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「これは形がいまいちね」イチゴのいい粒だけ別のパックへ移していた女性客。だが、青果売り場の店員さんが伝えた正論

  • 2026.9.27

夕方の青果売り場で見えた手元

仕事帰りに、家の近くのスーパーへ寄ったときのことです。

夕方の店内は混み合っていて、入口近くの青果売り場にも、かごを提げた人が何人も行き交っていました。

週末に自分で食べようと思い、僕はイチゴを1パック買うつもりでした。

平台には赤いイチゴのパックが並び、その前で40代くらいの女性客が一人、かがみこんでいます。

近づいたところで、思わず足が止まりました。

女性客はパックのフタを開け、形のいい粒を指でつまむと、手元にある別のパックへ移していたのです。

開いているパックは2つありました。

僕が見ている間にも、一粒を移したあと、女性客はもう一粒に手を伸ばしました。

「これは形がいまいちね」

女性客は独り言のようにつぶやきながら、イチゴを見比べています。

声をかけるべきなのか迷い、僕はかごを持ったまま立ち止まっていました。

すると、少し離れたところで品出しをしていた50代くらいの男性店員さんが顔を上げました。店員さんは手を止め、そのまま平台へ歩いてきました。

店員さんは静かな声で伝えた

「恐れ入ります。パックの中身の入れ替えは、ご遠慮いただいております」

女性客の手が止まりました。

「でも、どれも同じ値段でしょう?」

少し不満そうな声でしたが、店員さんは声を荒らげません。

「はい。ただ、お選びいただく際はパックごとお願いいたします」

女性客は何か言いかけましたが、そのまま黙りました。

しばらくして、開けていたパックから手を離すと、並んでいる未開封のパックを1つ取り、かごへ入れました。そして、そのままレジのほうへ歩いていきます。

店員さんは女性客を追いかけることも、さらに注意することもありませんでした。女性客が離れてから、開けられていた2パックを平台から取り上げます。

そこへ若い店員さんが台車を押してきました。

「これ、開封されていたので、売り場から下げておいてください」

「わかりました」

若い店員さんが2パックを受け取ると、男性店員さんは残っているイチゴを一つずつ並べ直しました。

そして、少し離れて待っていた僕に気づくと、

「お待たせしました。どうぞ」

と声をかけてくれました。

「ありがとうございます」

僕は並べ直された中から未開封の1パックを選び、そのままかごへ入れました。

強く責めることなく、必要なことだけを落ち着いて伝えていた店員さん。その対応を見ながら、売り場の商品は、次に買う人のことまで考えて扱わなければいけないのだと、あらためて感じた出来事でした。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた20代男性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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