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1995年頃、渋滞にハマった父「1620に…」令和世代が意外と知らない“30年前のドライブ習慣”

  • 2026.10.5
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

1995年頃、家族で車に乗って渋滞に遭ったとき、父はカーラジオを1620kHzに合わせていました。交通情報を聞きたければ、まず自分で周波数を切り替える。ナビが渋滞や別の道を教えてくれる今、あの車内のひと手間を思い出します。

生まれたときからスマホのナビがある「令和世代」には、意外と知られていないドライブの“習慣”かもしれません。

渋滞したら「1620」へ

「渋滞してきたな…。こういうときにはハイウェイラジオ、1620に…」

子どもの頃に聞いた父の言葉は、断片的に残っています。細かな言い回しまでは正確に思い出せませんが、渋滞した車内で父がラジオを1620kHzに切り替えたことは覚えています。

目の前には車の列。でも、その列がどこまで続くかは分かりません。父は「聞きたいときに渋滞情報が聞けるから便利」という趣旨のことも話していました。

情報が欲しくなったら、自分で1620kHzに合わせる。流れてくる音声を聞き、それから先の道を考える。走った道路の名前より、そのときの父の動作のほうがはっきり残っています。

「この先に渋滞があるから、先にサービスエリアで昼食をとろう」という言葉も覚えています。

どのドライブで交わした言葉か、前後関係は曖昧です。ただ、渋滞を知ることが、家族で休憩のタイミングを決めるきっかけにもなっていたのだと思います。当時走った道路や放送内容は、今となっては不明です。

父が「ハイウェイラジオ」と呼んでいた記憶はありますが、どの区間で受信したかまでは分かりません。

道路沿いから届く交通情報

高速道路の「ハイウェイラジオ」は、道路沿いの設備からAMラジオの1620kHzで交通情報を伝える仕組みです。

NEXCO中日本によると、インターチェンジやサービスエリアの手前など、放送している区間でカーラジオを合わせると、渋滞・事故・通行止めなどの情報を聞けます。つまり、どこでも1620kHzの放送が聞けるわけではありません。

NEXCO西日本の広報記事によると、ハイウェイラジオは1983年(昭和58年)から運用されています。同じ記事には「ハイウェイラジオはここから」という看板も載っています。あの看板を合図にラジオを合わせた人なら、「1620」という数字に見覚えがあるかもしれません。

私が覚えているのは1995年頃。昭和に始まった仕組みが、平成の家族の車内でも使われていた時期です。

道路上の情報板もありましたが、父は音声で先の状況を知るためにラジオを切り替えました。渋滞に気づいてから情報を聞くまでに、カーラジオを操作するひと手間があったのです。

今なら、先にナビが知らせてくれる

その後、1996年4月にはVICSの交通情報サービスが始まりました。

今はVICS対応カーナビが受信した渋滞情報を地図に表示します。VICS WIDEなどに対応した機種なら、渋滞を考慮したルート案内も受けられます。

スマホのGoogle マップでも、目的地を設定してナビを使えば、交通状況やより適した経路を音声で案内し、先の渋滞が予想されると自動で別のルートを提案してくれます。父は車の列を見てから1620kHzに合わせ、放送を聞き、先をどうするか考えました。今は、渋滞の列に遭遇する前に混雑を知らせ、別の道まで示してくれるのです。

ハイウェイラジオは今も一部区間で1620kHzの放送が続いています。ただ、NEXCO東日本は2026年4月の中期経営計画で、走行位置と進行方向に応じた道路情報を音声で伝えるアプリ「ドラコ」を、2026年度に関東エリアから運用する計画を発表しました。

同社のほかのエリアは翌年度以降の予定です。アプリの提供に伴い、同社のハイウェイラジオを順次終了する方針も示しています。

休むか進むかを決めるのは自分たち次第

父の「この先に渋滞があるから、先にサービスエリアで昼食をとろう」という言葉を改めて思い出します。父は情報を聞きにいきましたが、今はナビのほうから知らせてくれるのです。

ナビは別の道を示してくれますが、休むか進むかは車内の私たちが決めること。案内に任せて走り続けるより、疲れたら休憩を取ることも忘れたくありません。

「1620」という数字を聞くと、あのとき父が自分で情報を取りにいった姿を思い出します。

参考:
新名神大阪西だより:ハイウェイラジオについて  (NEXCO西日本) 
スマホからハイウェイラジオ情報を入手できるアプリ『みちラジ』を開発しました (NEXCO中日本)
FM多重放送による渋滞情報の伝送方式統一のお知らせ   (VICSセンター)
VICSよくあるご質問   (VICSセンター)
NEXCO東日本グループ中期経営計画(2026-2030)全体版   (NEXCO東日本)
Google マップ:AIが交通量を予測し、ルートを決定する方法   (Google Japan Blog)


ライター:三枝 雄太

自動車アフターマーケットや自動車流通の分野で長年、販売・買取、店舗運営、接客、スタッフ育成などに携わる。カー用品や車のカスタムにも幅広く関わり、現場で培った経験をもとに、クルマに詳しくない人にも伝わりやすい言葉で、カーライフや懐かしい車文化を紹介している。


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