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湯たんぽ・カイロのNG5つ 44℃でも低温やけどに

  • 2026.9.24

低温やけどは44℃でも3〜4時間で起こるといわれます。NITEの製品事故情報から「低温やけど」と書かれた126件をweboo編集部で集計すると、84.1%が11〜3月に発生し、製品別では湯たんぽが最多でした。布団に入れたまま眠る、カバーをしたから安心と思うなど、やりがちなNG5つをまとめました。

寒くなると出番が増える、湯たんぽやカイロ、電気毛布。じんわり温かくて気持ちいいぶん、つい長く当てたままにしていませんか。
熱いと感じない温度でも、同じところに長く触れていると「低温やけど」になることがあります。
この記事でわかることは次のとおりです。
・低温やけどになる温度と時間の目安
・製品事故の記録126件でみる、低温やけどが多い月と製品(weboo編集部の集計)
・湯たんぽ・カイロ・電気あんか・電気毛布でやりがちなNG5つと、代わりにできること
・低温やけどかなと思ったときのこと
根拠にしたのは、製品評価技術基盤機構(NITE)・消費者庁・東京都の公表資料です。

低温やけどは44℃でも3〜4時間で 温度と時間の目安

低温やけどは、体温より少し高いくらいの、心地よく感じる温度のものでも、皮膚の同じところに長い時間触れ続けることで起きるやけどです。
NITEと消費者庁は、低温やけどになる温度と時間の目安を次のように示しています。
・44℃:3〜4時間
・46℃:30分〜1時間
・50℃:2〜3分
温度が数℃上がるだけで、やけどになるまでの時間はぐっと短くなります。さらにNITEは、熱源に触れた部分が圧迫されていると、より短い時間で低温やけどになるとしています。血流や皮膚の感覚は個人差が大きく、触れている時間によっては44℃以下でも低温やけどになるおそれがあります。

出典 www.nite.go.jp

見た目より重いことがある
低温やけどは、ふつうのやけどに比べて痛みが少なく、水ぶくれもできにくいため、一見軽そうに見えます。でも長い時間熱が加わったことで、皮膚の深いところまでやけどになっていることも珍しくないとされています。
消費者庁は、高齢の人や子どもは皮膚が薄く、高齢の人や糖尿病の人は感覚が鈍くなっていることがあり、重症化しやすいとしています。NITEも、幼児や体の不自由な人、糖尿病の人が使うときは特に注意が必要としています。

低温やけどの事故は11〜3月に84.1% 製品事故126件を集計

低温やけどは、いつ、どんな製品で起きているのでしょうか。NITEが公開している製品事故情報の検索サービス「NITE SAFE-Lite」で、事故の内容に「低温やけど」「低温火傷」と書かれた事故126件(1996年1月〜2023年3月に発生)を、weboo編集部で集計しました(同じ事故が本体とカバーの2件で登録されているものは1件として数えています)。
・11月から3月の5か月に106件、全体の84.1%
・いちばん多いのは1月の29件。10月の2件から、11月は17件、12月は22件に
・湯たんぽ・カイロ・電気毛布など暖房・保温グッズ91件に限ると、85件(93.4%)が11〜3月
NITEが平成21年に公表した集計(平成8年4月〜21年10月の77件)でも、低温やけどは11月から3月に多く、1月がいちばん多いとされていました。

製品別では、湯たんぽが42件でいちばん多く、電気毛布・電気敷布、カイロ、電気あんかが続きます。暖房器具だけでなく、スマホやパソコン、暖房便座での事故もありました。
・事故の内容に就寝中・寝ていた・うたた寝・眠ってしまったなど、眠っている間の事故と書かれていたもの:35件
・湯たんぽ42件のうち、カバーや袋に入れる・タオルを巻くなどして使っていたと書かれていたもの:14件
・やけどをした場所に足・脚(足首・ふくらはぎ・太ももなど)と書かれていたもの:60件

数字を見るときの注意
・これはNITEに通知された製品事故のうち、事故の内容に「低温やけど(低温火傷)」と書かれたものだけの件数です。低温やけど全体の数ではありません
・「使用中に」とだけ書かれた記録も多いため、就寝中の事故は実際にはもっと多い可能性があります
・件数・割合はweboo編集部が数えたもので、増える理由を示すものではありません(冬に使う製品が多いことは読み取れます)
湯たんぽやカイロを出す前の10月のうちに、使い方を見直しておくと安心です。

NG1|湯たんぽ・電気あんかを布団に入れたまま眠る

布団をぽかぽかにしてくれる湯たんぽや電気あんか。そのまま足元に置いて眠ってしまう人も多いのではないでしょうか。
でも眠っている間は熱さに気づきにくく、同じところが長い時間温められてしまいます。上の集計でも、就寝中やうたた寝など、眠っている間の事故と書かれたものが35件ありました。

代わりに:布団が温まったら湯たんぽは出す。あんかはスイッチを切る。
消費者庁は、湯たんぽは就寝前に布団を暖めるのに使い、布団が暖まったら布団から出して就寝するよう呼びかけています。NITEも、電気あんかは就寝前に布団を温め、就寝時はスイッチを切るか、体に触れない距離まで十分に離すとしています。
子どもや介護が必要な人が使うときは、家族が時々湯たんぽの位置を変えるなど、同じところに触れ続けないように気を配りましょう。

NG2|カバーやタオルで包んだから大丈夫と思う

「カバーに入れているから」「タオルで巻いたから」と、安心していませんか。
NITEは、湯たんぽや電気あんかは厚手のタオルや専用のカバーなどで包んでも低温やけどは起こるとしています。集計した湯たんぽの事故42件のうち14件は、カバーや袋、タオルに包んで使っていたと書かれていました。

代わりに:包んでも低温やけどは起こる。同じ所に長く当てない。
消費者庁は、カバーを使い、さらに厚手のバスタオルなどで包むと、必ずしも低温やけどを防げるわけではないものの、低温やけどになるまでの時間は長くなるとしています。包むのは「時間をかせぐ」ためと考えて、布団から出す・位置を変えるとセットにしましょう。

NG3|貼るカイロを肌に直接、寝るときも貼ったまま

貼るカイロを肌着の内側に直接貼ったり、寒い夜に貼ったまま眠ったりしていませんか。カイロは体温を超えて発熱するため、直接肌に当てるとやけどのおそれがあります。
NITEは、就寝時に使うと布団の中で熱がこもり、カイロがふだんより高温になることがあり、眠っている間は熱さに気づきにくいため、重いやけどになるおそれがあるとしています。消費者庁の資料には、腰にカイロを貼り、電気毛布をつけたまま寝て、翌朝Ⅱ度のやけどと診断された例も紹介されています。

代わりに:衣類の上から。寝るときは使わず、押さえつけない。
・直接肌に当てず、衣類の上から使う。使う場所や目的が決まっているカイロはそれを守る
・寝るときは使わない
・同じところに長い時間当てない。熱い・違和感があると感じたらすぐにはがす
・ベルトやサポーターなどで押さえつけない(血流が妨げられ、熱が逃げにくくなる)
・こたつの中や暖房器具の近くでは使わない(急に温度が高くなる)

NG4|電気毛布を高温のまま、朝までつけて眠る

電気毛布や電気カーペットは、ついつい「強」のまま朝まで、ということになりがちです。電気カーペットの上でうたた寝してしまうのも、よくある場面です。
東京都は、電気毛布は就寝前に温めて、就寝中は高温で使用しないよう呼びかけています。消費者庁も、就寝時は電気毛布などを高温で使用しないよう注意を呼びかけています。NITEは、机の下などで足元を温める電気マットを布団の中に入れて、就寝用の暖房器具として使わないよう注意を呼びかけています。眠っていると触れていることに気づきにくく、低温やけどのおそれがあるためです。

代わりに:寝る前に温め、寝ている間は高温にしない。電気マットは布団に入れない。
消費者庁の資料には、こたつで寝てしまい、足の指に重いやけどを負った高齢の人の例も紹介されています。電気カーペットやこたつで眠り込まないようにし、温度の設定や使い方は取扱説明書の注意書きを確認しておきましょう。

NG5|痛くないから軽いやけどだろうと様子を見る

朝起きたら足が赤くなっていたけれど、ヒリヒリする程度だから大丈夫。そう思って、そのままにしていませんか。
低温やけどは痛みが少なく、水ぶくれもできにくいため、軽く見えがちです。でも実際には皮膚の深いところまでやけどが進んでいて、重症化することもあるとされています。

代わりに:見た目より重いことがある。自己判断せず受診する。
消費者庁は、皮膚の変色や痛み、違和感などの異常を感じたときは、自分で判断せずに、すぐに皮膚科など専門の医療機関を受診するよう呼びかけています。東京都も、痛みや違和感がある場合は早めに医療機関を受診するよう案内しています。

出典 www.nite.go.jp

よくある質問

湯たんぽの事故は低温やけどだけ?

低温やけどのほかにも、消費者庁は、加熱のしすぎによる破損・破裂や、ひびや劣化によるお湯の漏れでやけどをする事故を挙げています。製品ごとに決められた加熱方法・加熱時間を守り、シーズンの使い始めには亀裂や破損がないか確認しましょう。
消費者庁によると、事故情報データバンクには平成27年11月から令和2年10月までに湯たんぽの事故が108件寄せられ、そのうち68件がやけど、治療に1か月以上かかった重傷が31件ありました。

スマホでも低温やけどになる?

集計した126件の中には、スマホや携帯電話、パソコンなどによる事故もありました。充電中のスマホに触れたまま寝てしまった、手に持ったまま眠ってしまったといった例です。
NITEは、携帯電話を枕元や寝具の中に置いて就寝しないよう呼びかけています。充電しながら枕元に置いたまま眠らないようにしましょう。

低温やけどが多いのは何月?

weboo編集部が集計した126件では、1月の29件がいちばん多く、11月から3月で84.1%でした。NITEが平成21年に公表した集計でも、11月から3月に多く、1月がいちばん多いとされていました。

まとめ 低温やけどは「温かい」のまま長時間が危ない

低温やけどでやりがちなNGと、代わりにできることをおさらいします。
・湯たんぽ・電気あんかを布団に入れたまま眠る → 布団が温まったら湯たんぽは出す。あんかはスイッチを切る
・カバーやタオルで包んだから大丈夫と思う → 包んでも低温やけどは起こる。同じ所に長く当てない
・貼るカイロを肌に直接、寝るときも貼ったまま → 衣類の上から。寝るときは使わず、押さえつけない
・電気毛布を高温のまま、朝までつけて眠る → 寝る前に温め、寝ている間は高温にしない。電気マットは布団に入れない
・痛くないから軽いやけどだろうと様子を見る → 見た目より重いことがある。自己判断せず受診する
NITEの製品事故の記録で「低温やけど」と書かれた126件を集計すると、84.1%が11〜3月、製品では湯たんぽがいちばん多くなっていました。
布団が温まったら出す、包んでも油断しない、カイロは寝るときに使わない、電気毛布は寝る前に温める、おかしいと思ったら受診する。本格的に使い始める前に、家族みんなで確認しておきましょう。

※本記事は低温やけどの予防に関する一般的な情報提供を目的としたもので、医療上の助言や個別の診断に代わるものではありません。
皮膚の変色や痛み、違和感があるときは、自己判断せずに皮膚科など専門の医療機関を受診してください。暖房器具やカイロは、製品の取扱説明書と注意表示を必ず確認してから使ってください。
※月別・製品別の件数は、製品評価技術基盤機構(NITE)の「NITE SAFE-Lite」で、事故の内容に「低温やけど」「低温火傷」と書かれた事故をweboo編集部が2026年9月24日に検索・集計した値です(同じ事故の重複はまとめています)。記事の情報は2026年9月24日時点のものです。

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