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「アパートの人は出しちゃ駄目」ゴミを出そうとした私を止めた女性。しかし、隣人の一言で気づいた勘違い

  • 2026.9.28

越して1か月、初めて声をかけられた朝

通りの奥にある中古の戸建てへ越してきて、1か月ほどたったころのことです。

燃えるゴミの日の朝、私は袋を1つ提げて、角にあるゴミ置き場へ向かいました。

緑のネットがかけられた、通り沿いの家々が使っている置き場です。

ネットの前では、60代くらいの奥さんがほうきで地面を掃いていました。

まだ話したことのない人だったので、私は軽く会釈をしました。

すると奥さんは私の手元の袋を見るなり、ほうきを止めました。

「あなた、向かいのアパートの人でしょう。アパートの人は出したら駄目よ」

「え…?」

通りの向かいには2階建てのアパートがあり、そこの住人は建物脇の置き場を使っています。どうやら奥さんは、私をそのアパートの住人だと思ったようでした。

戸惑っていると、奥さんはもう一度言いました。

「だから、アパートの人はここに出しちゃ駄目なの。向こうに置き場があるでしょう」

少し強い口調に、袋の持ち手を握る手に力が入りました。

言い返す代わりに、通りの奥を指した

思わず何か言い返したくなりました。

けれど、この先も同じ場所を使う相手です。

私は声を荒らげる代わりに、通りの奥にある自分の家を指しました。

「私、あそこの家に先月越してきたんです。まだご挨拶できていなくて、すみません。これからよろしくお願いします」

奥さんは「え?」という顔で私の指した先を見ました。

ちょうどそこへ、隣の家の奥さんがゴミ袋を提げてやってきました。私の顔を見ると、すぐに声をかけてくれました。

「あら、奥の新しいおうちの方ね。引っ越しのとき、ご丁寧にタオルをいただいたのよ」

その言葉を聞いた年配の奥さんは、私と家のほうを見比べました。そして少し間を置いてから、申し訳なさそうに頭を下げました。

「…あら。そうだったの。ごめんなさいね」

「いえ、分かってもらえたなら大丈夫です」

私はゴミ袋をネットの中へ入れ、2人に会釈をして家へ戻りました。

最初の気まずさは、少しずつ消えていった

その晩、夕飯の支度をしながら夫に朝の出来事を話しました。

「『アパートの人は出したら駄目』って、言われたんだよ」

「それはびっくりするな」

「うん。でも、うちを指したら勘違いだったって分かって、ちゃんと謝ってくれたよ」

最初は少し気まずい出会いでしたが、それ以来、ゴミ置き場で会えばお互いに挨拶をするようになりました。

先週、少し離れたスーパーの青果売り場でばったり会ったときには、奥さんのほうから会釈をしてくれました。

「今日は冷えますねえ」

「ほんとですね」

最初の朝を思えば、そんな何気ないやり取りができるようになったことに、少しほっとしています。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた40代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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