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「それ、サイズアウトしたらうちにちょうだい」娘のお気に入りをお下がりに欲しがるママ友。だが、私が曖昧に返さなかった理由

  • 2026.9.22
「それ、サイズアウトしたらうちにちょうだい」娘のお気に入りをお下がりに欲しがるママ友。だが、私が曖昧に返さなかった理由

お迎えの列で始まった、服の話

お迎えの時間、門の前で子どもたちが出てくるのを待っていると、同じクラスのママ友が横に並んだ。

行事の持ち物について話していると、こちらへ走ってきた娘のワンピースを見て、ママ友が「あ、それかわいいね」と声を上げた。

「ありがとう。本人が選んだの」

「これ、新しいやつじゃない?」

「うん。この前買ったばかり」

娘は褒められたのがうれしかったのか、裾をつまんでくるっと回ってみせた。

ところがママ友は娘の姿を眺めながら、少し首をかしげた。

「かわいいけど、こういうのって着こなすの難しそうだね」

「そう?本人はすごく気に入ってるよ」

私がそう返すと、ママ友は「ああ、そうなんだ」と笑った。

それで話は終わったと思ったのだが、少しして、ママ友がもう一度ワンピースに目をやった。

「ねえ、それさ。サイズアウトしたら、うちにちょうだいよ」

突然の言葉に、私は一瞬返事ができなかった。

「え、これ?」

「うん。まだ先だろうけど。うちの子、こういうの好きそうだし」

冗談なのか本気なのか分からず笑っていると、ママ友はさらに続けた。

「着られなくなったらでいいからさ。覚えておいてよ」

どうやら、本当に欲しいと思っているらしい。

娘が自分で選んだ一着

娘は私の隣で、ワンピースの裾にある花の刺繍を指でなぞっていた。

売り場で何着も見比べて、最後に「これがいい」と娘自身が選んだ服だった。家に帰ってからも何度も鏡の前で見ていたほど気に入っている。

私は少し迷ったが、曖昧に返すのはやめた。

「ごめんね。これはあげないと思う」

ママ友は意外そうな顔をした。

「えー、まだ着られなくなったわけじゃないじゃん」

「うん。でも、この子がすごく気に入ってるから。着られなくなったあとも、本人がどうしたいか決めればいいかなって」

そう答えると、ママ友は一瞬黙った。

「そっか。まあ、そうだよね」

少し気まずそうに笑ったあと、「ごめん、ちょっと欲しいなって思っただけ」と言った。

「うん。気に入ってくれたのはうれしいけどね」

私もそれ以上は何も言わなかった。

ちょうどママ友の子どもも門から出てきたので、お互いに「またね」と言って別れた。

それからも園で顔を合わせれば普通にあいさつをしている。ただ、娘の服について何か言われることはなくなった。

その日の夜、夫に今日あったことを話した。

「娘が着てる服を見て、サイズアウトしたらちょうだいって言われてさ」

夫は少し驚いた顔をした。

「本人が気に入って着てるのに、それはちょっと困るな」

すると近くで話を聞いていた娘が、自分のワンピースの裾をつまんだ。

「私、これずっと好きだよ」

「うん。じゃあ、大事に着ようね」

そう言うと、娘はうれしそうにうなずいた。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた40代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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