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「あら、ごめんなさいね」と謝るも割り込んだ列から外れない客。しかし、店員が示した床の足あとのマーク

  • 2026.9.28
「あら、ごめんなさいね」と謝るも割り込んだ列から外れない客。しかし、店員が示した床の足あとのマーク

通路のために空けていた一人分

平日の夕方、仕事帰りにスーパーへ寄りました。

レジはどこも混んでいて、私は買い物かごを提げ、列の中ほどに並んでいました。

列の途中には棚の前を横切る通路があり、そこだけは人が通れるよう、一人分ほどの間隔が空けられていました。

前にも後ろにもお客さんが並んでいるので、列がそこで終わっているわけではありません。

そこへ、買い物かごを持った年配の女性が棚の陰から出てきました。

女性は周囲を見回すこともなく、その空いていた場所へすっと入り、私の前に立ちました。

後ろにいた男性が、少し驚いたように女性を見ています。私も迷いましたが、そのままにするのも気になり、声をかけました。

「すみません、ここ、列の途中なんです」

女性はこちらを振り返り、にこっと笑いました。

「あら、ごめんなさいね」

ところが、女性はその場から動きません。

私は列の後ろを示しながら、もう一度伝えました。

「最後尾は、あちらですよ」

「あ、そう?」

また笑顔でそう返されましたが、やはり女性は私の前に立ったままです。

謝っているのに動かないことに戸惑い、これ以上言えば言い争いになりそうで、私は言葉に詰まりました。

店員さんが示した「最後尾」の案内

そのとき、レジを担当していた店員さんがこちらに気づきました。

会計を終えたお客さんを見送ると、店員さんはレジ台越しに床と列の後ろを示しました。

床には、並ぶ位置が分かるように足あとの形をした目印が貼られています。

「恐れ入ります。最後尾は、あちらになります」

女性はかごの中へ目を落とし、その場に立ったままでした。

店員さんは声を荒らげることなく、もう一度、列の後ろを示します。

「こちらは通路ですので、最後尾からお並びください」

「あら、でも…」

女性は何か言いかけましたが、店員さんが示している先を見て口を閉じました。

そして周囲を見回したあと、かごを持ち直し、列の脇を通って最後尾へ向かっていきました。

女性がいなくなっても、通路の部分はそのまま空けておきました。後ろの人たちも、順番に少しずつ前へ進みます。

私の会計の番になると、店員さんは何事もなかったように、いつもの調子で合計金額を読み上げました。

買い物を終えるころ、後ろに並んでいた男性と目が合い、お互いに小さく会釈しました。

その夜、母と電話で話したとき、私はスーパーであった出来事を話しました。

「謝ってはくれるんだけど、全然動かなくて。どうしようかと思ったよ」

「それで、どうなったの?」

「店員さんが最後尾を案内したら、ちゃんと並び直してた」

強く言い返すのではなく、どこに並ぶのかを目印と一緒に示した店員さん。その落ち着いた対応が、今でも印象に残っています。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた30代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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