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『胃がんリスクの高い人』には“特徴”があった。実は若い人も危険だった…医師が明かす、無意識にやりがちな“NG食習慣”とは?

  • 2026.10.8
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

「ピロリ菌の感染率が低下しているから、胃がんのリスクは低くなっているはず」と思っていませんか?実は、ピロリ菌の感染が少なくなっている現代でも、若い世代における胃がんリスクへの注意が必要であることが分かってきました。

「自分はまだ若いし、胃がんとは無縁だ」と感じている方にこそ、知ってほしい事実があります。日々の何気ない食事や生活習慣が、知らず知らずのうちに胃を傷つけているかもしれません。

今回は、医師の松岡雄治さんに、若い世代に潜む胃がんリスクの背景や、胃の粘膜を守るために明日からできる簡単な工夫について詳しくお話を伺いました。

ピロリ菌が減っても胃がんになる?若い世代を脅かす「粘膜バリア」の破壊

---ピロリ菌感染率が低下している現代において、なぜ若い世代の胃がんリスクが指摘されているのでしょうか?

松岡雄治さん:

「若い世代における胃がんリスクの背景には、高塩分食や喫煙による胃粘膜への慢性的なダメージがあります。 ピロリ菌感染率が低下した現代でも、不摂生な食習慣が粘膜バリアを破壊して炎症を引き起こします。

胃の粘膜は、強力な胃酸から胃壁を守るバリアのような存在です。 高塩分の食事やタバコの有害物質は、このバリアを剥がしてしまいます。

【胃粘膜の破壊からがん化へのフロー】

  1. 塩分や喫煙で胃粘膜の保護バリアが壊れてしまう
  2. 繰り返し刺激を受け細胞の修復が追いつかず慢性的に胃炎になる
  3. 異常な細胞分裂が繰り返される中で遺伝子の変異が蓄積していく

国立がん研究センターの『科学的根拠に基づくがん予防法』でも、食塩の過剰摂取や喫煙は胃がんのリスクを直接高めるとされています。 多忙な若い世代ほど、塩分の多いファストフードや外食に頼りがちなため注意が必要です。

また、頻度は高くありませんが、若い世代でもピロリ菌非感染の胃がんが発生することがあります。症状が気になる方は『ピロリ菌検査』で根本的な感染の有無を確認するとともに、胃もたれや胃痛が続く場合は「若いから大丈夫」と自己判断せず医療機関を受診しましょう。」

ラーメンのスープ完飲や遅い夕食が、胃の「メンテナンス時間」を奪う?

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

---日常のどのような食習慣が、知らず知らずのうちに胃を痛めつけているのでしょうか?

松岡雄治さん:

「ラーメンのスープ完飲による過剰な塩分と、夜遅い食事による胃酸の停滞が胃粘膜の修復を物理的に阻害する影響が考えられます。

多忙な日常での何気ない習慣が、胃の休息時間を奪ってしまっているかもしれません。胃にとって夜間の睡眠時は、昼間のダメージを修復する『メンテナンスの時間』にあたります。

しかし、就寝直前に食事を摂ると、休むべき胃に過剰な胃酸と消化酵素が分泌され続けます。

【無意識のNG習慣が及ぼす影響フロー】

  1. スープ完飲で1日の目標(男性7.5g未満、女性6.5g未満)を超える強塩分が胃粘膜を攻撃
  2. 遅い夕食により就寝中も胃酸が長時間停滞し胃壁を刺激し続ける
  3. 粘膜の夜間修復が阻害され微小な炎症が休むことなく続き慢性化していく

厚生労働省によると、ラーメン一杯のスープ完飲だけで1日分の塩分上限の大半に達します。

ただし、大好きなラーメンや残業後の食事を完全に諦める必要はありません。『スープはなるべく残す』『食後すぐには横にならない』というルールを決めるだけで、胃への負担は大幅に抑えられます。」

明日からできる胃のセルフケア!「胃カメラ」の上手な活用法とは

---胃を健やかに保つために、明日からすぐに始められる対策や、検査の目安について教えてください。

松岡雄治さん:

「明日からすぐに実践できる効果的な工夫は、『汁物のスープを最後に残すこと』と『1日小鉢1杯の野菜を足すこと』です。 極端な食事制限をしなくとも、日々の積み重ねが重要です。

野菜や果物に豊富に含まれるビタミンCや食物繊維は、胃粘膜を酸化ストレスから守る『胃壁の防御クッション』です。 高塩分な食事で傷つく胃粘膜を、内側からやさしく保護してくれます。

【明日から始められる具体的アクション】

  1. ラーメンやうどんのスープは『なるべく残す』ことを徹底する
  2. コンビニの小鉢サラダやカットフルーツを毎日の食卓に1品足す
  3. 熱すぎるスープや飲み物は口の中や胃の粘膜を傷つけないよう少し冷ましてから口にする

国立がん研究センターのガイドラインでも、減塩と野菜・果物の積極的な摂取は胃がん予防に有効と示されています。

ただし、完璧な食生活を毎日続けるのは至難の業です。定期的な胃内視鏡検査(胃カメラ)を活用しましょう。 国の検診指針では、胃がん検診としての胃カメラは『50歳以上で2年に1回』が推奨されています。ピロリ菌の感染歴がある方やリスクが高い方は、医師と相談のうえ『1年に1回』の定期受診が目安となることもあります。

一方で、胸やけや胃もたれなどの症状が続く際は受診間隔を待たずに医療機関を受診して原因を調べてみましょう。」

完璧を求めすぎず、簡単なルール作りと定期的なチェックで大切な胃を守ろう

「大好きなラーメンのスープを残す」「毎日の食卓に小鉢1杯の野菜やフルーツを足す」といった、明日からすぐに取り組める小さな工夫が、傷つきやすい胃粘膜を酸化ストレスや強い刺激から守ってくれます。無理な食事制限をする必要はなく、日々の小さな積み重ねこそが最善の予防策です。

忙しい毎日の中でも胃のメンテナンス時間を確保する意識を持ちながら、胸やけや胃もたれなどのサインを見逃さずに受診すること。そして定期的な胃カメラ検査を賢く取り入れて、大切な身体を長くいたわっていきましょう。


監修者:松岡雄治
麻酔科専門医。総合病院、大学病院、小児専門医療機関での勤務を通じ、幅広い周術期管理に従事。現在は急性期病院で麻酔科医として勤務する。日々、美容領域を含む各診療科の手術に携わっている。医師としての知識と経験を活かして医療系ライターとしても活動し、医療・健康・美容分野の記事執筆、医学論文の解説、商品監修、AI技術開発関連プロジェクトへの参加などの実績を有する。睡眠コンサルタント、睡眠検定1級の資格も保有。

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