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「SNS撮影だから」横断歩道で“ダンス撮影”する投稿者…弁護士が語る、“マナーが悪い”では済まされないワケ

  • 2026.10.6
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※Google Geminiにて作成(イメージ)

道路や横断歩道を歩いていると、その場で立ち止まったり、座り込んだりしている人を見かけることがあります。なかには、道路上に寝そべったり、SNSに投稿する写真や動画を撮影するために、ダンスなどのパフォーマンスをしたりするケースもあるようです。

こうした場面に遭遇し、「通行の邪魔にならないの?」「車が来たら危ないのでは?」と感じたことがある人もいるかもしれません。また、「道路上で立ち止まるだけでも違反になる?」「撮影のためなら道路を使ってもいい?」など、どこから法律上の問題になるのか、その線引きも分かりにくいところです。

では、道路上での立ち止まりや座り込みなどは、どのような場合に法律上の問題となるのでしょうか。また、ダンスやSNS用の撮影を行う場合には、道路使用許可が必要になることもあるのでしょうか。道路や横断歩道での行為に関する法律上のルールについて、弁護士の寺林智栄さんに詳しく解説していただきました。

横断歩道や車道での「寝そべり」や「立ち止まり」は法律違反になる?

---横断歩道や車道などで、立ち止まる、座る、しゃがむ、寝そべるといった行為は、法律上どのような問題となる可能性がありますか?

寺林智栄さん:

「単に『マナーが悪い』というだけでなく、道路交通法上の問題となる可能性があります。道路は本来、歩行者や車両が安全かつ円滑に通行するための場所だからです。

道路交通法上、歩行者には、道路を通行するときに他人に危害を及ぼすことのないようにする義務があり、道路標識等によって通行方法が指定されている場合には、それに従う必要があります。また、道路上で交通の妨害となるような行為については、一定の場合に禁止されています。

特に、車道上に座り込む、寝そべる、横断歩道の上で長時間立ち止まって通行を妨げるなど、他の歩行者や車両の通行を実際に妨害したり、交通上の危険を生じさせたりする場合には、道路交通法上の違反となる可能性があります。警察官から移動するよう指示されたにもかかわらず従わない場合には、さらに問題となることがあります。

もっとも、横断歩道で信号待ちをするために一時的に立ち止まる、体調不良で道路上にしゃがみ込むなど、正当な理由がある場合まで一律に違反となるわけではありません。重要なのは、場所や行為の態様、継続時間、交通への影響などを踏まえ、具体的な危険や通行妨害が生じているかという点です」

道路上でダンスやパフォーマンスをするには「許可」が必要?

---道路上でダンスを踊ったり、パフォーマンスをしたりする行為も、「立ち止まる」「座る」「寝そべる」といった行為と同じように考えられるのでしょうか?

寺林智栄さん:

「道路上でダンスやパフォーマンスを行う場合は、単に『立ち止まっている』という場合とは少し異なり、道路を本来の通行目的とは異なる目的で使用する行為として、道路交通法上の『道路使用許可』が問題となることがあります。

道路交通法では、道路において工事や作業をしたり、露店を出したり、祭礼やロケーションなどを行ったりする場合、一定の要件の下で警察署長の道路使用許可が必要とされています。また、都道府県公安委員会の規則によって、一般交通に著しい影響を及ぼすような通行方法や、道路に人が集まって交通に著しい影響を及ぼす行為についても許可の対象となる場合があります。

したがって、歩道の端などで短時間、周囲の通行を妨げない形でダンスをする場合と、車道や横断歩道を使って複数人で撮影を行い、通行人や車両の流れを止める場合とでは、法的な評価が異なります。後者のように交通への影響が大きいパフォーマンスや撮影では、事前に所轄警察署へ相談し、道路使用許可が必要か確認することが重要です」

「SNS撮影だから」は通用しない?動画撮影で守るべきルールと注意点

---SNSに投稿する動画や写真を撮影する目的であっても、道路上でこうした行為をする場合、法律上の扱いは変わらないのでしょうか?

寺林智栄さん:

「SNSに投稿する動画や写真の撮影が目的であっても、『SNSの撮影だから』という理由で、道路上での行為が特別に許されるわけではありません。道路交通法上は、撮影目的そのものよりも、実際の撮影方法や場所、規模、交通への影響などが問題となります。

例えば、歩道の端で周囲の通行を妨げないよう短時間で撮影する場合と、横断歩道や車道を占拠してダンスをしたり、何度も撮り直したりして、歩行者や車両の通行を妨げる場合では、法的な評価は大きく異なります。後者では、道路使用許可が必要となる可能性があるほか、交通を妨害する行為として道路交通法上の規制を受けることがあります。

また、撮影した映像をSNSに投稿する場合には、道路交通法とは別に、他人の肖像権やプライバシーにも注意が必要です。通行人の顔や車のナンバープレートなどが識別できる状態で映り込んでいる場合には、トラブルを避けるため、必要に応じてぼかしやモザイクを入れることが望ましいでしょう。特定の人物を無断で撮影・公開した場合、状況によっては肖像権侵害などを理由に削除や損害賠償を求められる可能性もあります」

「少しだけ」でも交通への影響によっては法律上の問題に

道路上で立ち止まったり、座ったりする行為が、すべて一律に違反となるわけではありません。場所や行為の態様、継続時間などによって、実際に交通を妨げたり危険を生じさせたりしているかどうかが重要になるとのことです。

また、道路上でダンスや撮影などを行う場合には、交通への影響などによって道路使用許可が必要になる可能性もあります。「SNSに投稿するため」といった撮影目的によって特別に扱われるわけではないため、撮影場所や方法にも注意が必要です。

道路は多くの人や車両が利用する場所です。撮影やパフォーマンスを行う場合は、周囲の通行や安全を妨げないことはもちろん、必要に応じて道路使用許可を確認し、映り込んだ第三者のプライバシーなどにも配慮しましょう。


監修者:寺林智栄

2007年弁護士登録。札幌弁護士会。てらばやし法律事務所。2013年頃よりネット上で法律記事の執筆・監修を開始。Yahoo!トピックスで複数回1位獲得。読む方にとってわかりやすい解説を心がけています。


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