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「お金のことは、もういいよね」と言った彼女。別れ話の最後に僕が見せた3万円分の明細

  • 2026.9.26

立て替えが少しずつ重なっていった

付き合って半年ほどたった頃から、彼女と外で食事をするたび、会計の前に同じようなことを言われるようになった。

「ごめん、今日も立て替えてもらっていい?」

「いいよ。あとでお願いね」

最初は数千円だったので、僕もそれほど気にせずカードを出していた。ただ、自分が忘れないよう、店を出たあとに携帯電話のメモへ日付と金額を残していた。

食事代だけでなく、雑貨屋での買い物や、彼女の友人への誕生日プレゼント代を払うこともあった。そんなことが月に2〜3回ほど続いた。

ある晩、夕食を終えて歩いているとき、僕はできるだけ軽い調子で切り出した。

「そういえば、今まで立て替えた分、そろそろ返してもらっていい?」

彼女は少し驚いたような顔をした。

「え、そんなに借りてた?」

「この前の1万2千円とか、その前の5千円とか……」

僕が思い出しながら話していると、彼女は笑って言った。

「細かいこと気にしすぎじゃない?」

「でも、立て替えたままだからさ」

そう返しても、彼女は少し語気を強めた。

「だから、細かいこと気にしすぎじゃないって」

それ以上言い合いにはしたくなくて、その日は話を切り上げた。

画面に残っていた日付と金額

その後も「今日もお願いしていい?」と言われ、何度か僕が払うことがあった。けれどお金のことが引っかかったまま、以前のようには話せなくなっていった。

それから半年ほどたち、僕たちは別れることになった。その時点で、立て替えた金額は合計3万円になっていた。

最後に会ったのは、よく二人で入っていた喫茶店だった。話が終わりかけたところで、彼女がカップを置いた。

「お金のことは、もういいよね」

「いや、それはまだ終わってないよ」

僕は携帯電話を取り出し、残していたメモを開いた。

「前に細かいって言われたけど、忘れないように残してたんだ」

画面には、日付と金額、何を立て替えたのかが一行ずつ並んでいた。一番下にある合計は3万円だった。

「これだけある。返してもらいたい」

彼女はしばらく画面を見たあと、小さく息を吐いた。

「……分かった。一度には無理だから、2回に分けてもいい?」

「うん。それなら大丈夫」

翌月の終わりに1万5千円、その翌月にも1万5千円が振り込まれた。最後の入金を確認して、僕はメモの合計の横に「完了」と打ちこんだ。

それ以来、誰かの分を立て替えたときは、その場で記録して早めに声をかけるようにしている。

先日も同僚の昼食代を払ったあと、「千二百円、明日でもいいからね」と伝えると、同僚はすぐに財布を開いた。

「今払うよ。僕も忘れそうだから」

お金のことほど、曖昧にしないほうがお互いに気楽なのだと、あの経験から思うようになった。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた30代男性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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