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「自分の分は、自分で払ってくれ」月1回の母との外出で、交通費も食事代も私持ち。だが、父が見つけたカード明細で状況が一変

  • 2026.9.25

月1回のお出かけで、財布を開くのはいつも私

母は、自分の財布をめったに開けない人だった。働いていて収入もあるはずなのに、支払いの場面になると、いつの間にか私が出す流れになっていた。

私が働きはじめてから、母は月に1回ほど、私と出かけたがるようになった。行き先も電車の時間も母が決める。それなのに券売機の前へ行くと、母は決まって一歩うしろに下がった。

昼の食事代も、帰りに立ち寄った店で母が買うものも、会計をするのは私だった。

ある月、母が雑貨屋でストールを手に取り、私の腕にかけてきた。

「これ、いいわね。あなたもこういうデザイン好きでしょう?」

「好きだけど、それ、お母さんが使うんでしょ。自分で払ってほしいな」

すると母は、当然のような顔で言った。

「欲しいならあなたが払えばいいでしょ」

「いや、私が欲しいんじゃなくて、お母さんが選んだんだよね?」

そこで言い合いになるのも嫌で、私は結局、黙って財布を出した。

父が母の前に置いたカードの明細

それから少したった夜、父に居間へ呼ばれた。

父が手にしていたのは、家の生活費に使っているカードの明細だった。そこには、父には覚えのない買い物が何か月分も並んでいたという。

「母さんがこのカードを通販に登録してたみたいなんだ。お前と出かけるときのお金は、どうしてる?」

私は、交通費も食事代も自分が出してきたことや、母の買い物まで払うことがあったと話した。自分の分は払ってほしいと伝えても断られたことも話した。

「この前なんて、『欲しいならあなたが払えばいいでしょ』って言われたよ」

父は少し黙ったあと、「そうか」とだけ答えた。

その夜、父は台所にいた母を食卓へ呼び、明細を母の前に置いた。声を荒らげることはなく、いつもの調子で話した。

「これは家の生活費に使うカードだよ。自分の買い物と、娘と出かけたときの自分の分は、これから自分で払ってくれ」

母が何か言いかけると、父はもう一度、静かに言った。

「自分の分は、自分で払ってくれ」

父はその場で、通販サイトに登録されていた家計用カードの情報を外した。母は明細に目を落としたまま、それ以上は何も言わなかった。

翌月も、私はいつものように母と出かけた。

券売機の前へ行くと、母は私が財布を出すより先に、自分の財布を開いた。昼の会計でも、自分の分をきちんと払っていた。

帰りの電車で並んで座っていると、母が窓の外を見たままぽつりと言った。

「今まで、ありがとうね」

私は少し驚いたが、「うん。来月もまた行こうね」と返した。

母は小さくうなずくと、膝の上に置いていた財布をかばんへしまった。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた20代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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