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「この資料、私が作ったの」と言ったママ友。夜なべで仕上げた私に、別の役員が気づいた理由

  • 2026.9.23

寝かしつけのあとに作った資料

娘の通う園で、私はその年、保護者会の役員をしていた。

行事を前に、当日の流れや持ち物をまとめた資料が必要になり、私が作成を担当することになった。

園から受け取った写真を並べ、確認した内容を表にまとめる。娘を寝かしつけてから机に向かい、文字の位置や大きさを何度も直した。

ようやく形になったころには、窓の外がうっすら明るくなっていた。

完成した資料は、同じ役員をしているママ友にも確認してもらった。行事のことには詳しく、何か見落としがないか見てもらいたかったのだ。

「遅い時間にごめん。だいたいできたんだけど、一度見てもらえる?」

しばらくして返事が届いた。

「見たよ。すごく分かりやすい。ここだけ、もう少し文字が大きいほうが見やすいかも」

「ありがとう。じゃあ、そこ直しておくね」

私は指摘されたところを修正し、ようやくパソコンを閉じた。

そして保護者会の当日。

席についていると、配布していたそのママ友が、私の作った資料を前から順番に配り始めた。

そこまでは何もおかしくなかった。

ところが資料を配り終えると、ママ友は周りに聞こえる声で言った。

「今回の資料、私が作ったんです。見やすくなるように、けっこう頑張りました」

一瞬、何を言われたのか分からなかった。

近くにいた保護者が「これ、すごく分かりやすいね」と声をかける。

するとママ友は照れたように笑った。

「ありがとうございます。思ったより時間かかっちゃって」

また、自分が作ったように話している。

表の形も、写真の配置も、私が作ったものそのままだった。

胸の奥がざわついた。

その場で「それ、私が作りました」と言えばよかったのかもしれない。でも、大勢の前で言い合いになることを考えると、どうしても声が出なかった。

私は膝の上の資料を見つめたまま、会が終わるのを待った。

「あれ、あなたが作ったんだよね?」

会が終わり、椅子を片づけていると、園との連絡を担当している役員のママが私のところへ来た。

「ちょっといい?」

少し声を落として、私の持っている資料を指した。

「これ、作ったのってあなたじゃなかった?」

思わず相手の顔を見た。

「はい。私が作りました」

「だよね。持ち物の確認も、写真の受け取りもあなたとやり取りしてたから、さっき聞いてて『あれ?』って思って」

園との連絡を担当していた彼女は、資料を作るために私が確認していた内容を知っていたのだ。

私は少し迷ってから事情を話した。

「完成したあと、確認してもらおうと思って送ったんです。文字を少し直したほうがいいって言ってくれて……。でも、全部自分で作ったみたいに言われるとは思わなくて」

口にすると、さっきまで抑えていた悔しさが込み上げてきた。

役員のママは眉を寄せた。

「それは嫌だったよね」

「私も、その場で言えばよかったんですけど……」

「いや、大勢いるところじゃ言いづらいよ。それに、誰が作ったかはちゃんとしておいたほうがいいと思う」

責めるような口調ではなかった。その一言に、少しだけ気持ちが楽になった。

次の集まりで伝えられた本当の作成者

翌週、保護者会の役員が集まる打ち合わせがあった。

議題がひと通り終わったところで、園との連絡を担当していた役員のママが、先日の資料を手に取った。

「最後に一つ。この前の資料なんだけど、作ってくれたのはこちらです」

そう言って、私のほうを見た。

「園への確認から写真の整理までやってくれていました。ありがとうございました」

周りから「そうだったんだ」「すごく見やすかったよ」と声が上がった。

私は戸惑いながらも、「ありがとうございます」と頭を下げた。

ママ友は黙って、手元の資料をそろえていた。

打ち合わせが終わり、廊下へ出たところで後ろから呼び止められた。

振り返ると、ママ友だった。

「この前のこと…ごめん」

目を合わせないまま、小さな声で続けた。

「私も確認したし、ちょっと手伝った気になってて…。あの場で調子に乗って言っちゃった」

私はすぐには返事ができなかった。

「確認してくれたのは本当に助かったよ」

少し間を置いてから続けた。

「でも、自分が全部作ったみたいに言われたのは、正直かなり悲しかった」

ママ友はしばらく黙ったあと、「うん。本当にごめん」と小さく答えた。

それ以上、長い言い訳も大げさな謝罪もなかった。

ただ、それから資料を作るときは、誰が何を担当したのかを役員同士で確認するようになった。

帰り際、園との連絡を担当していた役員のママが声をかけてきた。

「次の資料もお願いしていい?」

「はい」

「今度は、誰が作ったかちゃんとみんなにも伝えておくね」

私は思わず笑った。

「お願いします。それなら安心です」

資料を抱え直して園を出たとき、胸につかえていたものがようやく少し軽くなった気がした。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた30代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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