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「車の修理代は助けてくれたんやと思っとった」と繰り返すいとこ。2万円を返さない息子に、叔母が告げた一言

  • 2026.9.27

車の修理代として貸した2万円

5年ほど前、まだ実家に住んでいたころの話です。

ある晩、母方のいとこが「ちょっと相談がある」と家に来ました。僕より少し年下の20代後半で、子どものころは正月になるとよく一緒に遊んだ仲です。

玄関先で、いとこは少し言いにくそうに切り出しました。

「車の修理代が足りなくてさ。2万円だけ貸してくれないかな」

そして、すぐにこう続けました。

「来月のボーナスで返すけん」

仲は悪くありませんでしたし、車がないと仕事に行けないことも知っていました。僕は1万円札を2枚渡しました。

ところが、翌月になっても連絡はありません。

こちらから催促するのも気まずく、そのまま様子を見ていると、別の親戚から「最近あの子、毎週のように飲みに行ってるらしいよ」と聞きました。

返す余裕がないのだろうと思っていた僕は、少し引っかかりました。

それでも言い出せないまま、半年ほどが過ぎました。

半年後、親戚の集まりで聞いてみると

その冬、祖母の家で親戚の集まりがありました。

食事がひととおり進んだころ、隣に座っていたいとこに、僕はなるべく軽い調子で声をかけました。

「そういえば、この前の2万円、覚えてる?」

すると、いとこは少し驚いたような顔をしました。

「え?車の修理代は、助けてくれたんやと思っとった」

思わぬ返事に、僕は聞き返しました。

「いや、貸したつもりだったよ。ボーナスで返すって言ってたよね?」

それでも、いとこは首をかしげます。

「うん……でも、俺は助けてもらったんやと思っとったんよ」

最初に「貸してほしい」と言われたことまで、僕の勘違いだったのだろうか。思わず言葉に詰まりました。

向かいにいた叔母が箸を置いた

そのやり取りを向かいで聞いていた叔母が、静かに箸を置きました。いとこの母親です。

「でも、借りたものは返さないと」

いとこが黙ると、叔母は続けました。

「来月のボーナスで返すって約束したんでしょ。それなら、ちゃんと返しなさい」

強く怒鳴ったわけではありません。ただ、その言葉を聞いて、いとこは小さくうなずきました。

叔母は僕のほうを向き、「知らなくてごめんね」と頭を下げました。

翌月の日曜日、いとこが一人で実家へやって来ました。

差し出された白い封筒には、1万円札が2枚入っていました。

「遅くなって、ごめん」

そう言って頭を下げるいとこに、僕も「うん」とだけ返しました。

台所から顔を出した母が、閉まった玄関の戸を見ながら「よかったね」と笑いました。

半年越しになりましたが、ようやく2万円の貸し借りに区切りがついた出来事でした。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた30代男性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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