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「ペット禁止と聞いて選んだんです」大家さんの犬と鉢合わせした私が、契約書を見せてお願いしたこと

  • 2026.9.28

ペット禁止を確認して選んだマンション

私は夫と5歳の息子の三人で、3階建ての賃貸マンションの2階に住んでいる。最上階には、六十代くらいの大家さんが一人で暮らしていた。

息子には動物のアレルギーがある。そのため部屋探しではペット禁止の物件だけに絞り、契約前にも不動産会社の担当者へ念を押して確認していた。

ところが住み始めて半年ほどたった夕方、階段のほうから犬の鳴き声が聞こえた。

ベランダから下を見ると、大家さんが茶色い小型犬を抱いてエントランスから出ていくところだった。

数日後の夜には、今度は上の階から同じような鳴き声が聞こえてきた。

息子が眠ったあと、私は夫に話した。

「ねえ、やっぱり大家さん、犬を飼ってるみたい。今日も上から鳴き声がした」

夫は少し困った顔をした。

「大家さんの部屋のことだと、こっちからは言いにくいな」

「うん。でも、息子のことがあるし…共用部分だけでも配慮してもらえないかな」

私は引き出しから契約書のコピーを取り出した。そこには、確かにペット飼育禁止と書かれている。大家さんを責めたいわけではない。ただ、私たちがこの物件を選んだ理由だけは伝えておこうと思った。

犬を連れた大家さんに伝えたこと

週末の昼、息子と買い物から戻ると、エントランスで大家さんと鉢合わせした。

足元には、赤いリードをつけたあの小型犬がいる。

息子が一歩下がったので、私はそっと肩を引き寄せた。

「あら、こんにちは。この子、おとなしいから大丈夫よ」

「こんにちは。すみません、少しだけいいですか」

私はバッグから契約書のコピーを取り出した。

「私たち、この物件がペット禁止だと聞いて決めたんです。息子に動物のアレルギーがあって……」

大家さんは黙って契約書に目を落とした。

「大家さんのお部屋のことまで言うつもりはないんですが、共用部分では、抱っこかケージにしていただくことはできますか」

少し間を置いて、大家さんは小さく頭を下げた。

「……そうだったのね。ごめんなさい。気をつけます」

一週間ほどして階段ですれ違ったとき、大家さんが手にしていたのは、扉をしっかり閉めた布張りのケージだった。中では犬が静かに丸くなっていた。

それからは、エントランスや階段で犬と直接鉢合わせすることはなくなり、上の階から聞こえる鳴き声も以前ほど気にならなくなった。

その日、大家さんは息子を見て少し心配そうに聞いた。

「息子さん、大丈夫?」

「うん、大丈夫」

息子が答えると、大家さんはほっとしたように笑い、ケージを持ち直して階段を上っていった。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた30代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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