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「サークルで預かってたお金、なくしちゃって」お金を借りた息子。7年後の結婚報告で、母がテーブルに置いた振込明細

  • 2026.9.28

大学生の息子から、夜遅くにかかってきた電話

息子が大学生だった夏のことです。

めったに連絡をよこさない息子から、夜遅くに電話がかかってきました。

出てみると、いつもより声が小さく、どこか言いにくそうです。

「サークルで預かってたお金、なくしちゃって…」

「なくしたって、みんなのお金でしょう?」

「うん。必ず返すから、貸してほしい。本当に、必ず返すから」

同じ言葉を2度繰り返す息子に、私はすぐには返事ができませんでした。

それでも、ほかの部員のお金なら、このままにはできません。

ただ、今回のことは本人にきちんと受け止めてほしい。そう思い、夫には頼らず、私が少しずつ貯めていたお金から出すことにしました。

「わかった。あなたを信じて貸すからね」

翌朝、銀行から振り込みました。受け取った振込の明細は、家計簿のいちばん後ろに挟んでおきました。

7年後、結婚を報告しに来た息子

それから7年。

途中で一度だけ、私は「あのお金のこと、覚えてる?」と聞いたことがあります。

息子は「覚えてるよ」と答えましたが、その後も返済について話が出ることはありませんでした。

この冬、息子が一人で家にやってきました。少し改まった様子で座ると、秋に結婚すると言います。

相手は以前一度会ったことのある、よく笑う明るいお嬢さんでした。

「おめでとう。本当によかったね」

心からそう伝えたあと、私は家計簿を開きました。

そして、7年前の振込明細を取り出し、息子の前にそっと置きました。

「これ、覚えてる?」

息子は明細の日付を見て、黙りました。

「あのとき、『必ず返す』って言ったよね。家族を持つなら、この約束もきちんとしておこう」

しばらく明細を見つめていた息子は、小さく息を吐いてから顔を上げました。

「…ごめん。ちゃんと返す」

翌月の休みの日、息子はまた一人でやってきました。差し出された白い封筒には、お金と、ノートを切り取った紙が一枚入っていました。

紙には「毎月、少しずつ返します」と書かれ、その下には返済予定の月が一行ずつ並んでいました。

「これ、彼女にも見せたんだ。返し終わるまで一緒に見ててくれるって」

「そう。いい人と一緒になるのね」

私はその紙を、7年前の振込明細と並べて家計簿に挟みました。息子は少し照れくさそうに笑い、湯のみのお茶をひと口飲みました。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた50代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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