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「遅いって言ってんだろ」袋詰めを急かされ手が震える店員。だが、思わず後ろにいた客が言ってしまった一言

  • 2026.10.30
「遅いって言ってんだろ」袋詰めを急かされ手が震える店員。だが、思わず後ろにいた客が言ってしまった一言

夕方のレジに響いた怒鳴り声

仕事帰り、いつも寄るコンビニに入った。夕方の店内は混んでいて、レジの前には3〜4人が並んでいた。僕は缶コーヒーと弁当を手に、列のいちばん後ろについた。

僕の前にいたのは、40代くらいのスーツ姿の男性だった。若い店員さんが、男性の総菜や飲み物を袋に入れていたが、缶が袋の口に引っかかり、少し手間取っていた。

すると男性が、いら立った声を上げた。

「遅いって言ってんだろ」

「すみません、すぐに入れます」

店員さんが急いで入れ直そうとすると、男性はカウンターを指でたたいた。

「早くしろよ!」

さっきより大きな声だった。雑誌の棚の前にいた学生や、飲み物を選んでいた人までこちらを見る。店員さんはもう一度「申し訳ありません」と頭を下げた。

「謝ってばっかりじゃなくて、早くしてくれよ」

急かされたせいか、店員さんの手は目に見えて震え始めた。

袋の口もうまく開かず、かえって時間がかかっている。

僕の後ろに並んでいた女性も、困ったようにレジのほうを見ていた。店内には人がいるのに、誰も声を出せないような空気になっていた。

思わず後ろからかけた一言

このままでは店員さんがさらに焦ってしまう。そう思った僕は、できるだけ落ち着いた声で男性に話しかけた。

「そんなにお急ぎなら、残りはご自分で入れたほうが早いんじゃないですか」

男性が振り返った。

僕も少し緊張したが、その直後、後ろの女性が続けた。

「私たちは急いでないので、大丈夫ですよ」

男性は何も言わず、しばらく僕たちのほうを見ていた。それから店員さんの手元に残っていた袋を受け取り、残りの商品を自分で詰め始めた。

最後のペットボトルを入れると、そのまま会計を済ませ、誰とも目を合わせずに店を出ていった。

震えていた手が少しずつ落ち着いた

男性と入れ違うように、奥から年配の店員さんが出てきた。レジの様子を見て、近くにいた女性へ声をかけた。

「何かありましたか?」

女性は自動ドアのほうを見ながら答えた。

「さっきの方が、遅いって何度か大きな声を出していて…」

年配の店員さんは事情を聞くとうなずいた。

「ありがとうございます。店長にも伝えておきます」

そして若い店員さんのそばへ行き、背中にそっと手を添えた。

若い店員さんは一度深呼吸をすると、僕の缶コーヒーと弁当を手に取った。まだ指先は少し震えていたが、先ほどより声は落ち着いていた。

「お待たせしました」

「大丈夫ですよ。ゆっくりで」

店員さんは少し表情をゆるめた。

「ありがとうございます」

弁当を袋の底に置き、その上に缶コーヒーを入れるころには、手の震えも少しずつ収まっているように見えた。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた30代男性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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