がん。しかし、食生活の見直しや「歩く」といった日々の簡単な運動習慣を取り入れることで、予防に向けた第一歩を踏み出せます。

そして年に1回の便潜血検査を活用し、陽性が出た場合は自己判断せず大腸カメラを受けること、そしてもし気になる症状があれば放置せずに直ちに医療機関を受診することが、身体への負担を抑えた早期治療につながります。

リスクの曲がり角である40代を迎えた今こそ、自身の体と向き合い、できることから予防とチェックを始めてみませんか。


監修者:松岡雄治
麻酔科専門医。総合病院、大学病院、小児専門医療機関での勤務を通じ、幅広い周術期管理に従事。現在は急性期病院で麻酔科医として勤務する。日々、美容領域を含む各診療科の手術に携わっている。医師としての知識と経験を活かして医療系ライターとしても活動し、医療・健康・美容分野の記事執筆、医学論文の解説、商品監修、AI技術開発関連プロジェクトへの参加などの実績を有する。睡眠コンサルタント、睡眠検定1級の資格も保有。

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