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ブルータス時計ブランド学 Vol.90〈ピアジェ〉の「ポロ」

  • 2026.9.26
ブルータス時計ブランド学 Vol.90〈ピアジェ〉の「ポロ」

〈ピアジェ〉の「ポロ」とは

スポーツウォッチを薄型ケースでエレガントに再構築

〈ピアジェ〉の歴史を遡ると、「ポロ」の名が1979年に見つかる。当時は、現在に続くSS製のラグジュアリースポーツウォッチが各社から登場していた頃。初代ポロは、ケースとブレスレット統合型ではあったが、メゾンの伝統に則り外装はオールYG製だった。そしてベゼルとブレスレット、さらにダイヤルにまで凹凸状の横ストライプ=ゴドロン装飾を施したエレガントな外観で、他社のモデルとは一線を画していた。

厚さわずか2mmという手巻きムーブメントCal.9Pを1957年に実現した薄型時計の名手〈ピアジェ〉は、クォーツにおいてもスイスで先鞭をつけた。初代「ポロ」は、クォーツ式を採用して多くのバリエーションを展開していったが、90年代初頭に一度その名は途絶える。そして2016年に「ピアジェ ポロ S」の名で復活を果たした。

発表時、“S”とはシグネチャーやスタイルを意味するとアナウンスされたが、多くの時計ファンはステンレススティールの頭文字であると感じ取っていた。なぜなら、ゴールドかプラチナしか使わないというメゾンの伝統を打ち破った、初のSS製であったからだ。

まず3針+デイトとクロノグラフをラインナップし、続いてゴールドケース、スケルトンが登場。そして2023年にパーペチュアルカレンダーが、2013年にはミニッツリピーターが加わった。また創業150周年を迎えた2024年には、初代「ポロ」の姿を薄型自動巻きムーブメント搭載で再現した「ピアジェ ポロ 79」が登場している。

いずれもラウンドケースにクッション型のシェイプ・イン・シェイプを共通のデザインコードとし、複雑機構搭載であっても、あくまで薄型に仕立てるのが〈ピアジェ〉の矜持だ。

ピアジェ ポロ シグネチャー デイト

ダイヤルのゴドロン装飾を、初代から継承

モデル名に“シグネチャー”を冠しているのは、初代「ポロ」を特徴づけていたダイヤルのゴドロン装飾を、より強く受け継いでいるから。そのダイヤル装飾は、まず2024年に創業150周年記念モデルとして用いられ、2026年にレギュラー化を果たした。

センターセコンド式の自動巻き搭載でありながら、ケース厚は9.4mmに抑えているのが、〈ピアジェ〉らしさ。そしてダイヤルの4本の太い凸状ストライプが、薄さの中に立体感を創出してみせた。ベゼルの表面は横方向のヘアラインを刻み、エッジは鏡面状とすることで、シェイプ・イン・シェイプのデザインが、より強調された。

径42mm。自動巻き。SSケース。2,120,800円。

ピアジェ ポロ シグネチャー デイト
深い凹凸でゴドロン装飾を強調した、新ダイヤル。凹部には繊細な横方向のヘアラインが入れられ、ニュアンスはより豊かになった。
ピアジェ ポロ シグネチャー デイト
ブレスレット仕様もラインナップ。ラバーストラップが付属し、いずれも工具なしで交換できるインターチェンジャブル式を採用する。2,442,000円。
ピアジェ ポロ シグネチャー デイト
搭載する自社製Cal.1110Pの厚さは、わずか4mm。センターローター式の自動巻きとしては、異例の薄さだ。パーツの装飾仕上げの美しさも、見応え十分。
ピアジェ ポロ シグネチャー デイト
ラバーストラップもブレスレットも、ケースと完全統合。その薄さとも相まって、良好な装着感をかなえる。

Information

ピアジェ

創業:1874年
創業地:スイス ラ・コート・オ・フェ
HP:www.piage.jp

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