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「ここ、レジなので起きてもらえますか」深夜のコンビニで動かない男性客。困った店員が店長を呼んだあと、壁から外された一枚の紙

  • 2026.9.24
「ここ、レジなので起きてもらえますか」深夜のコンビニで動かない男性客。困った店員が店長を呼んだあと、壁から外された一枚の紙

レジの台に乗り上げた男性

夜勤を終えた帰り道、私はいつも近所のコンビニに寄っていた。深夜の店内は客が私ひとりのことも多く、レジには物静かな年配の男性店員さんが立っている。

その夜も、おにぎりとスープをレジに置き、会計をしてもらっていた。

すると自動ドアが開き、五十代くらいの男性が入ってきた。

足元はふらつき、顔も赤い。かなり酔っているようだった。

男性はそのままレジへ近づくと、私の商品の横に手をついた。

店員さんが慌てて商品を奥へ寄せた直後、男性は両腕と上半身を台に乗せるようにして突っ伏した。

「あの、お客さま。大丈夫ですか?」

店員さんが声をかけると、男性は「ん…」と小さく声を漏らしたものの、顔を上げなかった。

「ここ、レジなので…。起きられますか?」

少し間を置いて、もう一度声をかける。

それでも男性は体を起こさなかった。

「困ったなあ…」

いつもの穏やかな声にも、さすがに戸惑いがにじんでいた。

店員さんはレジの奥に貼られた一枚の紙へ目をやり、内容を確かめてから電話を取った。

「店長、遅い時間にすみません。ちょっと来てもらえますか」

電話の向こうに状況を聞かれたらしく、店員さんは男性を見ながら続けた。

「かなり酔っているみたいで、レジ台に突っ伏したまま起きてくれなくて…。二度声はかけたんですけど」

電話を切ると、店員さんは私に頭を下げた。

「すみません。もう少しだけ待ってもらえますか」

「はい、大丈夫です」

私も突然の出来事に驚きながら、少し離れた場所で待つことにした。

店長が見せた一枚の紙

十分ほどすると、近くに住んでいるという店長が駆けつけた。

「まだ起きませんか?」

「はい。さっき少し声は出したんですけどね」

店長は男性のそばまで行くと、様子を確かめながら声をかけた。

「お客さま、聞こえますか。ここレジなので、いったん起きましょう」

男性のまぶたがゆっくり開いた。

「…あれ?」

男性はぼんやり周囲を見回したあと、自分がレジ台に突っ伏していたことに気づいたようだった。

「すみません…寝てました?」

「ええ。かなり酔っているみたいですけど、一人で帰れそうですか?」

男性はしばらく黙ってから首を振った。

「妻に…電話します」

体を起こした男性はポケットから携帯電話を取り出し、その場で奥さんへ連絡した。

しばらくして奥さんが車で迎えに来ると、店へ入るなり店員さんと店長へ頭を下げた。

「すみません、本当にご迷惑をおかけして」

男性も気まずそうな顔で頭を下げた。

「すみませんでした…」

「無事に帰れそうならよかったです。気をつけてくださいね」

店長がそう声をかけ、二人は店を出ていった。

店内が静かになると、店長は先ほど店員さんが見ていた紙をレジ奥から外した。

「長いことお待たせして、すみません。夜は一人になる時間があるので、こういうときの手順を決めてあるんです」

そう言って、私にも見えるように紙を向けた。

そこには、客の様子を確認して声をかけ、一人で対応を続けるのが難しい場合は責任者へ連絡することなど、深夜帯の対応手順が簡単に書かれていた。

「一人で何とかしようとすると危ないですからね」

店長が紙を元の場所へ戻すと、店員さんもようやくほっとしたように息をついた。

「いやあ、びっくりしましたね」

「私もです」

止まっていた会計がようやく再開した。

店員さんは冷めかけたスープを見ると、「これ、もう一度温めましょうか」と聞いてくれた。

「お願いします」

温め直したスープを受け取ると、店員さんはいつもの穏やかな声で言った。

「長いことお待たせしました」

「いえ、お疲れさまでした」

店を出たとき、さっきまでの騒ぎが嘘のように、深夜の駐車場は静かだった。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた30代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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