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カセットこんろのNG5つ ガス台やIHの上に置かないで

  • 2026.9.25

NITEの製品事故情報からカセットこんろ・ボンベの事故479件を集め、使い方が原因とみられる263件をweboo編集部で分類すると、最も多かったのはガス台やIHなど、ほかの熱源の上や近くでの事故51件でした。鍋の季節の前に確認したい、やりがちなNG5つをまとめました。

鍋やすき焼き、焼き肉に、防災用にと、出番の多いカセットこんろ。これからの季節、押し入れから出す家も多いのではないでしょうか。
手軽に使えるぶん、使い方を間違えるとボンベが破裂したり、火事になったりすることがあります。
この記事でわかることは次のとおりです。
・製品事故の記録479件でみる、多い使い方のミスと多い月(weboo編集部の集計)
・ガス台やIHの上、大きな鍋、ボンベの付け方など、やりがちなNG5つと代わりにできること
・安全装置が働いてもボンベが破裂した、東京都の試験の結果
根拠にしたのは、製品評価技術基盤機構(NITE)・東京都・東京消防庁の公表資料です。

事故479件を集計 使い方のミスで多いのは「ほかの熱源の上や近く」

NITEが公開している製品事故情報の検索サービス「NITE SAFE-Lite」で、カセットこんろとカセットボンベの事故を集めました。同じ事故の重複をまとめると479件(1996年〜2025年8月に発生)です。
それぞれの事故原因の記述をweboo編集部が1件ずつ読み、1件に1つの原因を当てはめると、次のようになりました。
・使い方が原因とみられるもの:263件
・製品の不具合:67件
・長く使った・しまっていたことによる部品の劣化:18件
・原因がわからない・特定できなかったもの:131件
使い方が原因とみられる263件を分けると、いちばん多かったのは、ガス台やIH、ストーブなど、ほかの熱源の上や近くにカセットこんろを置いていた事故(51件)でした。次いで、火をつけたまま離れた・寝てしまった(46件)、大きな鍋や鉄板、炭などでボンベを熱した(40件)、ボンベの付け方のミス(36件)と続きます。

12月・1月に多い
使い方が原因とみられる事故を月別にみると、いちばん多いのは1月の36件、次いで12月の33件。11月から2月の4か月で119件、月がわかる262件の45.4%でした。10月の23件から、11月は29件に増えています。
8月にも30件と山があり、炭おこしの事故13件のうち6件は8月でした。鍋の季節と、屋外でのバーベキューの季節に重なっています。

数字を見るときの注意
・これはNITEに通知された製品事故のうち、検索で拾えたカセットこんろ・ボンベの事故の件数です。事故全体の数ではありません
・原因の分け方はweboo編集部が事故原因の記述を読んで決めたもので、NITEの分類ではありません
・NITEが公表している2014〜2023年度の集計とは、期間も数え方も違います
件数の多い順に、やりがちなNGを5つみていきます。

NG1|ガス台やIHの上にカセットこんろを置く

鍋の後、カセットこんろをとりあえずガス台やIHの上に置いておく。キッチンが狭いと、ついやりがちです。
集計した事故でいちばん多かったのが、このパターンでした。51件のうち、台所のガスこんろ(グリル・バーナー)が24件、IH・電気こんろが12件、ストーブが7件、その他が8件。ガス台の上に置いたままグリルで魚を焼いた、IHのスイッチを間違えて入れた、火のついたストーブの上に置いた、といった記録が並びます。

代わりに:ほかの調理器や暖房器具の上・近くで使わない、置いておかない。
東京消防庁は、IHクッキングヒーターやガスこんろの上にカセットこんろを置かないよう呼びかけ、誤って下のこんろのスイッチを入れて爆発する事故が起きているとしています。東京都も、ボンベを取り付けたカセットこんろを、IHやガスこんろなどほかの調理器の上に置くことを、禁止されている使い方として挙げています。
使い終わったらボンベを外し、ガス台やIHの上には置きっぱなしにしないようにしましょう。ボンベのしまい方や捨て方は、下の関連記事でまとめています。

NG2|大きな鍋や鉄板でボンベまで覆う・2台並べる

みんなで囲む大きな土鍋、焼きそば用の大きな鉄板。こんろより大きい調理器具を、なんとなく使っていませんか。
東京都のアンケートでは、カセットこんろの上で大きな調理器具を使ったことがある人は43.0%でした。
集計した事故でも、鍋や鉄板、炭などでボンベを熱してしまった事故が40件ありました。内訳は大きな鍋・鉄板・焼き網など15件、炭おこし13件、2台以上並べた6件、ごとく・汁受けの裏返しなど6件です。

代わりに:ボンベカバーにかからない大きさに。2台並べない、炭おこしに使わない。
東京都は、調理器具がボンベカバーに触れていなくても、熱くなった調理器具からボンベに熱が伝わるとして、乗せる調理器具の大きさに注意するよう呼びかけています。ごとくを逆さに置いた場合も同じ危険があるとしています。
NITEも、カセットこんろを2台以上並べて使わないよう注意を呼びかけています。東京消防庁は、炭や練炭の火おこしに使わないこと、セラミック付きの焼き網や陶板プレートなど熱をためやすいものを使わないことも挙げています。

NG3|ボンベの向きを合わせずに押し込む

ボンベを交換するとき、向きを確かめずにぐいっと押し込んでいませんか。
集計した事故では、ボンベの付け方のミスが36件。切り欠きを合わせずに付けた、上下を逆にした、合わないボンベを無理に付けたなどで、漏れたガスに火がついていました。36件のうち11件は12月に起きています。

代わりに:切り欠き(凹)をガイド(凸)に合わせる。異音や異臭がしたら使わない。
NITEは、ボンベを無理に押し込まず、取扱説明書に書かれた向きや位置に従って確実にセットするよう呼びかけています。付けたあとに異音や異臭がしたら、すぐにボンベを外して使うのをやめます。
東京都の試験では、切り欠きをずらして付けた場合や、マグネット部分に汚れが付いていた場合に、ガスが漏れる音が確認されました。東京消防庁は、こんろに指定された専用のボンベを使うよう呼びかけています。

NG4|火をつけたまま、その場を離れる

鍋を火にかけたまま、ちょっと洗い物に。飲みながら、うとうと。食卓のカセットこんろは、台所のこんろより目が離れやすいものです。
集計した事故では、火をつけたまま離れた・外出した・寝てしまった事故が46件ありました。そのうち18件は天ぷら油など揚げ物の油を火にかけたままだったもので、5件では亡くなった人がいます。このほか、こたつ布団や新聞紙、敷物など、周りの燃えやすい物に火が燃え移った事故も17件ありました。

代わりに:離れるときは火を消す。周りに燃えやすい物を置かない。
東京消防庁は、調理中にこんろから離れないこと、こんろの周りに燃えやすいものを置かないことを呼びかけています。カセットこんろの火事では、鍋からはみ出した炎が服に燃え移った例もあるとしています。こたつの上や、布団のそばで使うときは特に気をつけましょう。

NG5|安全装置があるから大丈夫と思う

カセットこんろには、ボンベが熱くなりすぎると火を止めたり、ボンベを外したりする安全装置が付いたものがあります。だから多少の使い方なら大丈夫、と思っていませんか。
東京都の試験では、安全装置が働いたあとも、ボンベが熱せられ続けて破裂しました。
・IHの上に置いた(こんろは火をつけない):安全装置が3分41秒で作動 → 5分06秒で破裂
・2台並べて大きな鉄板:安全装置が7分32秒で作動 → 10分26秒で破裂
・炭おこし:安全装置が4分37秒で作動 → 10分29秒で破裂
IHの上に置いた試験では、こんろに火をつけていなくても、下のIHの熱でボンベが破裂しています。

代わりに:安全装置が働いても過熱が続けば破裂する。ボンベを熱する使い方をしない。
東京都は、2台並べて使う、ほかの調理器の上に置く、炭おこしに使う、といった使い方は、安全装置があってもボンベの過熱が続くため、特に破裂の危険が高くなるとしています。
集計した事故の中にも、事故原因の記述に、安全装置が作動していたと書かれているのに、ボンベが破裂・爆発した事故が7件ありました。安全装置が働いて火が消えたのに気づかず、火をつけ直して使い続けてボンベが爆発した記録もあります。安全装置が働いたら、同じ使い方のまま火をつけ直さないようにしましょう。

出典 www.nite.go.jp

よくある質問

古いカセットこんろやボンベは使っても大丈夫?

集計した事故のうち18件は、長く使ったこんろや、長くしまっていたボンベのパッキンなどが劣化して、ガスが漏れたものでした。NITEは、カセットこんろは使っていなくても時間がたつと部品が劣化し、使うときにガス漏れなどが起こるおそれがあるとしています。使う前にこんろの製造年、ボンベの製造年月を確認しておきましょう。目安の年数は、下の関連記事で紹介しています。

使い終わったボンベに穴をあけてもいい?

集計した事故の中には、中身が残ったボンベに穴をあけ、噴き出したガスに近くの火がついた事故が14件ありました。ボンベは使い切ってから、住んでいる自治体の出し方に従って捨てましょう。政令市20市の出し方を調べた記事もあります。

キャンプのテントや車の中で使っても大丈夫?

集計した事故の中にも、テントや車内で使って一酸化炭素中毒になった事故が3件ありました。東京消防庁は、「テントや車内などで使用すると、一酸化炭素(CO)中毒や酸欠になる場合があります」としています。テントや車内など、閉め切った場所では使わないようにしましょう。

カセットこんろの事故が多いのは何月?

weboo編集部が集計した、使い方が原因とみられる263件では、1月の36件がいちばん多く、11月から2月で45.4%でした。鍋料理が増える季節の前に、使い方を見直しておくと安心です。

まとめ カセットこんろはボンベを熱しない使い方で

カセットこんろでやりがちなNGと、代わりにできることをおさらいします。
・ガス台やIHの上にカセットこんろを置く → ほかの調理器や暖房器具の上・近くで使わない、置いておかない
・大きな鍋や鉄板でボンベまで覆う・2台並べる → ボンベカバーにかからない大きさに。2台並べない、炭おこしに使わない
・ボンベの向きを合わせずに押し込む → 切り欠き(凹)をガイド(凸)に合わせる。異音や異臭がしたら使わない
・火をつけたまま、その場を離れる → 離れるときは火を消す。周りに燃えやすい物を置かない
・安全装置があるから大丈夫と思う → 安全装置が働いても過熱が続けば破裂する。ボンベを熱する使い方をしない
NITEの製品事故の記録479件をweboo編集部で集計すると、使い方のミスでいちばん多かったのはガス台やIHなど、ほかの熱源の上や近くでの事故でした。ガス台やIHの上に置かない、ボンベカバーを覆わない、ボンベは向きを合わせて付ける、火をつけたまま離れない。鍋の季節の前に、家族みんなで確認しておきましょう。

※本記事はカセットこんろの事故を防ぐための一般的な情報提供を目的としたものです。使う前に、お使いの製品の取扱説明書と本体の注意表示を必ず確認してください。
※原因別・月別の件数は、製品評価技術基盤機構(NITE)の「NITE SAFE-Lite」で、カセットこんろ・カセットボンベの事故をweboo編集部が2026年9月24日に検索し、事故原因の記述をもとに分類・集計した値です(同じ事故の重複はまとめています)。記事の情報は2026年9月24日時点のものです。

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