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「なんで?虫が入ってたのは店のミスでしょ」虫が入った定食を前にした客。だが、客の要望を一部断ったワケ

  • 2026.9.21

食事の途中で見つかった小さな虫

平日の昼、外回りの合間に会社の近くの定食屋へ入りました。

テーブルが十ほどの小さな店で、ちょうど混み始める時間でした。

私は壁ぎわの席で焼き魚の定食を待っていました。隣には、50代くらいの男性客が一人で座っています。

男性の生姜焼き定食はすでに半分以上なくなり、ご飯茶わんも空に近くなっていました。

すると突然、男性が箸を止めました。

「ちょっと、これ見て。虫が入ってるんだけど」

通りかかった若い店員が皿をのぞき込みます。私の席からも、キャベツの上に小さな虫がいるのが見えました。

「申し訳ありません。すぐ店長を呼んできます」

「いや、これじゃもう食べられないよ」

男性が不快に感じるのも無理はないと思いました。

ただ、そのあとに続いた言葉で、店員の表情が困ったように変わりました。

「返金して。それと、新しいのも持ってきてよ」

「えっと…両方、でしょうか?」

「だって虫が入ってたんでしょ。こっちは嫌な思いしてるんだから」

店員は自分では判断できないようで、「少々お待ちください」と頭を下げ、厨房へ向かいました。

店長が示したのは二つの選択肢

ほどなくして、白い調理着を着た店長が出てきました。

店長は皿を確認してから、男性に深く頭を下げました。

「申し訳ございません。こちらはすぐに下げさせていただきます」

「それで、返金してくれるんだよね?新しいのもお願い」

店長は少し間を置いて答えました。

「返金か、お作り直しか、どちらかで対応させていただけますか」

男性は納得できない様子で眉をひそめました。

「なんで?虫が入ってたのは店のミスでしょ」

「はい。その点は本当に申し訳ありません。ただ、返金したうえで、もう一食を無料でお出しする対応はしておりません」

「でも、こっちは途中まで食べちゃってるんだけど」

「それも含めて、今回は全額返金することもできます。もしくは、新しい定食をお作りします」

店長は声を荒らげず、もう一度ゆっくり説明しました。

男性もしばらく黙っていましたが、やがて小さくため息をつきました。

「…じゃあ、作り直して」

「かしこまりました。少々お待ちください」

大声で言い返さなかった店長

しばらくして新しい定食が運ばれてきました。男性は今度は何も言わず、食事を続けました。

食べ終えると通常どおり会計を済ませ、そのまま店を出ていきました。

引き戸が閉まったあと、店長は先ほどの若い店員に声をかけました。

「大丈夫?」

「はい。ちょっと焦りました…」

店長は「こういうときは呼んでくれればいいから」とだけ言って、再び厨房へ戻っていきました。

虫が入っていた以上、男性が不快に思ったこと自体は当然です。それでも、返金と作り直しの両方を求められたとき、感情的にならず、できることとできないことを伝えた店長の対応が印象に残りました。


※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた30代男性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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