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「ツアー使用率」が測れなくなるかも…?PGAツアーの“ある騒動”に注目

  • 2026.9.26

現在、ツアー会場でメーカー別用具使用率調査を行ってきたダレルサーベイ社とPGAツアーが揉めている。

ダレルサーベイ社とPGAツアーが大揉め!一体なぜ?

ダレルサーベイ社は、選手が使用するドライバーなどの道具(ボール、シャフトやグリップなど)、シューズ、アパレルなどの使用率をモデル/メーカー別に調査している会社だ。

ダレルサーベイ社が調査で得た情報は、メーカーが買う。メーカーが「ドライバー、ツアー使用率ナンバー1!」などと広告で謳うことができるのは、ダレルサーベイ社の調査結果があるからで、キャッチコピーの信憑性の裏付けとなっている。

ダレルサーベイ社は、PGAツアーが誕生する1968年以前から存在している老舗企業だ。ツアーとの関係も良好で、選手からも認知されており、初日のスタート直前のティーイングエリアで調査している様子はツアーに欠かせない要素にもなっている。

関係が良かった両者が揉める発端となったのは、PGAツアーが今年初頭に突如「ダレルサーベイの調査した情報は、PGAツアーが所有し、無制限に使用できる」という文言をガイドラインに入れ込んだことだ。実際、影響は言葉を入れ込んだだけにとどまらなかった。

元来、ダレルサーベイが得た情報は、整理されて使用率という統計の形でメーカーに提供されており、各選手の個々の使用クラブの情報は公開されていなかった。これは、あるメーカーの契約選手が、何本か競合他社のクラブを使用していることケースも多いことから、個別の使用クラブ情報は非公開情報になっていた。

ところが、PGAツアーが個別の情報を利用し、販売店などに「今週のOX選手の使用クラブは、これ!」というように公開するようになってしまった。ショップのウェブサイトでこの情報を公開し、クラブの販売につなげようという意図なのだが、「個別の使用クラブ情報は公開されない」ことを前提に調査に協力していた選手からは、変化を知らなかった選手から「約束が違う!」というクレームが出る事態になったのだ。

現在は話し合いが持たれ、打開策の協議がなされているが、解決は一筋縄ではないかない。PGAツアーとしては、「ツアー会場内で業務する業者は、PGAツアーの提示する条件に合意する」ことが業務を行うことが第一条件になる。

かといって、選手とダレルサーベイ間の“個別の使用クラブは非公表”という約束を破ると、調査自体ができなくなる可能性がある。また、これまではダレルサーベイ1社が調査を行ってきたが、今後はPGAツアーがダレルサーベイ社以外の企業を導入することも検討されており、そのために混乱が発生しているのだ。

ツアー、ダレルサーベイ、選手を巻き込んだ今回の騒動、どのように解決されるのかを見守っていきたいが、なぜこのような事態になってしまったのかを、後編である続編で解説したい。

フォトグラファー田辺安啓 (通称JJ)
●たなべ・やすひろ/1972年生まれ、福井県出身。ニューヨーク在住。ウェストバージニア大学卒業後、ゴルフコース、テレビ局勤務を経験し、ゴルフを専門とするフォトグラファーに転身。ツアーのみならず、コースやゴルフ業界全般に関わる取材も行なっている。

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